要旨

「オーストラリア中等教育レベルの日本語教育における日本語ネイティブ スピーカーの新しい役割」

オーストラリア中等教育レベルの日本語教育の場には、これまで多くの日本語ネイティブスピーカーがティーチングアシスタントの資格で派遣されてきた。しかし、その人材に必ずしも満足していないオーストラリア人日本語教師もいる。また派遣されたネイティブスピーカーの中にも、その力が十分に発揮できず満足のいく教授経験が得られなかったと感じている者もいる。

このような問題を解決するためには、ティーチングアシスタントという形態に縛られることなくオーストラリア人教師と対等な関係で Team-Teaching を行っていくことができるよう、自律性と専門性を備えた人材を派遣することも必要であると考えられる。各派遣プログラムには、今後より多様性に富むきめの細かい対応が求められることを指摘した。

キーワード:
ネイティブスピーカー、ティーチングアシスタント、派遣プログラム、自律性と専門性、Team-Teaching

A New Role of the Japanese Native Speaker
       in the Secondary Language Education of Australia