トルコ語学習のための参考書と、対象となるトルコを知るための図書のうち、比較的簡単に手に入る日本語の文献を中心に紹介します。
トルコ語を学ぶための本
辞書
- 竹内和夫『トルコ語辞典』大学書林1987
- New Redhouse Turkish-English Dictionary, Istanbul, 1990 (11th ed.)
- Hony and Iz, The Oxfort Turkish-English Dictionary, Oxford U. P., 1984(3rd ed.)
- なお、泰流社からでている『トルコ語小事典』には問題があります。
文法書
- 竹内和夫『トルコ語文法入門』大学書林1970
- オルハン・チュレリ『トルコ語−文法・会話』丸善1969
- 勝田茂『トルコ語文法読本』大学書林1986
- 大島直政『エクスプレス トルコ語』白水社1988
- 松谷浩尚『中級トルコ語詳解』大学書林1991
- 林徹『トルコ語文法の知識−接尾辞・付属語・機能語の使い方』東京外国語大学1994
自習用の参考図書
- 竹内和夫『トルコ語1500語』大学書林1980
- 中東語学科トルコ語専攻編『トルコ語基本動詞700語』東京外国語大学1993
- ヤマンラール水野美奈子『トルコ語会話練習帳』大学書林1988
- 林 徹・Aydin Yamanlar『トルコ語会話の知識−トルコ語の発想と表現』大学書林1994
- ヤマンラール水野美奈子『中級トルコ語読本』大学書林
- 竹内和夫・勝田茂訳注『トルコ民話選』大学書林1981
- 勝田茂・アイシェシン=エムレ『トルコ語を話しましょう』大学書林1988
- 土屋順一訳注『40人の兄弟』大学書林
トルコについて知るための本
必携のレファレンスとしては、
- 日本イスラム協会(監修)『イスラム辞典』平凡社1982
- 永井道雄(監修)、板垣雄三(編)『新・中東ハンドブック』講談社1992
- 山内昌之・大塚和夫(編)『イスラムを学ぶ人のために』世界思想社1993
- 三浦徹・東長靖・黒木英充(編)『イスラーム研究ハンドブック』栄光教育文化研究所1996
トルコの歴史の概説書としては、
- 永田雄三・加賀谷寛・勝藤猛『中東現代史Iトルコ・イラン・アフガニスタン』山川出版1982
- 永田雄三・加藤博『地域からの世界史8 西アジア下』朝日新聞社1994
- 間野英二他『地域からの世界史6 内陸アジア下』朝日新聞社1993
- 鈴木董『オスマン帝国−柔らかい専制』講談社現代新書
- 永田雄三(編訳)『世界の教科書:歴史トルコ』ほるぷ出版1981
- マントラン(小山皓一郎訳)『改訳トルコ史』白水社1975
- テルーズ・ビタール(鈴木董監修)『オスマン帝国の栄光』創元社1996
- 間野英二『中央アジアの歴史』講談社現代新書
- 護雅夫『古代遊牧国家』中公新書
- 永田雄三・羽田正『成熟のイスラーム世界(世界の歴史)』中央公論社1998
- 新井政美『トルコ 近現代史』みすず書房2001
イスラム史全般に関しては、
- 鈴木董・佐藤次高・坂本勉編『イスラームの世界史 全3巻』講談社現代新書1994
- 板垣雄三(監修)『講座イスラーム世界 全6巻』栄光教育文化研究所1994-5など多数
トルコ史の個別のテーマについては、次のようなものがあげられます。
- ランシマン(護雅夫訳)『コンスタンティノープル陥落す』みすず書房1969
- 鈴木董『オスマン帝国の権力とエリート』東京大学出版会1993
- 鈴木董『イスラムの家からバベルの塔へ−オスマン帝国における諸民族の統合と共存』リプロポート1993
- 鈴木董『オスマン帝国とイスラム世界』東大出版会1997
- 三橋冨治男『オスマン=トルコ史論』吉川弘文館1966
- 三橋冨治男『オスマン帝国の栄光とスレイマン大帝』清水書院1984
- 林佳世子『オスマン帝国の時代』山川出版社1997
- アンドレ・クロー(浜田正美訳)『スレイマン大帝とその時代』法政大学出版局1992
- ペンザー(岩永博訳)『トプカプ宮殿の光と影』法政大学出版局1992
- 大島直政『ケマル・パシャ伝』新潮社1984
- ブノアメシャン(牟田口義郎訳)『灰色の狼ムスタファ・ケマル』筑摩書房1965
- 小松久男『革命の中央アジア−あるジャディードの肖像』東京大学出版会1996
- 中山紀子『イスラームの性と俗:トルコ農村女性の民族史』アカデミア出版会1999
- 山内昌之『納得しなかった男:エンヴェル・パシャ、中東から中央アジアへ』1999
- 新井政美「オスマン帝国とヨーロッパ」『岩波講座世界歴史』16巻岩波書店1999
トルコの社会や政治について
- ホサム(護雅夫訳)『トルコ人』みすず書房1983
- 松谷浩尚『現代トルコの政治と外交』剄草書房1987
- 加納弘勝・ルーシェン=ケレシュ『トルコの都市と社会意識』アジア経済研究所1990
- 寺阪昭信(編)『イスラム都市の変容−アンカラの都市発展と地域構造』古今書院1994
- マフムト・マカル(勝田茂・尾高晋己訳)『トルコの村から』社会思想社1981
- 小島剛一『トルコのもう一つの顔』中公新書1991
- 松原正毅『トルコの人々−語り継ぐ歴史のなかで』NHKブックス1988
- 松原正毅『遊牧の世界−トルコ系遊牧民ユルックの民俗誌から全2巻』中公新書1983
- 松原正毅『遊牧民の肖像』角川選書1990
ドイツのトルコ人労働者に関する問題については、
- 内藤正典他編『ドイツ再統一とトルコ人移民労働者』明石書房1991
- 内藤正典編1995『トルコ人のヨーロッパ』明石書房1995
- 内藤正典『アッラーのヨーロッパ』東京大学出版会1996
- 野中恵子『ドイツの中のトルコ』柘植書房1993
民族問題への入門としては、
- 山内昌之『ソ連・中東の民族問題』日本経済新聞社1991
- 山内昌之『民族と国家』岩波新書1993
- ペルティエ(前田耕一訳)『クルド民族−中東問題の動因』亜紀書房1992
日本との関係、比較については、
- メテ・トゥンジョク『トルコと日本の近代化』サイマル出版会1997
トルコの文化については、
- ジェム・ベハール(新井政美訳)『トルコ音楽にみる伝統と近代』東海大学出版会1994
- 鈴木董『図説イスタンブル歴史散歩』河出書房新社1993
- 日高健一郎・谷水潤『建築巡礼17イスタンブール』丸善1990
- 山本達也『トルコの民家−連結する空間』丸善1991
- フィオーナ・マクドナルド(陣内秀信他訳)『16世紀のモスク(三省堂図解ライブラリー)』三省堂1995
- 柴田書店編『トルコ料理−東西交差路の食生活』柴田書店1992
- 鈴木董『食はイスタンブルにあり』NTT出版1996
- アレブ・リトル・クルーティエ(篠原勝訳)『ハーレム−ヴェールに隠された世界』河出書房新社1991
トルコの文学作品の翻訳としては、
- フェリット・エドギュ(木原興平訳)『最後の授業』晶文社1995
- 林佳世子編『現代トルコ文学選』東京外国語大学1996
民話の紹介としては、
- 護雅夫(訳)『ナスレッディン・ホジャ物語』平凡社東洋文庫38、1965
「トルコ滞在記」的の読み物やガイドとしては、
- 内藤正典『トルコのものさし、日本のものさし』筑摩書房1994
- 内藤正典『絨毯屋が飛んできた』筑摩書房1997
- 新藤悦子『エツコとハリメ』情報センター出版局1988
- 新藤悦子『イスタンブルの目』主婦の友社1994
- 細川直子『ふだん着のイスタンブル案内』晶文社1991
- 那谷敏郎『トルコの旋舞教団』平凡社カラー新書
- 大島直政『遠くて近い国トルコ』中公新書
- 『イスタンブル−海峡はコスモポリタン(20世紀都市と思想)』PARCO出版1994
- 『望遠郷2 イスタンブール』同朋社出版1994
ほか、多数
さらに文献を探すための、目録類としては
- 『日本における中東・イスラーム研究文献目録1986年-1988年』ユネスコ東アジア文化研究センター1992 (なお、同書の内容は、現在、ホームページ上で検索できます。http://www.toyo-bunko.or.jp)
- 本田実信他編『アジア歴史研究入門4:内陸アジア・西アジア』同朋社1984
- 雑誌『トルコ文化研究』1(1986)〜7(1994)巻末掲載の「由美ちゃんのトルコ関係文献目録」
- なお、欧米・トルコ・日本でのトルコ研究の網羅的文献目録としては、Turkologischer Anzeiger (Wien) という雑誌が、最も信頼できます。
最後に日本でトルコ語図書をもっとも多数、収集している東洋文庫の目録を紹介しておきます。
- 『東洋文庫所蔵トルコ語・オスマン語文献目録(増補・改訂版)』財団法人東洋文庫1985
- 『東洋文庫所蔵トルコ諸語文献目録(補遺)』財団法人東洋文庫1995
- 所蔵カタログのCD-ROM も発売中