II さまざまな「歴史学」

 

9 イメージと造形を読む(読解の歴史学2

 

カルロ・ギンズブルグ「ヴァールブルクからゴンブリッチへ−方法論の問題に関する覚え書き」
(竹山博英訳)『神話・寓意・徴候』せりか書房、1988年所収

——「高きものと低きもの——十六世紀、十七世紀の禁じられた知について」同書所収

——「ティツィアーノ、オウィディウス、そして十六世紀のエロチック絵画の規範」同書所収

——「徴候——推論的パラダイムの根源」同書所収

——「モンテーニュ、人食い人種、洞窟」『歴史を逆なでに読む』所収

——「エクゾティズムを超えて——ピカソとヴァールブルク」同書所収

——(森尾総夫訳)『ピエロ・デッラ・フランチェスカの謎』みすず書房、1998

アビ・ヴァールブルク(加藤哲弘訳)『蛇儀礼——北アメリカプエブロ・インディアン居住地域からの』ありな書房、2003

——(伊藤博明、富松保文訳)『サンドロ・ボッティチェッリの《ウェヌスの誕生》《春》
——イタリア初期ルネサンスにおける古代表象に関する研究』ありな書房、2003

FM・ゴンブリッヂ(大原まゆみ、遠山公一、鈴木杜幾子訳)『シンボリック・イメージ』平凡社、1991

——(二見史郎、横山勝彦、谷川渥訳)『増補完訳 棒馬考——イメージの読解』勁草書房、1994

アーウィン・パノフスキー(前川道郎訳)『ゴシック建築とスコラ学』平凡社、1987

—— [エルヴィン・パノフスキー](浅野徹、塚田孝雄、福部信敏、阿天坊耀、永澤峻訳)『イコノロジー研究 上・下』筑摩書房、2002

フランシス・A・イェイツ(藤井康生、山田由美子訳)『ヴァロワ・タピスリーの謎』平凡社、1989

——(西澤龍生、正木晃訳)『星の処女神エリザベス女王——十六世紀における帝国の主題東海大学出版会、1982

——(西澤龍生、正木晃訳)『星の処女神とガリアのヘラクレス——十六世紀における帝国の主題』東海大学出版会、1983

ユルギス・バルトルシャイティス(西野嘉章訳)『幻想の中世——ゴシック美術における古代と異国趣味 III』平凡社、1998

マイケル・バクサンドール(篠塚二三男ほか訳)『ルネサンス絵画の社会史』平凡社、1989

ピエール・フラカステル(大島清次訳)『絵画と社会』岩崎美術社、1968

多木浩二『「もの」の詩学』岩波書店、1984

——『欲望の修辞学』青土社、1987

——『天皇の肖像』岩波書店、1988

——『絵で見るフランス革命——イメージ政治学』岩波書店、1989

——「イメージの政治学」『現代思想』19901

——『ヨーロッパ人の描いた世界——コロンブスからクックまで』岩波書店、1991

——、上村忠男「対談 歴史の詩学と精神分析」上村忠男『超越と横断』未来社、2002年所収

辻佐保子『中世絵画を読む』岩波書店、1987

若桑みどり『イメージを読む——美術史入門』筑摩書房、1993

——『絵画を読む——イコノロジー入門』NHK出版、1993

——『マニエリスム芸術論』筑摩書房、1994

——『象徴としての女性像——ジェンダー史からみた家父長制社会における女性表象』筑摩書房、2000

——『戦争がつくる女性像』筑摩書房、2000

——『皇后の肖像——昭憲皇太后の表象と女性の国民化』筑摩書房、2001

鈴木杜幾子『フランス絵画の「近代」——シャルダンからマネまで』講談社、1995

——ほか『美術とジェンダー——非対称の視線』ブリュッケ、2003

大原まゆみ『ハプスブルクの君主像——始祖ルードルフの聖体信仰と美術』講談社、1994

——『ドイツの国民記念碑1813-1913——解放戦争からドイツ帝国の終焉まで』東信社、2003

千野香織「フェミニズムと日本美術史——その方法と実践の具体例」『大航海』39号、2001

——、西和夫『フィクションとしての絵画——美術史の眼 建築史の眼』ぺりかん社、1991

池田忍『日本絵画の女性像——ジェンダー美術史の視点から』筑摩書房、1998

グリゼルダ・ポロック(萩原弘子訳)『視線と差異——フェミニズムで読む美術史』新水社、1998

北澤憲昭『境界の美術史——「美術」形成史ノート』ブリッケ、2000

——『「日本画」の転位』ブリュッケ、2003

*  *  *

エミール・マール(田中仁彦、池田健二、磯見辰典、細田直孝訳)『ゴシックの図像学 1・2』国書刊行会、1998

——(田中仁彦、池田健二、磯見辰典、成瀬駒男、細田直孝訳)『ロマネスクの図像学 3・4』国書刊行会、1996

——(田中仁彦、池田健二、磯見辰典、平岡忠、細田直孝訳)『中世末期の図像学 5・6』国書刊行会、2000

——(柳宗玄、荒木成子訳)『ヨーロッパのキリスト教美術 上・下』岩波書店、1995

ジョルジュ・デュビー(池田健二、杉崎泰一郎訳)『ヨーロッパの中世——芸術と社会』藤原書店、1995

——(小佐井伸二訳)『ロマネスク芸術の時代』白水社、2000

ピエール・ブルデュー(石井洋二郎訳)『芸術の規則III』藤原書店、1995-1996

ジャン・スタロバンスキー(井上堯裕訳)『フランス革命と芸術——1789年 理性の標章』法政大学出版局、1989

フィリップ・アリエス(杉山光信、杉山恵美子訳)『<子供>の誕生——アンシァン・レジーム期の子供と家庭生活』みすず書房、1973

モーリス・アギュロン(阿河雄二郎、上垣豊、加藤克夫、長倉敏訳)
『フランス共和国の肖像——闘うマリアンヌ1789-1880』ミネルヴァ書房、1989

ルイ・マラン(渡辺香根夫訳)『王の肖像——権力の表象の歴史的哲学的考察』法政大学出版局、2002

アラン・ブーロー(松村剛訳)『鷲の紋章学——カール大帝からヒトラーまで』平凡社、1994

ミシェル・パストゥロー(松村恵里、松村剛訳)『悪魔の布——縞模様の歴史』白水社、1993

——(松村恵里、松村剛訳)『紋章の歴史——ヨーロッパの色とかたち』創元社、1997

ファンシュ・ルドー、ファンシュ・ブルディック、アラン・クロワ(原聖訳)
『天国への道——民衆文化と司祭たち』日本エディタースクール出版部、1996

ピーター・バーク(森田義之、柴野均訳)『イタリア・ルネサンスの文化と社会』岩波書店、1982

ピーター・ゲイ(富山太佳夫、三宅敦子、田中裕介、辻建一訳)『快楽戦争——ブルジョワジーの経験』青土社、2001

エヴァ・C・クールズ(中務哲郎、下田立行、久保田忠利訳)『ファロスの王国——古代ギリシャの性の政治学』岩波書店、1989

ジャニス・A・トムリンソン(立石博高、木下亮訳)『ゴヤとその時代——薄明のなかの宮廷画家』昭和堂、2003

森洋子『ブリューゲルの「子供の遊戯」——遊びの図像学』未来社、1989

木間瀬精三『死の舞踏——西欧における死の表象』中央公論社、1949

藤代幸一『「死の舞踏」への旅』八坂書房、2002

小池寿子『死者たちの回廊』平凡社、1994

——『描かれた身体』青土社、2002

川崎寿彦『庭のイングランド——風景の記号学と英国近代史』名古屋大学出版会、1983

安西信一『イギリス風景式庭園の美学——「開かれた庭」のパラドックス』東京大学出版会、2000

ロイ・ストロング(円月勝博、桑木野幸司訳)『イングランドのルネサンス庭園』ありな書房、2003

——(星和彦訳)『ルネサンスの祝祭——王権と祝祭 上・下』平凡社、1997

鶴岡真弓『ケルト装飾的思考』筑摩書房、1993

——『ケルト美術』筑摩書房、2001

徳井淑子『服飾の中世』勁草書房、1995

——編訳『中世衣生活誌——日常風景から想像世界まで』勁草書房、2000

近藤和彦「異文化としての歴史」『民のモラル−近代イギリスの文化と社会』山川出版社、1993年所収

森田安一『ルターの首引き猫——木版画で読む宗教改革』山川出版社、1993

立石博高「宮廷芸術の誕生——近世スペイン」
網野善彦、樺山紘一、宮田登、安丸良夫、山本幸司編『天皇と王権を考える6 表徴と芸能』岩波書店、2003年所収

樺山紘一『肖像画は歴史を語る』新潮社、1997

喜安朗編『ドーミエ諷刺画の世界』岩波書店、2002

稲賀繁美『絵画の東方——オリエンタリズムからジャポニスムへ』名古屋大学出版会、1999

東田雅博『図像のなかの中国と日本——ヴィクトリア朝のオリエント幻想』 山川出版社、1998

ジョン・マッケンジー(平田雅博訳)『大英帝国のオリエンタリズム——歴史・理論・諸芸術』ミネルヴァ書房、1995

デイヴィッド・ダヴィディーン(松村高夫、市橋秀夫訳)
『大英帝国の階級・人種・性——W・ホガースにみる黒人の図像学』同文館、1992

エードゥアルト・フックス(羽田功訳)『ユダヤ人カリカチュア——風刺画に描かれた「ユダヤ人」』柏書房、1993

サム・キーン(佐藤卓己、佐藤八寿子訳)『敵の顔——憎悪と戦争の心理学』柏書房、1994

渋沢敬三・神奈川大学日本常民文化研究所編『絵巻物による日本常民生活絵引全5冊+総索引』平凡社、1984
とくに総索引所収の網野善彦の論文「童形・鹿杖・門前——「絵引」を読んで」を参照のこと

網野善彦『異形の王権』平凡社、1993

黒田日出男『境界の中世 象徴の中世』東京大学出版会、1986

——『王の身体 王の肖像』平凡社、1993

——『増補 姿としぐさの中世史——絵画と絵巻の風景から』平凡社、2002

——「絵巻をいかに読むか——『中世のことばと絵』の批判を通して」
二宮宏之編『講座社会科学の方法IX 歴史への問い/歴史からの問い』岩波書店、1993年所収

——「表象としての空也と一遍——五味文彦氏「絵巻の視線」批判」『思想』839号、19945

——ほか編『地図と絵図の政治文化史』東京大学出版会、2001

五味文彦『中世のことばと絵——絵巻は訴える』中央公論社、1990

——「絵巻の方法——黒田日出男氏の批判に接して」『思想』837号、19943

——『『春日験記絵』と中世——絵巻を読む歩く』淡交社、1998

応地利明『絵地図の世界像』岩波書店、1996

伊原弘編『清明上河図を読む』勉誠出版、2003

コルネリウス・アウエハント(小松和彦、中沢新一、飯島吉晴、古家信平訳)『鯰絵——民俗的想像力の世界』せりか書房、1979

タイモン・スクリーチ(田中優子、高山宏訳)『大江戸視覚革命——十八世紀日本の西洋科学と民衆文化』作品社、1998

——(高山宏訳)『春画——片手で読む江戸の絵』講談社、1998

——(高山宏訳)『定信お見通し——寛政視覚改革の治世学』青土社、2003

——(高山宏訳)『江戸の身体を開く』作品社、1997

田中優子『江戸の想像力——18世紀のメディアと表徴』筑摩書房、1992

HW・ジャンソン、アンソニー・F・ジャンソン(木村重信、藤田治彦訳)『西洋美術の歴史』創元社、2001

『イメージ・リーディング叢書』平凡社、1986-1990

 

** 歴史学読書案内」 **