II さまざまな「歴史学」

 

8 「文学」テクストとの出会い(読解の歴史学1

 

二宮宏之「系の歴史学、読解の歴史学」『歴史学再考』所収

——「読解の歴史学、その後」同書所収

——「ある農村家族の肖像」同書所収

ナタリー・デーヴィス(成瀬駒男、宮下志朗訳)『古文書の中のフィクション——16世紀フランスの恩赦嘆願の物語』平凡社、1990

——成瀬駒男、高橋由美子、宮下志朗訳)『愚者の王国 異端の都市——近代初期フランスの民衆文化』、平凡社、1987

カルロ・ギンズブルグ「証拠と可能性」『歴史を逆なでに読む』所収

——「展示と引用」同書所収

——(杉山光信訳)『チーズとうじ虫——16世紀の一粉挽屋の世界像』みすず書房、2003

——(竹山博英訳)『ベナンダンティ——16-17世紀における悪魔崇拝と農耕儀礼』せりか書房、1986
(上村忠男訳)『夜の合戦−16-17世紀の魔術と農耕信仰』みすず書房、1986

ロジェ・シャルチエ「表象としての世界」
ジャック・ルゴフほか(二宮宏之編訳)『歴史・文化・表象——アナール派と歴史人類学』岩波書店、1992年所収

——(福井憲彦訳)『読書の文化史——テクスト・書物・読解』新曜社、1992

——(長谷川輝夫、宮下志朗訳)『読書と読者——アンシャン・レジーム期フランスにおける』みすず書房、1994

——(長谷川輝夫訳)『書物の秩序』筑摩書房、1996

——(宮下志朗訳)「フーコーのキアスム」宮下志朗、丹治愛編『シリーズ言語態3 書物の言語態』東京大学出版会、2001年所収

——編(水林章、泉利明、露崎俊和訳)『書物から読書へ』みすず書房、1992

——、グリエルモ・カヴァッロ編(田村毅、月村辰雄、浦一章、横山安由美、片岡英男、大野英二郎、平野隆文訳)
『読むことの歴史——ヨーロッパ読書史』大修館書店、2000

ロバート・ダーントン(海保眞夫、坂本武訳)『歴史の白昼夢——フランス革命の18世紀』河出書房新社、1994

——(関根素子、二宮宏之訳)『革命前夜の地下出版』岩波書店、1994

*  *  *

ロベール・クルツィウス(南大路振一、岸本通夫、中村善也訳)『ヨーロッパ文学とラテン中世』みすず書房、1971

エーリヒ・アウエルバッハ(篠田一士、川村二郎訳)『ミメーシス——ヨーロッパにおける現実描写上・下』筑摩書房、1994

——(高木昌史、岡部仁、松田治訳)『世界文学の文献学』みすず書房、1998

エドワード・サイード(板垣雄三・杉田英明監修、今沢紀子訳)『オリエンタリズム 上・下』平凡社、1993

——(山形和美、小林昌夫訳)『始まりの現象——意図と方法』法政大学出版局、1992

——(山形和美訳)『世界・テキスト・批評家』法政大学出版局、1995

——(大橋洋一訳)『文化と帝国主義』みすず書房、1998

アントニオ・グラムシ「「民間伝承」に関する考察」(『獄中ノート』研究会訳)『La città futura(未来都市)』11号、20002

ジョルジ・ルカーチ『小説の理論』筑摩書房、1994

リュシアン・ゴルドマン(山形頼洋訳)『隠れたる神 上・下』社会思想社、1972-1973

中村雄二郎『パスカルとその時代』岩波書店、2000

ロベール・エスカルピ(大塚幸男訳)『文学の社会学』白水社、1959

ハンス・R・ヤウス(轡田収訳)『挑発としての文学史』岩波書店、2001

W・イーザー(轡田収訳)『行為としての読書−美的作用の理論』岩波書店、1982

ウォルター・J・オング(桜井直文、林正寛、糟谷啓介訳)『声の文化と文字の文化』藤原書店、1991

リュシアン・フェーヴル、アンリ=ジャン・マルタン(関根素子、宮下志朗、長谷川輝夫、月村辰雄訳)
『書物の出現 上・下』筑摩書房、1985

ロベール・マンドルー(二宮宏之、長谷川輝夫訳)『民衆本の世界−1718世紀フランスの民衆文化』人文書院、1988
ギンズブルグ『チーズとうじ虫』序文における、ギンズブルグによるマンドルー批判も参照のこと

ミシェル・フーコー(清水徹、根本美作子訳)「作者とは誰か」『ミシェル・フーコー思考集成III』筑摩書房、1999年所収

エミール・バンヴェニスト(岸本通夫監訳)『一般言語学の諸問題』みすず書房、1983

ロラン・バルト(花輪光訳)『物語の構造分析』みすず書房、1979

ミハイル・バフチン(伊藤一郎訳)『小説の言葉』平凡社、1996

——(望月哲男、鈴木純一訳)『ドストエフスキーの詩学』筑摩書房(ちくま学芸文庫)、1995

——(川端香男里訳)『フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化』せりか書房、1973
著者名表記が「ミハイール・バフチーン」となっていますので、検索のさいは注意

ピーター・ストリブラス、アロン・ホワイト(本橋哲也訳)『境界侵犯——その詩学と政治学』ありな書房、1995

スタンリー・フィッシュ(小林昌夫訳)『このクラスにテクストはありますか——解釈共同体の権威3』みすず書房、1992

テリー・イーグルトン(大橋洋一訳)『文学とは何か——現代批評理論への招待』岩波書店、1985

大橋洋一『新文学入門——T・イーグルトン『文学とは何か』を読む』岩波書店、1995

フレドリック・ジェイムソン(大橋洋一、木村茂雄、太田耕人訳)『政治的無意識——社会的象徴行為としての物語』平凡社、1989

リチャード・ホガート(香内三郎訳)『読み書き能力の効用』晶文社、1986

香内三郎『活字文化の誕生』晶文社、1982

外山滋比古『近代読者論』みすず書房、1969

宮下志朗『本の都市リヨン』晶文社、1989

——『読書の首都パリ』みすず書房、1998

——『書物史のために』晶文社、2002

水林章『幸福への意志——「文明化」のエクリチュール』みすず書房、1994

——『ドン・ジュアンの埋葬——モリエール『ドン・ジュアン』における歴史と社会』山川出版社、1996

——『公衆の誕生、文学の出現——ルソー的経験と現代』みすず書房、2003

小倉孝誠『19世紀フランス夢と創造——挿絵入り新聞「イリュストラシオン」にたどる』人文書院、1995

——19世紀フランス光と闇の空間——挿絵入り新聞「イリュストラシオン」にたどる』人文書院、1996

——19世紀フランス愛・恐怖・群衆——挿絵入り新聞「イリュストラシオン」にたどる』人文書院、1997

——『歴史と表象——近代フランスの歴史小説を読む』新曜社、1997

——『「女らしさ」はどう作られたのか』法蔵館、1999

——『近代フランスの事件簿——犯罪・文学・社会』淡交社、2000

ツベタン・トドロフ(及川馥訳)『他者の記号学——アメリカ大陸の征服』法政大学出版局、1986

——(大谷尚文訳)『歴史のモラル』法政大学出版局、1993

——(小野潮、江口修訳)『われわれと他者——フランス思想における他者像』法政大学出版局、2001

——、ジョルジュ・ボド編(菊池良夫、大谷尚文訳)『アステカ帝国の滅亡記——インディオによる物語』法政大学出版局、1994

スティーブン・グリーンブラット(高田茂樹訳)『ルネサンスの自己形成——モアからシェイクスピアまで』みすず書房、1992

——(荒木正純訳)『驚異と占有——新世界の驚き』みすず書房、1994

ピーター・ヒューム(岩尾龍太郎、正木恒夫、本橋哲也訳)
『征服の修辞学——ヨーロッパとカリブ海先住民、1492-1797年』法政大学出版局、1995

林みどり『接触と領有——ラテンアメリカにおける言説の政治』未来社、2001

——「テクストの空白を読む」『民博通信』97号、2002

海老根静江、竹村和子編『女というイデオロギー——アメリカ文学を検証する』南雲堂、1999

イヴ・コゾフスキー・セジウィック(外岡尚美訳)『クローゼットの認識論——セクシュアリティの20世紀』青土社、1999

——(亀沢美由紀訳)『男同士の絆——イギリス文学とホモソーシャルな欲望』名古屋大学出版会、2001

川村湊ほか『戦争はどのように語られてきたか』朝日新聞社、1999

成田龍一『<歴史>はいかに語られるか——1930年代「国民の物語批判」』日本放送出版協会、2001

小森陽一『ゆらぎの「日本文学」』日本放送出版協会、1998

——『世紀末の予言者・夏目漱石』講談社、1999

——『日本語の近代——日本の50 日本の200年』岩波書店、2000

——『天皇の玉音放送』五月社、2003

——、沼野充義、松浦寿輝、富山多佳夫、兵藤裕己編『岩波講座文学』2002-2003

前田愛『近代読者の成立』有精堂、1973

——『増補 文学テクスト入門』筑摩書房、1993

「江戸の思想」編集委員会『江戸の思想5 <読書>の社会史』ぺりかん社、1996

田中優子『近世アジア漂流』朝日新聞社、1995

西郷信綱『詩の発生——文学における原始・古代の意味』未来社、1994

藤井貞和『国文学の誕生』三元社、2000

川田順造『無文字社会の歴史——西アフリカ・モシ族の事例を中心に』岩波書店、2001
二宮宏之による解説も参照のこと

——『口頭伝承論 上・下』平凡社、2001

『現代思想』(特集 ニュー・ヒストリシズム)19892

 

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