II さまざまな「歴史学」

 

5 身体の規律化と権力——からだとこころ

 

二宮宏之「歴史的思考の現在」『全体を見る眼と歴史家たち』所収

——「フランス絶対王政の統治構造」同書所収

——編『シリーズ世界史への問い5 規範と統合』岩波書店、1990 二宮宏之による序章を参照のこと

——、樺山紘一、福井憲彦編『アナール論文選3 医と病い』新評論、1984

ミシェル・フーコー(田村俶訳)『監獄の誕生——監視と処罰』新潮社、1977

——(渡辺守章訳)『知への意志 性の歴史1』新潮社、1986

——「健康が語る権力」(桑田禮彰、福井憲彦、山本哲士編『ミシェル・フーコー 1926-1984』新評論、1984年)

ミハイール・バフチーン(川端香男里訳)『フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネサンスの民衆文化』せりか書房、1973

ノルベルト・エリアス(赤井慧爾、中村元保、吉田正勝訳)
『文明化の過程 ——ヨーロッパ上流階級の風俗の変遷』法政大学出版局、1977

——(波田節夫、溝辺敬一、羽田洋、藤平浩之訳)
『文明化の過程 ——文明化の理論のための見取図』法政大学出版局、1978

——、エリック・ダニング編(大平章訳)『スポーツと文明化——興奮の探求』法政大学出版局、1995

——、ミヒャエル・シュレーター編(青木隆嘉訳)『ドイツ人論——文明化と暴力』法政大学出版局、1996

ピーター・ストリブラス、アロン・ホワイト(本橋哲也訳)『境界侵犯——その詩学と政治学』ありな書房、1995

*  *  *

ゲハルト・エストライヒ「ヨーロッパ絶対主義の構造に関する諸問題」
F・ハルトゥング、R・フィーアハウスほか著、成瀬治編訳『伝統社会と近代国家』岩波書店、1982年所収

——(阪口修平、山内進、千葉徳夫訳)『近代国家の覚醒——新ストア主義・身分制・ポリツァイ』創文社、1993
各訳者の解題を参照のこと

カール・クレッツェル「司法事項とポリツァイ事項」(石川武監訳)『ゲルマン法の虚像と実像』創文社、1989年所収

吉岡昭彦、成瀬治編『近代国家形成の諸問題』木鐸社、1979

成瀬治『絶対主義国家と身分制社会』山川出版社、1988

阪口修平「社会的規律化と軍隊」二宮宏之ほか編『シリーズ世界史への問い5 規範と統合』所収

山内進『新ストア主義の国家哲学』千倉書房、1985

——『掠奪の法観念史』東京大学出版会、1993

——『北の十字軍——ヨーロッパの北方拡大』講談社、1997

——『決闘裁判——ヨーロッパ法精神の原風景』講談社、2000

屋敷二郎『紀律と啓蒙——フリードリヒ大王の啓蒙絶対主義』ミネルヴァ書房、1999

ゲールハルト・シュック(和仁陽訳)「一九〇〇年前後の歴史諸学問における近代的社会化の理論
——
モデルネの危機の文脈における社会的紀律化観念の形成によせて」『法制史研究』46号、1996

和仁陽「決闘の法史と社会史——カイザーライヒを中心とする問題素描」『法制史研究』46号、1996

ベネディクト・アンダーソン「人口調査、地図、博物館」
『増補 想像の共同体——ナショナリズムの起原と流行』白石さや、白石隆訳、NTT出版、1997年所収

ニコル・ゴンティエ(藤田朋久、藤田なち子訳)『中世都市と暴力』白水社、1997

マルク・フェロー(井上幸治監訳)『監視下の歴史——歴史学と歴史意識』新評論、1987

ピエール・デイヨン(福井憲彦訳)『監獄の時代
——
フランス近代における犯罪の歴史と懲治監獄体制の起原に関する試論』新評論、1982

——(福井憲彦訳)「十八・十九世紀フランスにおける犯罪と社会」『思想』687号、19819

阪上孝『近代的統治の誕生——人口・世論・家族』岩波書店、1999

——編『統治技法の近代』同文舘、1997

谷川稔編『規範としての文化——文化統合の近代史』ミネルヴァ書房、2003

ロベール・ミュシャンブレッド(石井洋二郎訳)『近代人の誕生——フランス民衆社会と習俗の文明化』筑摩書房、1992

ジュルジュ・ヴィガレロ(見市雅俊監訳)『清潔になる<私>——身体管理の文化史』同文館、1994

ジャン・クロード・ボローニュ(大矢タカヤス訳)『羞恥の歴史』筑摩書房、1994

アラン・コルバン(山田登世子、鹿島茂訳)『においの歴史——嗅覚と社会的想像力』藤原書店、1991

——(福井和美訳)『浜辺の誕生——海と人間の系譜学』藤原書店、1992

——(小倉孝誠、野村正人、小倉和子訳)『時間・欲望・恐怖——歴史学と感覚の人類学』藤原書店、1993

——(石井洋二郎、石井啓子訳)『人喰いの村』藤原書店、1997

——(渡辺響子訳)『感性の歴史学——社会史の方法と未来』神奈川大学ブックレット、御茶の水書房、2000

——「感性の歴史の系譜」L・フェーヴル、G・デュビィ、A・コルバン『感性の歴史』小倉孝誠編、藤原書店、1997年所収

——(工藤光一訳)「一九世紀フランス農村における暴力」『思想』836号、19942

工藤光一「<暴力と文明化>の文化=政治史——アラン・コルバンの所論を追って」『ふらんぼー』22号、1995

長谷川博子「宗教と暴力——歴史人類学の現在」『超域文化科学紀要』東京大学大学院総合文化科学研究科、1号、1996

L・フェーヴル、G・デュビィ、A・コルバン(小倉孝誠編集・訳、大久保康明、坂口哲啓訳)『感性の歴史』藤原書店、1997

樺山紘一『歴史のなかのからだ』筑摩書房、1987

ジャン・クロード・シュミット(松村剛訳)『中世の身ぶり』みすず書房、1996

ドリンダ・ウートラム(高木勇夫訳)『フランス革命と身体——性差・階級・政治文化』平凡社、1993

バーバラ・ドゥーデン(井上芳子訳)『女の皮膚の下——一八世紀のある医師とその患者たち』藤原書店、1994

フィリップ・アリエス(杉山光信、杉山恵美子訳)『<子供>の誕生——アンシァン・レジーム期の子供と家庭生活』みすず書房、1973

ロイ・ポーター(田中京子訳)『健康売ります——イギリスのニセ医者の話1660-1850』みすず書房、1993

イヴ=マリー・ベルセ(井上幸治監訳)『祭りと叛乱』藤原書店、1997

ナタリー・デーヴィス「暴力儀礼」
『愚者の王国 異端の都市——近代初期フランスの民衆文化』(成瀬駒男、高橋由美子、宮下志朗訳)、平凡社、1987年所収

スティーブン・グリーンブラット「不安の醸成——リア王とその後継者たち」
『悪口を習う——近代初期の文化論集』(磯山甚一訳)、法政大学出版局、1993年所収

ルイ・シュヴァリエ(喜安朗、木下賢一、相良匡俊訳)『労働階級と危険な階級——19世紀前半のパリ』みすず書房、1993

高澤紀恵『近世パリに生きる——ソシアビリテと秩序』岩波書店、近刊

芹生尚子「帽子をめぐる暴力——アンシャン・レジーム末期バ=ラングドック地方における「民衆心性」」『思想』877号、19977

荻野美穂 『ジェンダー化される身体』勁草書房、2003

ハンス・ペーター・デュル(藤代幸一、三谷尚子訳)『裸体とはじらいの文化史——文明化の過程の神話1』法政大学出版局、1990

——(藤代幸一、津山拓也訳)『秘めごとの文化史——文明化の過程の神話2』法政大学出版局、1994

——(藤代幸一、津山拓也訳)『性と暴力の文化史——文明化の過程の神話3』法政大学出版局、1997

——(藤代幸一、津山拓也訳)『挑発する肉体——文明化の過程の神話4』法政大学出版局、2002

——(岡部仁、須永恒雄、原研二、荻野蔵平訳)『夢の時——野生と文明の境界』法政大学出版局、1993

川越修『性に病む社会——ドイツある近代の軌跡』山川出版社、1995

——「国民化する身体——ドイツにおける社会衛生学の誕生」『思想』884号、19982

ロバート・N・プロクター(宮崎尊訳)『健康帝国ナチス』草思社、2003

米本昌平『遺伝管理社会——ナチスと近未来』弘文堂、1989

——、松原洋子、島次郎、市野川容孝『優生学と人間社会——生命科学の世紀はどこへ向かうのか』講談社、2000

奥武則『文明開化と民衆——近代日本精神史断章』新評論、1993

今西一「文明化と身体」荒木幹雄編『近代農史論争——経営・社会・女性』文理閣、1996年所収

『思想』(特集 近代の文法)848号、199411

 

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