II さまざまな「歴史学」

 

10 ミクロストリア読解の歴史学3

 

カルロ・ギンズブルグ「徴候——推論的範例の根源」『神話・寓意・徴候』所収
いわゆる「徴候解読型パラダイム」のマニフェスト論文

——(竹山博英訳)「ミクロストリアとはなにか——私の知っている二、三のこと」『思想』826号、19934

——(杉山光信訳)『チーズとうじ虫——16世紀の一粉挽屋の世界像』みすず書房、2003

——(竹山博英訳)『ベナンダンティ——16-17世紀における悪魔崇拝と農耕儀礼』せりか書房、1986
上村忠男訳『夜の合戦——16-17世紀の魔術と農耕信仰』みすず書房、1986

——(竹山博英訳)『闇の歴史——サバトの解読』せりか書房、1992

——(森尾総夫訳)『ピエロ・デッラ・フランチェスカの謎』みすず書房、1998

——(竹山博英訳)『ピノッキオの眼——距離についての九つの省察』せりか書房、2001

ジョヴァンニ・レーヴィ「ミクロストーリア」ピーター・バーク編(谷川稔ほか訳)
『ニュー・ヒストリーの現在——歴史叙述の新しい展望』人文書院、1996年所収

エマニュエル・ル・ロワ・ラデュリ(井上幸治、渡邊昌美、波木居純一訳)
『モンタイユー——ピレネーの村 12941324 上・下』刀水書房、1990-1991

ジョルジュ・デュビー松村剛訳)『ブーヴィーヌの戦い——中世フランスの事件と伝説』平凡社、1992

ナタリー・デーヴィス(成瀬駒男訳)『帰ってきたマルタン・ゲール——16世紀フランスのにせ亭主騒動』平凡社、1993

リチャード・L・ケーガン(立石博高訳)『夢と異端審問——一六世紀スペインの一女性』松籟社、1994

アラン・コルバン石井洋二郎、石井啓子訳)『人喰いの村』藤原書店、1997

——(渡辺響子訳)『記録を残さなかった男の歴史——ある木靴職人の世界1798-1876』藤原書店、1999

ジョナサン・スペンス(山本英史訳)『ある農婦の死——十七世紀、中国の現実と夢幻世界』平凡社、1990

フロリケ・エグモント、ピーター・メイスン(小林正巳訳)『マンモスとネズミ−ミクロ歴史学と形態学』青土社、1999

喜安朗『夢と反乱のフォブール——1848年パリの民衆運動』山川出版社、1994

——『近代フランス民衆の<個と共同性>』山川出版社、1994

柴田三千雄『パリのフランス革命』東京大学出版会、1988

安丸良夫『出口なお』朝日新聞社、1977

塚本学『小さな歴史と大きな歴史』吉川弘文館、1993

——『生類をめぐる政治——元禄のフォークロア』平凡社、1993

——『近世再考——地方の視点から』日本エディタースクール出版部、1986

見田宗介「まなざしの地獄——現代社会の実存構造」『現代社会の社会意識』弘文堂、1979年所収

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二宮宏之「系の歴史学と読解の歴史学」『歴史学再考』所収

——「ミクロストリア・マクロストリア」同書所収

——編『結びあうかたち——ソシアビリテ論の射程』山川出版社、1995

上村忠男「神は細部に宿るか」『歴史家と母たち——カルロ・ギンズブルグ論』未来社、1994年所収

——「<民衆文化>の歴史のために——カルロ・ギンズブルグ『チーズと蛆虫−十六世紀の或る粉屋の宇宙』」序文の紹介」
『欧米地域の構造変化とそれにともなう文化変容——地域研究方法にもとづく実態分析』東京外国語大学海外事情研究所、1981

北原敦「日常的実践の歴史学——喜安朗氏の近業によせて」『思想』848号、19952

上村忠男、山本ひろ子、大貫隆、月本昭男、二宮宏之「編集委員討論 歴史の解体と再生」
同編『歴史を問う6 歴史の解体と再生』岩波書店、2003年所収

工藤光一「記録なき個人の歴史を書く——アラン・コルバンの試みが意味するもの」
上村忠男ほか編『歴史を問う4 歴史はいかに書かれるか』岩波書店、2004年所収

ロジェ・シャルチエ「表象としての世界」ルゴフほか(二宮宏之編訳)『歴史・文化・表象』所収

——(藤田朋久訳)「今日の歴史学——疑問・挑戦・提案」『思想』843号、19949

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ノルベルト・エリアス(徳安彰訳)『社会学とは何か——関係構造・ネットワーク形成・権力』法政大学出版局、1994

——(宇京早苗訳)『諸個人の社会——文明化と関係構造』法政大学出版局、2000

——(波田節夫、中埜芳之、吉田正勝訳)『宮廷社会』法政大学出版局、1981

ミシェル・ド・セルトー(山田登世子訳)『日常的実践のポイエティーク』国文社、1987

ピエール・ブルデュ「土地と結婚戦略」今村仁司、福井憲彦、塚原史、港道隆訳『実践感覚<2>』みすず書房、1990年所収

クリフォード・ギアツ「厚い記述」吉田禎吾、中牧弘允、柳川啓一、板橋作美訳)『文化の解釈学I』岩波書店、1987年所収

ハーバート・ブルーマー(後藤将之訳)『シンボリック相互作用論——パースペクティブと方法』勁草書房、1991

P・バーガー、T・ルックマン(山口節郎訳)『日常世界の構成』新曜社、1977

アーヴィング・ゴッフマン(石黒毅訳)
『スティグマの社会学——烙印をおされたアイデンティティー』せりか書房、1984(改訂版2001年)

——(浅野敏夫訳)『儀礼としての相互行為——対面行動の社会学』法政大学出版局、2002

片桐雅隆『自己と「語り」の社会学——構築主義的展開』世界思想社、2000

 

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