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氏名 河路 由佳
(KAWAJI Yuka)
所属 職名 外国語学部/教授
生年月
HP http://www.tufs.ac.jp/ts/society/kawaji/
E-mail kawajiyu@tufs.ac.jp
専門 日本語教育史
外国語教育
日本語教育学・言語教育学
自己紹介 子供のころからことばが好きで、テレビから聞こえるさまざまな地域の言葉を真似たり、詩や物語を読んだり書いたりしたものでした。やがて演劇に興味を持ち、18歳の秋から、女優の山本安英・劇作家の木下順二のもとで、演劇・朗読を学びました。山本安英の会主催の「ことばの勉強会」では様々な分野の日本語の専門家に接する機会に恵まれました。
 そして大学卒業を控え、私は考えた末、大学院で勉強することを選びました。日本の芸能・文学を学びながら、日本語教師という仕事に興味を持ちました。日本語をみつめ直し、考え続けていけること、日本語を学ぼうとする未知の人たちと多く出会えることに、魅力を感じたのです。大学の日本語教授法講座で訓練(!)を受け、日本語教師として就職、以後現在まで日本語教育に関わっています。
 日本語教師の仕事は、予想以上に苦労が多く、それ以上に感動の多い仕事でした。学習者と向き合いながら、いろいろなことを考えました。学習者は、どのような環境でなぜ何のために日本語を学ぼうとするのだろうか。日本語は、現代の世界でいかなる意味を持ちうるのだろうか。世界の中の日本語を考え、また、日本語という言語文化のもつさまざまな魅力や学習上の問題点にも、思いをめぐらしました。仕事についてから、私の知的関心は、改めて拓かれていったように思います。
 趣味は、朗読や短歌を通じて、日本語による創造的な表現を味わうことですが、これは仕事と重なることもあります。私の関心事は「ことばと人間」に集約されるようです。
 改めて思うと、10代から20代はじめの多感な時期に演劇を学んだ経験は、私の人間形成に多大な影響を与えています。発声や発音の技術が教育現場で役立つのはもちろんですが、自分とは全く違う立場にある人の人生を自分の内側に引き受け追体験する習慣は、現在の私の教育者、研究者としての姿勢に通じています。生まれる前の時代、行ったことのない土地で、誰がどのように日本語を学び、また教えてきたのか。情景を想像しながら文献を調べ、話を聞き、事実と事実の関係性を明らかにし、そのことについて考えます。「ことば」も「人間」も、限りなく魅力的で謎に満ちていて、考えるべきことは無尽蔵にあるように思えます。
最終学歴 1982年3月 慶應義塾大学経済学部卒業
1985年3月 慶應義塾大学文学研究科国文学専攻修了
取得学位 修士(文学)(慶應義塾大学)1985年
博士(学術)(一橋大学)2004年
現在の教育活動  
最近5年間の研究 日本語教育史における戦前・戦中・戦後の連続性と非連続性に関する研究
戦前・戦中・戦後を通して日本語教育に大きな足跡を残した長沼直兄の仕事について、言語文化研究所に残された資料をもとに言語文化研究所の非常勤研究員として資料を整理し、データーベースを作成するなど研究を進めている。同時に、同じ時代を生きた阿部正直、少し若い世代の鈴木忍など戦前・戦後を通じて日本語教師として生きた人物について調査している。
所属学会 日本語教育学会
日本オーラルヒストリー学会
日本共生システム学会
受賞  
主要研究業績 【論文】
  • 1942年・1943年における長沼直兄の出版計画, 日本語教育研究, 57号1--17, 2011年
  • 長沼直兄(1945)『First Lessons in Nippongo』の成立と展開――長沼直兄の戦中・戦後―, 『東京外国語大学論集』, 81号113--132, 2010年
  • 1945・1946年「日本語教育振興会」から「言語文化研究所」へ-終戦前後の日本語教育史の「通説」再考-, 『第二次大戦期 日本語教育振興会の活動に関する再評価についての基礎的研究 報告 3』, 2010年
  • 戦後(1945-1974年)の高橋一夫・鈴木忍と日本語教育――1974年の座談会録音テープより(2)――, 東京外国語大学論集, 79号415--434, 2009年
  • 戦時中の鈴木忍・高橋一夫と日本語教育――1974年の座談会録音テープより(1)――, 東京外国語大学論集, 78号303--316, 2009年
  • 1945・1946年「日本語教育振興会」から「言語文化研究所」へ-附属東京日本語学校設立前史の「通説」再考ーー, 『財団法人言語文化研究所附属東京日本語学校60周年記念誌』(財)言語文化研究所, 71--98, 2009年
  • 鈴木忍とタイーー戦時下のバンコク日本語学校での仕事を中心にーー, アジアにおける日本語教育ーー「外国語としての日本語」修士課程設立一周年セミナー論文集, 3--27, 2009年
  • 長沼直兄らによる戦後早期の日本語教育のための調査研究ー1945-1946「日本語教育振興会」から「言語文化研究所」へ(その2)--, 日本語教育研究, 53号1--43, 2008年
  • 同時通訳の学習におけるデリバリー能力の検討, 平成17-19年度科学研究費補助金(基盤研究C)研究成果報告書「高度職業人(翻訳・通訳)の方法論に関する基礎的研究」, 59--74, 2008年
  • 立体的理解を可能にするオーラル資料と文字資料の併用――1942年度・1943年度のタイ国招致学生事業における在日タイ国留学生に関する調査研究の事例から――, 『日本オーラル・ヒストリー研究』日本オーラルヒストリー学会, 3号75--97, 2007年
  • 長沼直兄による敗戦直後の日本語教師養成講座――1945年度後半・「日本語教育振興会」から「言語文化研究所」へ――, 『日本語教育研究』』(財)言語文化研究所, 52号1--33, 2007年
  • 戦時体制下における『国際文化事業』としての日本語教育の展開――1934-1945年の国際文化振興会・国際学友会――, 博士号学位取得論文, 2004年
  • 戦時体制下の在日留学生教育――政策とその教育現場での現れ――, 『インターカルチュラル:日本国際文化学会年報』創刊号, 創刊号138--147, 2003年
  • 国際学友会の設立と在日タイ人留学生――1932-1945の日タイ関係とその日本における留学生教育への反映――, 『一橋論叢』第129巻第3号, 129巻3号127--139, 2003年
  • 戦時期の在日留学生用教科書から発信された『国際文化交流』――国際学友会編『日本語教科書巻1~5』(1940~1943)――, 国際文化交流と日本語教育――きのう・きょう・あす, 86--97, 2002年
  • 盧溝橋事件以後(1937~1945)の在日中国人留学生――さねとうけいしゅう『中国人日本留学史』再考―, 『一橋論叢』第126巻第3号, 126巻3号83--99, 2001年
  • 戦前の非漢字圏留学生に対する漢字教育と国字問題――国際学友会編『重要五百漢字とその熟字』(1941)をめぐって――, 木村宗男先生米寿記念日本語教育史論集, 135--147, 2000年
  • 日本統治下の台湾における日本語教育と短歌――孤蓬万里編著『台湾万葉集』の考察――, 人間と社会, 11号47--64, 2000年
  • 日本語教育における話速変換機器の有効利用に関する考察, 多摩留学生教育研究論集, 1号43--48, 1998年
  • 戦前・戦中の国際学友会における日本語教育事業, 人間と社会, 8号73--122, 1997年
  • 戦前・戦中の在日留学生に対する直接法による予備教育用日本語教科書 国際学友会編『日本語教科書 基礎編 巻1-5』, 文教大学 文学部紀要, 10巻1号121--156, 1996年
  • 台湾語を母語とする日本語学習者の音声教育について, 国際学友会日本語学校紀要, 13号56--69, 1989年
  • 動詞の否定表現におけるテンス・アスペクトー『シなかった』『シていない』『シない』-, 日本語と日本語教育, 17号100--108, 1989年
  • 近代戯曲史上の尾崎紅葉, 『三田国文』第3号, 3号21--32, 1985年
【著書】
  • 日本語教育と戦争ーー「国際文化事業」の理想と変容ーー, 新曜社, 単行本(学術書), 単著, 2011年
  • 非漢字圏留学生のための日本語学校の誕生ーー戦時体制下の国際学友会における日本語教育の展開, 港の人, 単行本(学術書), 単著, 2006年
  • 国際学友会「日本語教科書」全7冊合本1940-1943, 港の人, 教科書, 編著, 2006年
  • 戦時体制下の農業教育と中国人留学生, 農林統計協会, 単行本(学術書), 共著, 2003年
  • 三十一文字の日本語――現代短歌から古代歌謡へ――, おうふう, 単行本(一般書), 共著, 2000年
  • 進学する人のための日本語初級 教師用指導書, 国際学友会日本語学校, 教科書, 共著, 1997年
【総説・解説記事】
  • 日本語教育振興会活動資料 『日本語』目次一覧(編集), 『第二次大戦期 日本語教育振興会の活動に関する再評価についての基礎的研究 報告 2』, (財)言語文化研究所, その他, 単著, 2010年
  • 座談会―Ⅰ930-1945年にかけての日本語教育をめぐってーー, 『第二次大戦期 日本語教育振興会の活動に関する再評価についての基礎的研究 報告 3』, (財)言語文化研究所, その他, 共著, 2010年
  • 1940年代の日本語教育史研究の意義――「あとがき」に代えて, 『第二次大戦期 日本語教育振興会の活動に関する再評価についての基礎的研究 報告 2』, (財)言語文化研究所, その他, 単著, 2010年
  • 日本語教育振興会 会議録(1941年8月25日―1945年12月27日), 『第二次大戦期 日本語教育振興会の活動に関する再評価についての基礎的研究 報告 2』, (財)言語文化研究所, その他, 単著, 2010年
  • 日本語教育振興会活動資料『日本語』彙報一覧(編集), 『第二次大戦期 日本語教育振興会の活動に関する再評価についての基礎的研究 報告 2』, (財)言語文化研究所, その他, 単著, 2010年
  • 世界と日本, 2007-2009年度日本語教育能力検定試験合格するための問題集, 株式会社アルク, 商業雑誌, 単著, 2009年
  • 日本語教育の歴史と現状, 2007-2009年度日本語教育能力検定試験合格するための問題集, 株式会社アルク, 商業雑誌, 単著, 2009年
  • 長沼直兄年譜, 『財団法人言語文化研究所附属東京日本語学校60周年記念誌』, (財)言語文化研究所, その他, 単著, 2009年
  • 財団法人言語文化研究所附属東京日本語学校60周年記念座談会・長沼直兄と東京日本語学校ゆかりの方々に草創期の話をきく, 『財団法人言語文化研究所附属東京日本語学校60周年記念誌』, (財)言語文化研究所, その他, 単著, 2009年
  • 世界と日本, 日本語教育能力検定試験に合格するための本2009年度版, 株式会社アルク, 商業雑誌, 単著, 2008年
  • 日本語教育の歴史と現状, 日本語教育能力検定試験に合格するための本2009年度版, 株式会社アルク, 商業雑誌, 単著, 2008年
  • 世界と日本, 日本語教育能力検定試験に合格するための本2008年度版, 株式会社アルク, 商業雑誌, 単著, 2007年
  • 日本語教育の歴史と現状, 日本語教育能力検定試験第16回ー第18回傾向徹底分析問題集, 株式会社アルク, 商業雑誌, 単著, 2006年
  • 日本語教育の歴史と現状, 日本語教育能力検定試験に合格するための本2006年度版, 株式会社アルク, 商業雑誌, 単著, 2005年
  • 高度経済成長期に語られた「戦後短歌史」の功罪, 短歌, 角川書店, 商業雑誌, 単著, 2004年
  • 日本語教育史, 日本語教育能力検定試験第13回―15回傾向徹底分析問題集, (株)アルク, 商業雑誌, 単著, 2003年
【研究発表】
  • 日本語教育史のテキスト作成に向けた基礎的考察, 2010世界日語教育大会, 国際会議, 台湾・国立政治大学外国語文学院・台湾日語教育学会, 口頭(一般), 台湾・国立政治大学, 2010年
  • 日本語教育史研究の新しい視座と可能性, 2010年度日本語教育学会春季大会, 国内会議, 日本語教育学会, シンポジウム・ワークショップ・パネル(公募), 早稲田大学、国際会議場第1会議室, 2010年
  • 長沼直兄(1945)『First Lessons in Nippongo』の成立と展開, 日本語教育史研究会2009年度第1回研究会, 国内会議, 日本語教育史研究会, 口頭(一般), 東京・大東文化会館 404号室, 2009年
  • 戦前の東京高等農林学校における中国人留学生, 留学生史研究会, 国内会議, 神奈川大学・日中関係史研究会, シンポジウム・ワークショップ・パネル(指名), 神奈川大学17号館23教室, 2004年
過去10年間に取得した科学研究費補助金・その他の競争的研究経費
  • 科学研究費 研究成果公開促進費・学術図書 戦時体制下の農業教育と中国人留学生(2003年度)

last updated on 2012/3/5


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