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2013年1月 月次レポート(桑山佳子 スイス)

短期派遣EUROPA月次レポート
2013年1月

博士後期課程 桑山佳子
派遣先:スイス・チューリッヒ大学

 1月は、雑誌論文の執筆、ヒルデスハイムでの発表原稿の見直しに加えて、指導教員のタン先生との面談の準備と先月に引き続いての住居探しを行った。
 まず、住居探しに関しては無事に完了した。希望していた一人暮らしは叶わず、以前の住居に比べて約二倍の家賃になったが、大学からは約20分と以前よりは近い場所に落ち着いた。部屋探しは極めて難航し、時間をかければ、あるいは家賃に関して妥協すれば見つかるというものでもなかった。最終的にはタン先生に紹介していただいた物件に決まったが、時間と労力を思いのほかとられたので、チューリッヒにいる間にこれ以上の引越しがないことを願いたい。
 雑誌論文の執筆に関しては、テーマと素材は決まったものの、予定していた内容すべてを盛り込むことは時間的制約等のためにできなかった。翻訳と文字の関わりをテーマに論文を書いていたのだが、内容が書いているうちに膨らみすぎ、その一部を扱うことになった。最初は論文での発表を目指していたのだが、指導教員の山口裕之先生にもご相談して、論文としてではなく研究ノートという形での発表にすると決まった。
 タン先生とは、博士論文の構成とこれからの研究の進め方に関して話し合った。先生の休暇と報告者の引越しが重なり、直接対面でのご指導をいただけたのは今月一度だったが、共同学位に向けた時間的・金銭的状況について話し合い、助言をいただくことができた。そして、実際の博士論文のテーマと方向性についても再度話し合い、来学期以降の方針を定めることができた。来月は先生が日本に出張し、チューリッヒ大学の学期が始まる下旬には報告者がこのプログラムでの派遣を終えて日本に帰国するため、しばらくタン先生からはメールでのご指導を仰ぐことになる。加えて帰国後の最初の面談では、Suzanne Jill Levine (2009): The Subversive Scribe: Translating Latin American Fictionについて話し合うことになった。
 2月は、チューリッヒ大学での短期間のゼミナールの参加とスイスの滞在許可証の延長手続などが控えている。また、中旬から三月の初めまで日本に一時帰国することになるので、チューリッヒ大学の学期の途中で不在にすることになる。東京とチューリッヒの状況にスムーズに適応できるよう、入念に準備をして派遣最終月に臨みたい。

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