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2012年7月 月次レポート(説田英香 ドイツ)

7月 月次レポート
説田英香
派遣先: フライブルク大学(ドイツ)


 7月13日から15日まで、Schwarzwaldにある「Wiesneckセミナーハウス」にて、ヘルベルト研究室のワークショップが行われた。このワークショップは、同研究室に所属する博士学生の報告を聞くことができる、唯一の場でもある。3日間で計16の研究報告が行われ、私も報告の機会をいただくことができた。そのため、7月前半は報告の準備に取り組んだ。報告の内容は、この一年の間で修正した博士論文のコンセプトの紹介、そして文書館調査の結果が中心となった。報告時間15分、質疑応答15分と、比較的短めでの報告ではあったが、今後の論文の構成、そしてとりわけ文書館での史料収集を行うにあたって非常に参考となる批判、意見をいただくことができた。ヘルベルト研究室に所属する博士学生の研究は、時代や地域、テーマの幅が非常に広い。従って、多様な知識を身につけるだけでなく、多方向からの視点を獲得することができた。また、博士論文執筆の技術的な知識も得る事ができた。とりわけ、現在文書館での史料収集段階にいる私にとっては、収集した膨大な史料の整理の仕方など、経験に基づいた話が非常に参考となった。今年は昨年に比べ、ハードなスケジュールではあったが、合間にバーベキューパーティーや、最新の歴史書を獲得できるクイズ大会なども開催され、楽しみながら参加する事ができた。
 7月後半は、8月に予定しているベルリン文書館での史料収集の準備に充てた。これまでは連邦文書館にて連邦労働省、労働庁、内務省の史料を中心に見てきたが、移民政策と外交政策の関係性を調べるため、外務省の文書館(Auswärtiges Amt Politisches Archiv)を訪問する。同文書館からは、所蔵史料のうち、B150の史料が史料集として刊行されている。史料の見方を参考にするためにも、事前に、図書館にて1973年〜1981年までの刊を閲覧した。連邦文書館とは異なり、同文書館については、事前に所蔵史料の内容をオンラインデーターベース等で把握する事ができない。従って、おおよその内容や史料番号を把握するために、先行研究で使用されている外交文書の史料番号をリストアップする作業も行った。

以上

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