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2011年10月 月次レポート(蔦原亮 スペイン)

2011年10月月次レポート                                  (博士後期課程 蔦原亮・スペイン)

 早くもスペインに到着してから一か月が経過しました。九月の末にスペインに到着し、最初の二週間は日用品を買い集めることや、ビザの書き換えといった複雑な手続きにかなり時間をとられはしましたが、以降は落ち着いて研究に取り組めています。
 今月は、情報言語学研究室で、非公開の口語コーパスの使用の許可をいただき、一通りの使い方を教わりました。日本にいるころから、私はスペイン語の条件文の条件節と帰結節の形式の組み合わせについて研究をしていたのですが、実際の条件文の収集、とりわけインフォーマルな会話で発話される条件文の収集に苦労していたので、この口語コーパスは大きな助けになります。
 また、十月の三週目から始まった、こちらの大学院の授業にも参加しています。Elena de Miguel先生の語彙論の授業、Olga Fernández先生の生成文法の授業といった、今まで論文を通してしか学ぶことのできなかったスペイン語言語学の大家の先生方の教えを直接受けることができて、感動の毎日です。
 また、ここ、マドリード自治大学では外部の研究機関から研究者を招いてのセミナーや講演が活発に行われています。既に今月だけでも二回はこうした機会があり、私も参加しました。ドイツからいらっしゃった、Daniel Jacob先生のセミナーでは文法化に関する通時的なテーマのお話を聞けました。そしてつい先日行われた生成文法に関する講演会ではイギリスのTheresa Bibrauer先生、バルセロナのÁngel Gallego先生のお話を拝聴することができました。いずれのお話も、大変興味深いものでした。
 来月も今月同様、博士論文を書くための土台をより強固なものとするべく、インプットを中心に進めていきたいと思います。

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