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2012年7月 月次レポート(丹羽裕美 韓国)

月次レポート 7月分

東京外国語大学 博士前期課程 
言語文化専攻 丹羽 裕美
派遣先:韓国外国語大学校大学院

 日本で大学院前期の授業を終え、7月11日に韓国ソウル金浦空港へ降り立った。私が籍を置く韓国外国語大学校はソウルの中心市街から地下鉄で1時間ほど東の郊外に位置し、外国人観光客でにぎわうミョンドンやカンナムの繁華街とは少し距離がある。従って、この大学も東京外国語大学と同様に勉強するには適した環境にあるといえるかも知れない。
 今月は新たな生活の基盤づくりと環境への順応に思っていたより多くの時間を費やした。韓国が日本にとっては隣国だといっても、毎日の生活で最も身近な水周りの設備やその使い勝手から生活の中での人々の動く速さまで日本でのそれとはだいぶ違うのである。今回の留学はITPからの援助を受けて生活ができるため、学業に専念できるという恵まれた環境であるため、住居を大学の寄宿舎ではなく大学の外にあるコシウォンという部屋を借りて生活することにした。なぜならその国の民族の魂でもある言語をより深く理解するためにはその国のより生々しい日常生活に接近して暮らしてみてこそ正しく明確に習得できるのではと兼ねてから考えていたからである。
 さて、学業のほうであるが、留学期間中指導いただく金在旭教授は韓国外国語大学校大学院「外国人のための韓国語教育専攻」の主任教授であり本大学付属の語学堂の学院長も兼任されている方である。教授の計らいで、大学院の建物の上層階にある研究室の使用許可をいただき利用している。そこは平日も休日も時間の制限なく利用することができるのでありがたい。
 こちらの大学は9月まで夏季休暇だが、私は8月いっぱい大学付属の語学堂で、週5日間午前中の韓国語夏季講座に参加し、生徒として外国人向け韓国語教育の教授法を体験している。午後は韓国語教育に関する資料を集めたり論文を読んで要約している。そして週一回の頻度で指導教官の金在旭教授より要約した論文の内容や韓国語教育の側面から読むべき論文についてのアドバイスをいただき大変有益な時間を設けていただいている。(写真) 
 来月は「国際韓国語教育学会」も開かれることになっており私も出席する予定である。

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