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2011年10月 月次レポート(牧野波 韓国)

ITP-AA 派遣月次報告(2011年10月)
地域文化研究科博士後期課程  牧野 波
派遣先:韓国外国語大学校 

10月初旬は、派遣当初ということもあり、今後半年生活していく基盤を整えることに追われました。私が派遣されている韓国外国語大学校は、敷地内学生会館の上層部が学生寮になっており、今回の派遣では韓外大側のご厚意でそこに住まわせて頂いています。
さて、10月の研究成果として、以下のことをご報告します。

1) 日本近代文学研究会でのコメンテーター
韓外大で私の指導教授を引き受けてくださったチェ・ジェチョル先生は、「日本近代文学研究会 コロッキアム」というオープンセミナーを月に一度主催なさっています。10月は、東外大に外国人研究者として滞在なさっていた李慧真さんが、「「内鮮一体」の蹉跌 ―金聖珉の『緑旗連盟』を中心に―」という発表をされ、チェ先生のご厚意で、私がコメンテーターを担当しました。戦時期の「内鮮一体」を考察するにあたって、朝鮮―日本の二者関係の中で捉えるのではなく、当時の中国を含めた東アジアの情勢の中で捕捉し、『緑旗連盟』を読みとく必要を提起しました。

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2)聖公会大学の大学院授業への参加
聖公会大学は、韓国の民主化運動の記念事業全体の立ち上げにかかわった機関です。その記念事業の発起人の一人でもある政治学者、チョウ・ヒヨン先生の大学院の授業「社会学セミナー 東アジアの支配と抵抗」を聴講させて頂いています。解放後60年の韓国社会の変動を、歴史の流れとしてだけではなく、世界の動きと連動した社会構造の変動の流れとして理解と議論を深めていくという内容です。議論もダイナミックで、自分の研究の枠組みが週ごとに更新される思いがします。

10月はそのほか、様々なシンポジウムや集会に出席し、少しずつ人脈を広げていくことができました。来月は、聖公会大学民主主義研究所の訪問と、平和博物館が所蔵している資料についてのインタビューを行う予定です。

 

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