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2009年6月 月次レポート(澤井志保 シンガポール)

月次レポート(20096月) 

博士後期課程 澤井志保

 

いよいよ、シンガポール滞在もあと一月を残すのみとなりました。

ARIでは、ふとしたきっかけで、ARIで開催するある国際セミナーの中のパネルのひとつの司会をしてみないかとお誘いいただきました。初めての経験なので不安もありましたが、思い切ってやらせていただくことにしました。この話を下さったポストドクトラルフェローの方は女性で、活発に女性やマイノリティを巻き込んで色んなセミナーをオーガナイズし、上手にセミナーを知的に盛り上げておられる姿を見て、非常に触発されました。またその一方で、私個人の経験として、日本では、このように女性どうしで助け合い、積極的に研究関係を構築していくという場面をあまり見かけないのはなぜなのか、という点についても改めて考えさせられました。

 

月半ばには、ARIとオーストラリア国立大学(ANU)と中心とするオーストラリアの研究機関の共催で行われたインドネシア史のセミナーに参加しました。NUSは、使用言語が英語であること、同じ国立大学であり、また地理的にも近いオーストラリアの大学と非常に強固な協力体制を築いていることがわかりました。このように、NUSは、国境を越えて、人々が頻繁に行き来する環境を提供することにより、活発な議論を生み出す場を創り出しているという気がします。

 

月の後半になると、帰国の準備に加え、指導教員のヨー先生をはじめ、お世話になった先生方へのご挨拶をしながら、研究のまとめに入りました。また、2ヶ月間、同じコンピュータ室で過ごして、すっかり仲良くなった、ARIのアジア・スカラーズプログラム参加者のみなさんともお別れしなくてはならなくなりました。東アジア、東南アジア出身の彼らはいつも明るく、研究に行き詰ったときは、コンピュータ室に寄って彼らとおしゃべりをして気を紛らわせるなど、慣れないシンガポールでの生活でお互い助け合う貴重な仲間でもありました。


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アジアスカラーズたちと

 

この9ヶ月間、香港とシンガポールで、研究を通して色んな面で影響を受け、勉強させていただきました。最後になりますが、このような研究のチャンスを下さった皆さん、そして渡航中にお世話になった方々に心からお礼申し上げます。

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