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2009年2月 月次レポート(幸加木文 トルコ)

ITP-TUFSレポート 2009年2月
                                                                                                       幸加木 文

はじめに、派遣先機関における指導教員との連携・連絡状況については、イスタンブル・ビルギ大学欧州連合研究所所長のアイハン・カヤ教授と、研究の進捗と今後の予定に関しメールにて連絡をした。また、同研究所が本年より刊行を開始したWorking Paper Seriesの論文PDFを頒布して頂いた。その他に、ドラップデレ・キャンパスにて開催された「イメージの力-メディアの責任に着目したトルコ・ドイツ関係」というシンポジウムでカヤ先生の発表を聴講した。
つぎに、研究の進捗状況として、研究に関する資料収集とその読解作業を行いつつ、論文の構想メモを作成した。また、トルコのEU加盟問題に関する講演会に参加し、エルドアン首相のダボス会議発言等を含めた講演内容と、参加者とのディスカッションから興味深い視点を学んだ。さらに、研究関連の種々の依頼・連絡作業を行ったが、なかなかご返事を頂けないことが重なり、進捗ははかばかしくなかった。時機を見て再度コンタクトをとりたいと考えている。その他、トルコ語の新聞記事翻訳を行った。
生活状況については、ここに暮らして6カ月目にして初めて何ら修理を要しない1カ月となった。その点では平穏に過ごしていたが、昨年来の世界的な金融危機の影響が徐々に広がっている気配を、日常的な買い物の場面などで感じることもあった。
その他、今月観察した街の様子を写真とともに若干報告する。

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3・29地方選挙に向け、色とりどりの各政党の旗が波のように連なり、街に溢れかえる様子が目を引く。日々熾烈さが増す選挙運動においては、街の美観という視点は考慮外のようだ。写真左は、与党・公正発展党(AKP)と、野党・共和人民党(CHP)の旗が入り乱れたイスタンブル・ベシクタシュ地区の中心。写真右は、至福党(SP)と公正発展党の旗が覇を競いあうウスキュダル埠頭前広場。

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ボスフォラス海峡に面した散歩道にある年号オブジェ(1453年コンスタンティノープル陥落、1923年トルコ共和国建国)。その歴史的意義はともかく、双方ともトルコ人の胸に響く年号なのだろうか。向こう千年でこれらに匹敵する年がどれほど刻まれるかは知りようもないが、2009年現在、やがては歴史になる現在に接しているという感覚はある。

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