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2009年11月 月次レポート(幸加木文 トルコ)

TP-TUFSレポート 2009年11 月
                                                   幸加木 文

 トルコ滞在の最終月にあたっていた今月は、資料収集と並行して住居の引き払いに関する様々な手続き、作業を行った。
 派遣先機関の指導教員であるアイハン・カヤ教授にはご挨拶をし今後の研究への励ましを頂いた。今回の留学前半には、「異なってあることは素晴らしい」という信念とご研究が噛み合った示唆に富むゼミに出席させて頂いた。短期間ではあったが謦咳に接し学んだことを今後の研究に活かしたいと思う。
 資料収集については、図書館所蔵資料の検索とコピーをし、今月上旬に開催されていたブックフェアで購入したほか、事前に用意したリストを行きつけの本屋に注文し、テーマに関連する本を棚や倉庫から出してもらうなどの労をとって頂いた。中旬に注文し今月中に入荷しなかった分は、後日郵送を依頼した。その上で、収集した資料のリストを作成しながらざっと目を通し、英国で読む分と日本に先に郵送する分とを選別した。
 引き払い作業に関しては、自己の体力以外はさほど問題もなかったが、トルコでは今月最終週の半ばから犠牲祭の休日に入ることに気がつくのが遅れたため、郵便局への荷物の搬入や公共料金の契約解除手続き等を若干慌ただしく済ませた。
 今月後半はトルコ引き払い作業と英国滞在準備があり、実質的な勉強・研究に集中して取り組む時間がなかなかとれなかった。来月は早めに生活環境を整え勉強態勢に入りたいと思う。また、トルコでも社会や人生をしっかり見つめ学業に仕事に邁進する良き友人たちに恵まれた。友人たちとの交流を通してトルコで受け取ったものを、今後研究をはじめ様々な形で還元していくことができればと考えている。

Kokaki11-1.JPG 
写真はイスタンブル近代美術館の外観。館内は撮影禁止だが、19世紀のオスマン朝末期から現在までの期間が約10年毎に分けられ、その時代の代表的な絵画作品が展示されている。こうした絵画は、描かれた時代に否応なく規定される部分と次の時代を模索する気運とを内包していると感じさせる。今日に至るトルコ近現代史の時代的特徴を絵画とともに一望することができ非常に興味深い展示だった。

 

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