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2009年10月 月次レポート(幸加木文 トルコ)

ITP-AAレポート 2009年10 月
                                                                                                     幸加木 文

 今月は、前半は主に原稿の加筆修正、後半は資料収集、関係者への聞き取り調査および見学を行った。
 原稿については、派遣先機関の指導教員であるアイハン・カヤ教授にメールにて提出し目通しを依頼したが、ご返事を頂けなかった。コメントは頂ければそれに越したことはないが、現状の研究における根本的な問題点は論点を整理し視点を定めることにあり、それはディシプリンを含め自力で模索し埋めていく他にないという段階にあると自覚している。また、トルコ滞在は来月一杯の予定であり、時間が非常に限られているため、トルコでの資料収集と整理を優先し、論文執筆・再構築作業は一時切り上げた。12月以降に再開したいと考えている。
 聞き取り調査および見学については、具体的な情報を得た他、これまでに読んだ言説資料を補足訂正することができ有意義だった。訪問時には、誤解や誤認が容易に生じかねない社会状況だったこともあり、言葉を可能な限り慎重に用いるよう努めるとともに、先方に迷惑をかけない範囲で話を伺う配慮が必要なことを再認した。その他、トルコの政治社会に関する講演会、シンポジウムを聴講した。
 生活状況については、日常生活に支障を来す出来事が続いているが、そうしたことも含めて、短気は損気の精神で物事が進むトルコ「文化」の一側面を知る機会と捉えている。

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今月29日の第86回共和国記念日にボスフォラス海峡上に打ち上げられた花火。岸辺に集まった多くの見物人の中には、ナショナリズム感情が高揚したのか、国旗を振り国名を叫んで気勢をあげる人たちもいた。花火もそれへの反応も一種この記念日の風物詩のようだ。

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