活動報告

Activity Reports

センターの活動報告です

東京外国語大学 国際日本研究センター 国際日本語教育部門 「多言語からみた日本語複合動詞と日本語教育」第三回研究会 (2018年1月18日)

開催日時:2018年1月18日(木)17:00-19:00
開催場所:東京外国語大学 研究講義棟419号室 語学研究所
主催:国際日本研究センター・国際日本語教育部門

範航宇
「中国語から見た日本語複合動詞V-出す」対訳・誤用・正用データに基づいた分析

チェ ジョンヒ
韓国語から見た日本語複合動詞「V-込む」について

ローレンス・ニューベリーペイトン
「V-込む」の分類を再考する

2018年1月18日(木)17:00-19:00

東京外国語大学 研究講義棟 419号室 語学研究所

内容:

中国語、朝鮮語との対照研究が各1件、日本語複合動詞「~こむ」の分析についての研究が1件、全体で3件の発表があった。中国語との対照研究は「~出す」を取り上げたもので、位置変化の表現は、意味表現でも似ていることを実証的に示したもので、「~出す」について中国語への直訳関係と非直訳関係を明確に示した発表である。「~こむ」を用いた韓国語との対照研究では、複合する事態表現の焦点化位置の違いが主な議論の点であった。具体的には、過程重視の韓国語と結果状態を表現しようとする日本語の違いが分かった。「~込む」の分析は、状態表現を核とすることで、従来の複合動詞「~込む」の意味的分類が簡潔になったことの報告である。ニ格を用いる統語特徴分析に比べ弁別能力に優れていて、日本語の状態表現指向をよく捉えたもので優れた発表であった。

論集(PDFファイル)