AA研主催国際シンポジウム「『プレザンス・アフリケーヌ』研究 ――超域的黒人文化運動の歴史、記憶、現在」

2017-8/22(火),8/23(水),8/24(木)開催

1947年のパリで公刊され、アフリカ・カリブの反植民地主義運動に影響を及ぼした黒人文化総合誌『プレザンス・アフリケーヌ』は、本年公刊70周年を迎えます。文化論が政治意識に直結する植民地出身の知識人たちの議論には、世界がグローバリズムと排外主義の間で揺れる現在こそ、あらためて注目する価値があります。同誌現編集長フォンクアを筆頭とする世界8カ国21名の研究者が集い、文化と政治にあらたなヴィジョンを拓きます。

アフリカ研究者やアフリカに興味のある方だけでなく、グローバリズム・政治思想・群像・文化論・芸術・メディアなどに興味のある方、ぜひご参加ください。

日時 2017年8月22日(火)10:30-17:00 懇親会(事前予約者のみ 18:00-20:00)
2017年8月23日(水)10:00-17:30
2017年8月24日(木)10:00-17:00
場所 東京外国語大学アゴラ・グローバル,プロメテウス・ホール
アクセス / キャンパスマップ
使用言語 フランス語,英語,日本語(日仏同時通訳付き)
共催 - 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)共同利用・共同研究課題「『プレザンス・アフリケーヌ』研究――新たな政治=文化学のために」
- 科研費基盤研究(B)「世界文化〈資本〉空間の史的編成をめぐる総合的研究:アフリカ・カリブの文学を中心に」(研究代表者:星埜守之(東京大学),課題番号:17H02328)
- 挑戦的研究(萌芽)「人類学的手法を取り入れた黒人文化総合誌『プレザンス・アフリケーヌ』の複合的研究」(研究代表者:佐久間寛,課題番号:17K18480)
- AA研基幹研究「アジア・アフリカにおけるハザードに対する『在来知』の可能性の探究―人類学におけるミクロ-マクロ系の連関2」
後援 (株)サイマル・インターナショナル
お問い合わせ先 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
佐久間寛研究室(716)
TEL/FAX:042-330-5676
E-mail:2017aacw[at]gmail.com([at]は@に変えて送信ください)
ポスター

プログラム

8月22日(火)
▼開会の辞と基調講演
ロミュアルド・フォンクア(パリ第4大学,『プレザンス・アフリケーヌ』誌編集長)
「『プレザンス・アフリケーヌ』:理念の歴史,行動する思想」
▼第1部:群像
立花英裕(早稲田大学)
「アリウヌ・ディオップとエメ・セゼール」
ファティマ・ドゥムビア(フェリックス・ウフエ・ボワニ大学)
「クワメ・ンクルマ:いまもなお現前する一個のアフリカ」
シェイク・チャム(オハイオ州立大学)
「アフリカ中心的ネグリチュード:21世紀において近代性に対するサンゴールとグリッサンの対抗文化論を再考する」
ジョルジュ・ベルトラン (独立研究者,フランス)
「マルセル・グリオール,曖昧なアフリカ性:20世紀を生きた1人の男の思考の変遷」
モニカ・ブロドニカ(オハイオ州立大学)
「アマドゥ・ハンパテ・バと在来形而上学への呼びかけ」
▼懇親会(参加費:4,000円、7/31までに事前予約、18:00~)


8月23日(水)
▼第2部:言語と文学
中村隆之(AA研共同研究員,大東文化大学)
「文学,言語,政治:『国民詩』論争をめぐる争点」
廣田郷士(パリ第8大学博士課程)
「脱植民地化への未完の対話:『プレザンス・アフリケーヌ』におけるエメ・セゼール/エドゥアール・グリッサン」
サリー・ステニエ(アンティーユ大学博士課程)
「Lang a pep-la kont lang a met-la ?:教育表象におけるグアドループ的言語問題の反響」
ジョサナ・ナラシマン(ムンバイ大学博士課程)
「『プレザンス・アフリケーヌ』における女性の著述:ファトゥ・ジョムの思想革命」
松井裕史(金城学院大学)
「私とはわれわれという他者である:ジョゼフ・ゾベル『黒人小屋通り』」
▼第3部:芸術,メディア,受容
ロジェ・ソメ(ストラスブール大学)
「『プレザンス・アフリケーヌ』における黒人芸術vsアフリカ芸術」
ブアタ・マレラ (マヨット大学)
「雑誌空間における『プレザンス・アフリケーヌ』」
オベッド・ンクンズィマナ(ニュー・ブランズウィック大学)
「古傷を再考/治療(ルポンセ)する:映画『アダンガマン』と『アフランス』における奴隷制と植民地化のポスト植民地的再読」
ウジェーヌ・タヴァレス(アッサン・セック大学)
「『プレザンス・アフリケーヌ』とポルトガル語圏アフリカにおける意識覚醒のプロセス:カーボヴェルデの場合」
フランソワーズ・ノディヨン(コンコルディア大学)
「アフリカ的現前(プレザンス)か不在(アブザンス)か:1958年から1980年にかけてのル・モンド・ディプロマティークにおける『プレザンス・アフリケーヌ』誌の受容」


8月24日(木)
▼第4部:政治思想
小川了(AA研共同研究員,東京外国語大学名誉教授)
「Hosties Noires に至る道:B. ジャーニュ,W.E.B. デュボイス から L. セダール・サンゴール へ」
中尾沙季子(EHESS博士課程)
「パン・アフリカニズムかナショナリズムか:脱植民地期における文化政策形成の場としての『プレザンス・アフリケーヌ』」
ジョナス・ラノ(ロレーヌ大学)
「クレオリチュードとイデオロギー的奴隷逃亡:レオン・ゴントラン・ダマスをめぐって」
アンヌ・ピリウ(アフリカ-世界学際ネットワーク会員)
「1950年代フランス語圏における民族主義的知識人形成の回顧:場,時,人」
イブラヒム・ヤハヤ(アブドゥ・ムムニ大学)
「『プレザンス・アフリケーヌ』:継続する闘争」全員総合討論と閉会の辞

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