博士前期課程

東京外国語大学大学院総合国際学研究科は、世界諸地域の言語・文化・社会をめぐる個別的かつ総合的な研究を主体とする我が国でも有数の教育機関であり、これらの分野における国際的拠点としての使命を担っています。

従来から我が国と交流関係の深かったアジア地域、ヨーロッパ地域、アメリカ地域の言語・文化・社会に関する研究と教育では、百年を超す伝統を誇っています。その後、本学が研究・教育対象とする地域は拡大し、現在では、東南アジア、中東、東欧諸地域の言語・文化・社会の研究と教育も行うなど世界的な拠点となっています。また、日本研究および日本語教育の国際的拠点でもあります。

このような背景をもつ本学大学院は、研究者を含む高度職業人の養成を目指しています。グローバル化の進行する現代社会で真に貢献できる人材には、専門分野でのより深い知識や高度な技術が求められています。本学大学院は、研究力に加え、総合力、実践力、そして世界で活躍するうえで必要な日本力を身につけ、世界や日本でグローバルに活躍することを目指す皆さんの挑戦を待っています。

博士前期課程は、「世界言語社会専攻」と「国際日本専攻」の2つの専攻からなっています。

世界言語社会専攻には、「言語文化コース」「国際社会コース」「Peace and Conflict Studiesコース」の3つのコースがあります。このうち、Peace and Conflict Studiesコースは、10月入学で、教育はすべて英語で行われます。

国際日本専攻には、「国際日本コース」「日本語教育リカレントコース」の2のコースがあります。このうち、日本語教育リカレントコースは、10月入学で、1年間で学位(修士号)の取得を目指すコースです。

世界言語社会専攻

世界言語社会専攻では、世界諸地域の言語・文化・社会や国際社会を、複合的・総合的にとらえる視点から研究し、地球社会化時代にふさわしい多言語グローバル人材を養成します。

言語文化コース

世界諸地域の言語・文化に関する専門的教育研究を推進し、高度な言語知識と地域に関する総合的な視点を備えた人材を養成します。  >>詳細

国際社会コース

世界諸地域の社会、ならびに国際社会に関する専門的教育研究を推進し、コーディネート力、コンフリクトへの耐性を備えた人材を養成します。  >>詳細

Peace and Conflict Studies (PCS) コース(10月入学)

紛争を抱えた地域の諸大学とのネットワークを活用した紛争・平和構築に関する研究を推進し、国際社会で活躍し、平和構築に寄与する国際的リーダーを養成します。教育はすべて英語で行われます。 / Peace and Conflict Studies (PCS) is an interdisciplinary research and educational program launched in 2004. It aims to fulfill the recognized need in many parts of the world for professionals with expertise in peace and conflict, violence, peacebuilding, and other related global and transnational issues. Each year the program admits a small but diverse group of individuals from all over the globe and provides them with unique opportunities to learn critical approaches to the issues of utmost importance to many people in today’s conflict-laden world. All courses are held in English.  >>詳細/For more details

アジア・アフリカフィールドサイエンス・プログラム
3つのコースを超えたアドオン・プログラムとして、本学アジア・アフリカ言語文化研究所教員によるアジア・アフリカ・フィールドサイエンス・プログラムが開講されます。「フィールドサイエンス」とは、臨地調査(フィールドワーク)を理論的・実践的に高度化した研究手法です。この手法を用いて、アジア・アフリカの諸地域に分け入ります。 >>詳細

国際日本専攻

国際日本専攻では、世界の諸言語の中での日本語・日本語教育、世界の中の日本文化と日本社会を比較の視座をもって研究し、日本についての客観的な視座をもつ人材を養成します。

国際日本コース

世界の諸言語の中での日本語・日本語教育、世界の多様な文化・社会の中での日本文化と日本社会を比較の視座をもって研究し、日本についての客観的な視座をもつ人材を養成します。  >>詳細

日本語教育リカレントコース(1年コース・10月入学)

日本語教育分野については、通常の2年のコースの他に、海外で働く現職の日本語教育者を対象とした、1年で修了できるコースが設置されます。  >>詳細

博士前期課程開講科目

[研究科共通科目]

総合国際学研究基礎/異分野交流ゼミ/多文化コーディネーション研究/言語教育基礎/日本語 教育基礎/世界史教育/国際行政入門/日本語教育実習研究

世界言語社会専攻

[専攻共通科目]

学術英語演習/学術日本語演習/学術ドイツ語演習/学術フランス語演習/学術イタリア語演習/学術スペイン語演習/学術ポルトガル語演習/学術ロシア語演習/学術ポーランド語演習/学術チェコ語演習/学術中国語演習/学術朝鮮語演習/学術モンゴル語演習/学術インドネシア語演習/学術マレーシア語演習/学術フィリピン語演習/学術タイ語演習/学術ラオス語演習/学術ベトナム語演習/学術カンボジア語演習/学術ビルマ語演習/学術ヒンディー語演習/学術ウルドゥー語演習/学術ベンガル語演習/学術アラビア語演習/学術ペルシア語演習/学術トルコ語演習/アジア・アフリカフィールドサイエンス基礎/アジア・アフリカフィールドサイエンス実践研究/修士論文修士研究ゼミ

[言語文化コース]

英語学・英語教育学研究/ヨーロッパ・アメリカ言語研究/アジア・アフリカ言語研究/言語学研究/音声学研究/言語情報学研究/認知科学研究/通訳翻訳実践研究/ヨーロッパ・アメリカ文学・文化研究/アジア・アフリカ文学・文化研究/古典文学・文化研究/人間文化研究/アジア・アフリカフィールドサイエンス言語研究

[国際社会コース]

ヨーロッパ・アメリカ地域研究/アジア・アフリカ・オセアニア地域研究/現代世界論研究/国際関係研究/アジア・アフリカフィールドサイエンス地域研究

[PCSコース]

Foundation for Peacebuilding/Applied Peacebuilding/Conflict and Social Change/PCS Research Methodology/International Relations and Cooperation

国際日本専攻

[専攻共通科目]

日本語学研究/対照日本語研究/日本語教育学研究/日本語教育実践研究/日本語文学・文化研究/日本比較文学・文化研究/日本社会研究/国際文化交流研究/Japan Studies/発信英語演習/発信日本語演習/修士論文修士研究ゼミ

本学の特色を生かした科目

総合国際学研究基礎
〜研究を遂行する基礎力を身につける

大学院生としてスタートを切る1年春学期に、研究に必要なリサーチ力、プレゼンテーション力、ディベート力などを身につけ、研究基礎力を養うための授業です。リサーチデザイン、統計手法などに関する講義を受けると同時に、日本語や英語で研究計画をプレゼンテーションする機会も設けます。〈2単位必修〉

専門科目群
〜専攻・コースに応じた多様で専門的な授業群

大学院での学びの中核となるのは専門科目の履修です。指導教員や副指導教員の授業、また関連する分野の教員の授業を履修します。そこでの指導に沿い修士研究を進めます。2年次には、「修士論文修士研究ゼミ」を履修し、修士論文を作成します。

異分野交流ゼミ
〜分野や地域の枠を超えた活発な議論の輪

大学院生が数人単位でグループを形成し、分野や対象地域を超えた異分野交流を行うゼミです。異なる広がりをもつテーマを扱う学生が集まり、議論のなかで自身の研究の足がかりを得ることを目的とします。テーマに関わる教員を「招待」し、そのコメントを活用することもスリリングで有用でしょう。〈2単位必修〉

短期海外留学
〜Joint Education Programによる短期海外留学

本学では、海外の協定校との間の「Joint Education Program」を推進しています。夏学期や冬学期を中心に、海外の協定校の教員のもとで指導を受ける、資料収集や現地調査を行うなど、多様な短期海外留学の機会があります。海外大学のサマーコースに参加する選択肢も豊富です。

学術言語演習
〜論文を読む・プレゼンをする

次のような各国言語で行われます。
英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、ウズベク語、ポーランド語、チェコ語、中国語、朝鮮語、モンゴル語、インドネシア語、マレーシア語、フィリピン語、タイ語、ラオス語、ベトナム語、カンボジア語、ビルマ語、ヒンディー語、ウルドゥー語、ベンガル語、アラビア語、ペルシア語、トルコ語

将来につながるキャリア・プログラム

大学院は専門的な研究の場であると同時に、修了後の皆さんを社会へとつないでいく場でもあります。専門分野での学術的な研鑚を活かすためにも、次のステップを意識した準備を進めましょう。

大学院博士前期課程では、修了後のキャリア形成につながる複数のプログラムを用意しています。これらは、いずれの専攻、コースに所属していても履修することができます。一定の単位を満たした場合には、キャリア・プログラムごとに「プログラム修了書」が授与されます。

大学院での学びを活かし、世界や日本のさまざまな現場で働く「夢」をもつ皆さんを、後押しします。

日本語教育実践プログラム

世界の各地や日本のさまざまな場所で、日本語をきちんと教えることのできる人が必要とされています。だからこそ、「日本」を専攻する院生だけでなく、世界の「言語・文化・社会」を学ぶ院生の多くに履修してほしいのが、この日本語教育実践プログラムです。外国語としての日本語とその教え方について学び、短期の実習も行います。在学中および修了後に、国内外で日本語を教えるための基本的な知識と経験を獲得しましょう。

多文化コーディーネーター養成プログラム

多言語・多文化化する日本では、教育、行政、地域社会などの各分野で、文化や価値観の異なる人々との共存に向けてコーディネーションが行える人材が求められています。本プログラムは、日本社会の今を多面的に学び、多文化社会におけるコーディネーションに必要な知識を身につけるためのプログラムです。専門分野の研究にあたる一方で、プラスαの多文化コーディネーション力も身につけましょう。

CEFRに準拠した新しい外国語教育プログラム

現在、世界の外国語教育は、学習者の習得レベルを示す国際標準規格である「ヨーロッパ言語共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages:通称CEFR)」に基づいた教授・学習・評価が中心になりつつあります。このCEFR準拠の外国語教育の理念や方法を理解し、各言語においてCEFR利用環境を整えることは、将来外国語を専門的に教えたい、外国語を活かして仕事をしたいという院生に有益なキャリア知識・技能となり、将来プロとして働く際の必要な素養の一つとなるでしょう。

世界史教育プログラム

国際社会コースの院生は、中学の社会、高校の地理歴史の一種免許状を取得できます。このプログラムでは、さらに高校の地理歴史科教員の専修免許の取得を目指す院生を支援します。「世界史教育1 」では、意欲の高い高校教員向けの世界史セミナーへの参加を中心に、歴史教育の深みと現状に触れます。また、「世界史教育2 」では、歴史学方法の基礎と史料の読み方について実践的な教育を受けます。

国際行政入門プログラム

将来、官公庁等で行政に携わろうとする院生に向けたプログラムで、行政に必要な政治学と経済学に関する基礎知識とその考え方を習得します。また、国家公務員採用総合職試験(院卒者試験・大卒程度試験)、外務省専門職員採用試験を中心に、公務員試験の専門試験(多肢選択式、記述式)に対応できる基礎的な知識を身につけ、実践的な解法を習得します。

★新規プログラム

専門領域単位修得証明制度
専門的なキャリアを目指したプログラム

博士前期課程の在学中に特定の領域に関して身につけた専門的な知識・技能を修了時に証明する仕組み「専門領域単位修得証明制度」を設けています。現在、下記に示した領域について、この制度に基づく証明書の発行を行っています。この証明書によって修了生は学修の成果を具体的に示すことができるので、キャリア形成に役立てることができます。キャリア・プログラムが幅広い知識・技能の学修を目的としているのに対して、本制度ではより専門的な知識・技能の学修を前提としています。

本制度の対象となる領域と発行される証明書の名称は次のとおりです。

1 英語教育学
専門領域「英語教育学」単位修得証明書(Specialization Certi­cate in Teaching English as a Foreign Language)

2 日英通訳翻訳実践
専門領域「日英通訳翻訳実践」単位修得証明書(Specialization Certi­cate in Japanese-English Interpreting and Translation)

3 日本語教育学
専門領域「日本語教育学」単位修得証明書(Specialization Certi­cate in Teaching Japanese to Speakers of Other Languages)

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