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総合文化コース

2017年度

鈴木 聡 (SUZUKI, Akira)

卒論指導可能分野

十六世紀以降、現代までの批評と文化研究全般(詩、長篇小説、短篇小説、ノンフィクション、音楽、美術、演劇、映画、アニメーションなどを含む)

ゼミ紹介

1.キーワード:批評理論、文化理論にもとづく物語分析ならびに音楽、視覚芸術、大衆文化などの分析
2.主要研究分野:主に英語圏を中心とする詩・長篇小説・短篇小説などの文学的テクストを対象とした批評の実践、個々の時代(ヴィクトリア朝、エドワード朝など)にかんする文化研究、音楽作品・美術作品・映像作品などにかんする微物研究(micrology)、大衆文化論(ヨーロッパ、英語圏ならびに日本)
3.方針:受講希望者は、授業開始以前に、一年間で完成し得る研究論文のテーマを用意しておく必要があるので、必ず2年次のうちに担当教員に相談したうえで、文書化したもの(A4の用紙にプリントアウトしたもの)を第一回の授業時に提出します。そのテーマを卒業論文へと発展させる可能性をつねに念頭におきながら、他の受講者との共同研究・共同討議の可能性をも含めて、なるべく早いうちに一年間の研究計画を決定します。
4.演習の内容:受講者それぞれがみずからの研究テーマにもとづいたディスカッション・テーマを提案したのちに、個々のテーマを取りあげる順番、議論の方針などを決定します。例年、この段階で具体的な提案を行なうことのできる学生が少なく、授業が滞りやすくなるため、各参加者のあいだの意思の疏通がうまく図れるようにしてもらいたいと思います。テーマの設定にあたっては、以下の事項を考慮に入れる必要があります。
(1)二十一世紀における理論の方向をさぐる:このゼミはこれまでも今後も、批評理論、文化理論の新たな可能性を切り拓くべく、従来わが国で注目されることが稀であった学問分野、研究対象にも果敢に取り組もうとする意欲的な学生を世に送り出すことを旨としています。
(2)指導する分野:多少なりとも英語圏に関連しているか、英語で書かれた研究書、研究論文が相当数存在している分野で、他に適当な指導教員を見いだし得る分野、担当教員がとくに学問的関心をいだいていない分野を除きます。また、たんなる文化的偏見、無智などにもとづいた問題設定、研究テーマを是認することはできないので、それらについては指導を固辞します。
(3)授業の進めかた:毎回の授業内容、問題提起、設計などは全面的に学生の主体性に委ねられることとなります。熱意、理解力、他の学生との協調といった面で欠けている学生にたいしては、単位を与えない場合もあると考えておかなければなりません。学生の研究の進捗に応じ、とくに授業の初期段階においては、具体的討論にはいるまえにまず、批評理論、文化理論にかんする文献を指定して全員で読み、各自の担当箇所について内容紹介を求める形式で進めることもあります。
(4)目的として心がけておくべきこと:(i)たとえば、データベースを共有することをめざし、整ったHTML書式によってウェブサイトを構築するなど、研究成果を世界に向けて発信する可能性と方法を模索する。(ii)正確な日本語を用い、学術論文として通用する体裁を備えた文章を書くことができるようにする。(iii)口答発表、質疑応答、司会などをとおして、いわゆるプレゼンテーション能力を向上させる。

卒論・卒業研究について

 このゼミの出身者のひとりは、卒業論文であつかった映画にかんするジャンル論的研究を発展させて、その後、『荒野のオデュッセイア──西部劇映画論』(みすず書房、2014年)という博士論文をもとにした著書をまとめるにいたりました。このように学生が、既存の学問的因襲にとらわれることない斬新かつ独創的な研究テーマを呈示できれば最善なのでしょうが、とりあえずのところ、これまで大学で受講してきた授業の全体を振り返り、論文として展開させてみたいテーマをいくつか構想してみてはどうでしょうか。一冊の長篇小説などでもじゅうぶんテーマとなり得るはずです(卒業論文の具体例としてはトマス・ハーディの長篇小説『森林地の人々』を取りあげたものなどがありました)。それまでゼロだったところから新たにはじめるということは考えないほうがよく、授業ならびにその予習、復習のなかで多少なりとも情報と知識を得ていて、自分なりの考えをいだいたことのある対象や問題から選ぶことが肝要です。さらにまた、論文のまとめやすさという観点からいえば、参考文献を網羅的に集めることのできる分野であることが望ましいと思われます。修士論文や博士論文とは異なり、卒業論文の段階にあっては、じゅうらいなされてきた研究の状況を概観する程度でも容認し得ることはたしかであるものの、ひとつかふたつの論文を読むだけで全容を把握したと主張したりするのは無謀な話といわざるを得ません。

受講上の注意など 受講者が、今日人文科学の諸分野において共通した問題となっているさまざまの事象に貪欲な関心をいだき、調査、知識獲得、情報検索といったことがらにかかわる能力を有していることが当然の前提となります。担当教員が指導可能な分野は講義その他の場でじゅうぶん示されていると思われるので、担当教員の論文、翻訳書、著書などにも眼をとおしたうえで、面談に臨み、みずからの関心、理解力、探究心などを明確に示すようにしてください。一般的な注意事項として述べておけば、3年次以降の授業では高度に理論的な議論が中心となってくるため、もっとも基本的な知識をまだ得ていない学生、2年次までに担当教員の授業を受講したことのない学生は、必修単位数と関係なく、文化研究、表象文化論関連の授業を積極的に受講することが必要となります。また、たとえば徳川時代以降、平成にいたるまでの日本文化を研究対象とする場合も、英語圏における最新の研究成果を参照する必要が当然生じるため、受講資格として、英語文献を読んで理解し得る能力が求められます。英語に加え、その他の言語の運用能力を身につけている場合は、その言語で書かれた文献も読んで、そこから得た知見を自己の論文に取り入れるようにしてください。
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last updated on: 2015-06-30