学部探訪 ~動画・手記ライブラリー~

私のキャンパスライフ

フィリピンのパナイ島にあるブントク村での教室建設作業を終え、
校舎の背後に広がる夕焼けに疲れを癒されている様子
  • 木村 太一さん
    北アメリカ/英語
    現代世界論コース所属予定
    3年生

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。今まで努力した経験は大学でも存分に生かされることと思います。東京外国語大学は、自分が触れたことない文化に触れられる機会に満ち溢れています。私は2年の夏休みにボランティアをするため、フィリピンに渡航しました。ホームステイをして現地の子どもたちに教室を建設するという支援を行ったのですが、食文化や生活様式が新鮮であったのはもちろん、社会問題の深い理解や他者の視点に立って考える体験をすることができました。私はボランティアをすることの1番の意義は視野を広げられることだと思っています。世界で起きている問題を生で見つめることは、その中に生きる自分の再認識につながり、新しい自分を発見することができます。また、自分と異なったコミュニティや文化のもとで暮らす人々と交流することによって、他者への思いやりの心も育ちます。ボランティアをする中で、大変なこともありますが、全て将来の自分に返ってくると信じて私は活動を続けています。皆さんも、もし興味があるボランティアがあったら、挑戦してみると思いがけない成長を得られるかもしれません。これからの新生活、大学生だからこそできることを意識しながら楽しんでください。


台南旅行で訪れた赤崁楼で-

  • 相馬 佳菜子さん
    東アジア/中国語
    地域社会研究コース
    倉田ゼミ・4年生

新入生の皆様、ご入学おめでとうございます。これからの大学生活に期待で胸をいっぱいにさせている方、漠然とした不安がある方、それぞれの想いを抱いていると思います。私は台湾の国立台湾大学に語学留学をしました。留学中は語学の勉強だけでなく、さまざまなことに取り組みました。まず、台湾大学の「原住民族」学生との交流です。留学前に授業を通じて、台湾の原住民族が置かれている苦悩を学んでいました。実際に台湾へ赴き、当事者と交流することで、文献や授業では得られない「生の声」に触れられました。また、台湾の地方都市である台中・台南へ旅行に行きました。日本統治時代の影響を想起させる文化や建造物を見るたびに、日本人であることが持つ歴史性を改めて考えさせられました。私は留学も大学での学びの延長線上にあると思います。大学の授業で学んだからこそ、この留学は、語学と観光ではなく、台湾社会への理解が深まるとともにその問題点を発見する学びの機会になりました。皆さんも大学生活の中で、語学以外でも自分が関心を寄せる分野に出会えるはずです。学校での授業や活動を通じて、広い視野や教養を育みながら多くのことに挑戦してほしいと思います。

1年次のベトナム語学研修の際に訪れた世界遺産ハロン湾で

  • 鎌野 天衣さん
    東南アジア/ベトナム語
    地域社会研究コース
    菊池ゼミ・2022年度卒

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
メディア翻訳の授業は、皆さんの専攻地域の言語で書かれた現地の報道機関の記事から自分の興味のある記事を選択し、翻訳する授業です。この授業の魅力は2つあります。1つ目は、専攻言語の読解力を向上させることができる点です。記事を翻訳する上では文章を正しい文法で読み、内容を正確に把握する必要があるためです。自分で精読し翻訳した記事は、その言語のプロの先生に添削していただけるので、正しい文法と訳を知ることができます。私は記事の精読・翻訳と添削後の復習を繰り返すことで、読解力が大幅に向上しました。2つ目は、専攻地域に関する関心と理解を深めることができる点です。メディア翻訳の授業では、政治・経済・文化など非常に多様なジャンルの記事に触れることができます。翻訳した記事から専攻地域に関する新たな情報や発見を得ることができるので、専攻地域に関する自分の関心の幅を広げたり、理解を深めたりすることに役立ちます。このように、メディア翻訳の授業は自分の専攻言語・地域にどっぷりとつかることができる魅力的な授業です。皆さんもぜひ、言語・地域の学習に活用してみてください!

留学先のニュージーランド・オークランドにある、ラグビーの聖地Eden Stadiumで

  • 大林 和真さん
    オセアニア/英語
    現代世界論コース
    真島ゼミ・2022年度卒業

新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます!私は、ラグビー部に所属し4年時には主将を務めました。小学校から高校までは野球一筋だったのですが、大学の 4 年間はラグビーをしました。「外大で体育会部活があるなんて…」「大学に入ってまで部活するなんて…」と思うかもしれませんが、私も入学時はそう思っていました。しかし、4年間のラグビー部の活動を終え、部活動をすると言うことには大きな意義があると思っています。大学生という期間は、「自分が本気で何かに取り組む」ことができる最後の期間です。全身全霊をかけて真剣にスポーツに取り組むことができるのは、大学が最後です。今までスポーツをしてこなかった、スポーツをしていたけど不完全燃焼だった、本気で何かに取り組みたいという人には、 是非部活動に入ることをお勧めします。特にラグビー においては、大学入学前のスポーツ経験など関係ありません。外大ラグビー部は大学からラグビーを始めた未経験者で成り立っています。
以下で、簡単にラグビーや外大ラグビー部の活動を紹介したいと思います。ラグビーは、 激しいコンタクトを伴う危険なスポーツで筋肉ダルマのような巨人にしかできないという見解が一般的ですが、危険なプレーは昨今のラグビーでは厳しく禁止されています。また、ラグビーには様々なポジションがあります。どんな人でも活躍できる可能性が開かれているのがラグビーです。それぞれに与えられたポジション、役割を果たし体を張りながら一つのボールを「繋ぐ」至高のスポーツだと思います。また、外大ラグビー部員の多くは未経験者で、監督・コーチが存在せず学生自身が活動を運営しています。学生同士が教え合い、学生が作り上げたチームで勝利を掴むことは、外大ラグビー部でしか味わえないでしょう。このような部活動が外大には多数存在しています!色々な団体の新歓に行って、部活動に入部し充実した大学生活になることを祈っています!!

日本橋三越の新春寄席で落語を披露しているところ

  • 龍神 圭人さん
    東南アジア/マレーシア語
    国際関係コース
    中山裕美ゼミ・4年

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます!
皆さまの中には大学で新しいことにチャレンジしようと心に決めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。元々話すことが好きだった私は大学から落語を始めました。台詞を覚えることはもちろんのこと、江戸時代の人々の口調や所作を身につけるのはとても大変でした。私が所属している落語研究会では寄席の舞台で披露すること以外にも、地域の方々と協力して定期的に高齢者施設等に伺いそこでも落語をさせていただいています。自分は普段ご年配の方々と時間を取ってお話しする機会がなかなかなかったのですが、落研の活動を通してそういった方々とも触れ合う経験ができました。公演後に世代を問わず色々な人から「面白かった」の言葉を頂くといつも達成感でいっぱいになります。私はサークル活動を通し自分なりの「やりがい」を見つけることができました。大学は学問や課外活動など様々な分野で自分の興味をみつけることができる絶好の場です。新入生の皆さんも自分の好奇心を頼りに多種多様な活動に挑戦してみてはいかがでしょうか。皆様の大学生活が充実した日々になることを心から願っています。

第99回外語祭での活動の様子

  • 森 明日香さん
    ロシア/ロシア語
    国際関係コース
    出町ゼミ・2022年度卒業

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
外大のメインイベントとして、11月に開かれる外語祭があります。100回を超える歴史を持ち、1年生による料理店と2年生による語劇、その他注目の企画もたくさん行われます。私は大学での3年間、その外語祭を運営する外語祭実行委員会に所属し、その中でも料理店の運営に携わる事務局に所属していました。他にも担当ごとに全部で7つの局に分かれ、外語祭に関わる全ての仕事をこなしています。実行委員全員が、外語祭の成功という1つの目標に向かって日々奮闘しています。この活動を通して新しいことをたくさん学び、語科や学年関係なく色々な人と繋がることができたのは、本当にいい思い出です。
外語祭は外大生だけでなく、ご近所の方や外大を目指している受験生にも、外大を好きになってもらえるきっかけとなる素敵なイベントです。全ての人にとって最高の5日間になるよう、実行委員は1年かけて全力で準備をしています。1から外語祭を作り上げていくやりがいはとても大きく、学生生活を充実させるにはもってこいの環境です。秋晴れのキャンパスによく映える赤いジャンパーを着て、外語祭を創り上げてみませんか!

私の進路

  • 嶋田 朋夏さん
    東アジア/中国語
    現代世界論コース
    真島ゼミ・2022年度卒

就職先:富士通株式会社

私はIT企業のマーケティング職に就きます。大学4年間、この進路とは一見関係のないものを学んできました。中国語に加え、もともと興味のあったジェンダー関連の授業をいくつか履修し、ゼミ論・卒論は法とジェンダー観について執筆しました。ITやマーケティングに関する知識や資格がないため気後れしていましたが、面接で、ジェンダー学に関する知見や中国語を役立てられるとポジティブに評価していただきました。今までの学びを活かしつつ、新しいことに挑戦できる環境になるのではないかと感じています。また、そもそもITやマーケティングに興味をもったきっかけは、アルバイトや友人との日常にありました。就活をしている最中は悩むこともありましたが、大学生活のいろいろな部分からヒントをもらって、今の進路に決まったように思います。素晴らしい先生方と優秀で優しい友人たちとの出会いに感謝しています。どの瞬間も、どの経験も、何事にも代えがたいものになりました。皆様も、入学当初は不安もあるかと思いますが、したいことをして、しかし気負いすぎず、楽しいキャンパスライフを送ってください。実りのあるものになることを願っています。ご入学おめでとうございます!

  • 岩元 さやさん
    東アジア/中国語
    地域社会研究コース
    澤田ゼミ・2022年度卒

就職先:外務省専門職

東京外国語大学国際社会学部へ入学される皆さん、おめでとうございます!私は来年度4月より専門職員として外務省で勤務することとなりました。入省試験に向けて本格的に勉強を始めたのは学部3年生になってからですが、外交官という職業に関心を持つようになったのは、実は入学時にこの冊子〔『国際社会学部の歩き方』〕で同じ進路を歩まれた先輩方のメッセージを読んだのが一つのきっかけでした。この大学では同じ志を持つ沢山の素敵な仲間に恵まれ、就活期間中も互いに切磋琢磨し合いながら勉強し、ここまでたどり着くことができました。4年間の学業生活の中では、語学の勉強に最も多く時間を割いていたと思います。残念ながらコロナ禍の影響で中国への現地渡航を伴う留学は叶わず終いでしたが、オンライン留学という形で語学力を磨き、自分なりに専門性を身に着けることができました。きっとこれからの学部生活は十人十色で、楽しいことや大変なことが波乱万丈に待ち受けていることでしょう。外務専門職を将来の選択肢としてとる・とらないに関わらず、様々な場面で得る経験一つ一つが自分の養分、糧になると思います。入学生の皆さん1人1人が実りある時間を過ごせることを心から願っています。

  • 吉野 早紀さん
    ラテンアメリカ/スペイン語
    国際関係コース
    内山ゼミ・2022年度卒

就職先:SUN PHOENIX MÉXICO S.A DE C.V. (日本本社:三洋貿易)

本学国際社会学部へのご入学おめでとうございます。
私はメキシコのイラプアトにある商社に就職しました。メキシコとの出会いは大学1年生の春に参加した短期留学でしたが、4年生の夏からの留学中に行ったインターンが現地就職を決意したきっかけです。会社という組織、自動車業界について学びながら、異なる文化的バックグラウンドを持つ人たちと一緒に仕事をするとはどのようなものなのか、実際に見て経験することができました。留学前から抱いていたスペイン語を使って仕事がしたいという漠然としたイメージが、インターンを通して具体化されたことで、新卒でメキシコ就職するという選択に至りました。就職後の今、身につけた語学力を活かして、幅広い分野の業務に携わり成長できる環境にいると感じています。大学生活では皆さんの興味のあることにどんどん挑戦し、ぜひ自分の目で確かめて経験してみてください。私にとって、パンデミック禍でメキシコ社会の動きや反応を現地でタイムリーに追うことができたのは貴重な経験でした。そして、たくさんの人との出会いを大切に、その中で与えられるチャンスをつかんでみてください。皆さんが得る学びや経験がきっと将来の選択に役立てられるはずです。

  • 大和 凜さん
    東南アジア/ビルマ語
    地域社会研究コース
    菊池ゼミ・2022年度卒

進学先:京都大学

私は大学院に進学し、ミャンマーの企業について研究する予定です。入学した当初は大学院への進学は考えていませんでしたが、大学で学んできたミャンマーと卒業後も関わり続けたいと考え、さまざまな選択肢から最終的に大学院を進路に選びました。私は出願の直前まで、大して優秀でない自分が大学院に進んで大丈夫なのかと不安に思っていました。この頃に大学院のウェブサイトを見ると、大学院は未完成の学生たちが自分の研究の完成度を上げていくためにあり、入学時点で完成している必要はまったくないと書かれており、この言葉が進学を決心する後押しになりました。卒業論文には今できる全力を尽くしましたが、それでも課題が多く残りました。大学院では学部での未完成な研究を完成に近づけていきます。自分の関心があることを探し、それを学び、集大成に卒業論文を執筆する間に東京外国語大学での4年間はあっという間に過ぎてしまいました。最初は十分に時間があると思っていましたが、怠惰に過ごしていたため結局足りなくなりました。この4年間がどれだけ貴重な時間だったのかを私は卒業の直前になってようやく実感しています。新入生の皆様には日々を楽しみながら大切に過ごしてほしいです。

教員からのメッセージ

  • 菊池 陽子先生
    地域社会研究コース

新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。
皆さんは入学とともに13に分けられた地域の一つに所属し、その地域の専攻語を学ぶことになります。第一希望の専攻語所属になった方もいれば、そうではなかった方もいるでしょうが、第一希望ではなかった方も心配しないでください。地域や専攻語との出会いは、多くの場合、偶然から生じた縁です。本学の国際社会学部という場では、皆さん自身がその縁をつなげ広げていくことができます。つなげ方、広げ方は自由なのが本学部の良いところです。地域の沼にはまりたい人も、現代世界の諸課題をとことん思考したい人も、特定の学問領域から地域の諸課題を俯瞰したい人も、まずは所属地域と専攻語からその一歩を踏み出してみてください。本学では諸地域の留学生が学んでいますので、学修した専攻語でその地域の人々と話をする機会も得られるはずです。卒業する頃には偶然であった出会いが必然に変わっていたというような、地域とそこに住む人々との楽しくもありちょっぴり苦しい時もあり、けれど幸せな出会いをして下さることを期待しています。
教員は皆さんの学修を全力でサポートします。

  • 中山 裕美先生
    国際関係コース

ご入学おめでとうございます。新たに始まる大学生活に心躍らせている皆さんに、昔話をしたいと思います。私がこの仕事に就くきっかけは小学校の授業でルワンダ虐殺のドキュメンタリーを見たことでした。内容は忘れましたが、大きな衝撃を受けたことを鮮明に覚えています。そのときに難民に関わる仕事がしたいという気持ちが芽生えたのですが、10年以上を経て、学生生活のなかで難民キャンプを訪れた際に得た体験は私の人生観を180度変えてしまうものでした。私が可哀想で助けを必要としているだけの人だと思っていた難民の方たちは、自らが置かれた環境の中で逞しく、希望を持って生きていたのです。この経験から、私は自分の見聞きしてきた情報を絶対視してはいけないと気づき、自分の知らない世界を知る色々な立場の人がもたらしてくれる知識に貪欲であろうと心がけてきました。その意味において、皆さんもまた私の師なのです。
皆さんにも、これまでの人生観を揺さぶられるような出来事がこれから訪れると思います。その時、あまりの衝撃に頑なに心を閉ざしたい気持ちになるかもしれません。ですが、勇気を出して心を開いてみてください。きっとその先に新しい世界が広がっているはずです。
国際社会学部は、皆さんの挑戦を全力で応援します。

  • 大川 正彦先生
    現代世界論コース

新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます!
40年ほど前に大学新入生になった自分にもむけて、みなさん(のなかの誰か)に、新生に向けたことばを。
もうすでに一歩踏み出したのだから、新しい人生を歩みつづけてみたらいい。どうしてもあわなかったら、そのときはそのとき。やり直せばいい。不貞腐れていても、どうにもならんよね。一年は365日、12か月。あんまり遠い先のこと、将来のことなんか考えすぎたりせずに、一日ごと、一週ごと、ひと月ごと、焦らず弛まず、歩きつづけて、景色が変わるのを楽しんでみる。人間は考える足[ママ]である。
キャンパスのどこかに、ひとりだけでいられる素敵な場所を見つけることができるかも。疲れたとき、何もかもが嫌になったとき、ホームに直帰できなければ、隠れ家でじっとしている。図書館のなか、研究講義棟のどこかの階の止まり木で、……。
じぶんなりのテリトリーづくりがうまくできて余裕があったら、「共生を考える授業」リストを手に取ってみる。面白そうな授業があったら、担当教員に連絡をとり、オフィスアワーに訪ねてみたら、どうだろう。珈琲でも淹れてもらって。そして、その愉しさをわかちあえる学友=ツレに出会えたら、ちょっとだけいいかも。Easy does it!

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