国際社会学部

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地域社会研究コース

コースの魅力

地域社会研究コース

画像をご覧ください。これは、アメリカ合衆国ニュージャージー州の画家ジョン・コリンズの水彩画 “New Garden Meeting House”(1869)で、ノースカロライナ州に実在するクウェーカー教徒たちの集会場とそこに集まる人たちを描いた作品です。
17世紀の英国に起源を求めることのできるクウェーカー教徒は、教会組織を作らず信者たちの集まる集会場(Meeting House)で礼拝を行なっていました。また、徹底した平和主義を信奉していることでもよく知られています。ノースカロライナ州のクウェーカー教徒たちの多くは、この地域全体を巻き込んだ南北戦争にも従軍しませんでした。第一次世界大戦および第二次世界大戦など、20世紀の主要な戦争においては、戦闘に直接かかわらない後方支援の部隊に配属されるかあるいはいわゆる「良心的兵役拒否」が認められてきた歴史をもっています。このような人たちはどんな人たちで、彼らの住む世界はどのように形成されてきたのでしょうか。
地域社会研究コースは、世界の様々な地域に住む人たちの世界を具体的な事例に即して考察するコースです。そうした考察の中で、「歴史的なものの見方」と「現代社会を構造的に捉える視角」を学びとってもらうことが期待されています。

カリキュラム

世界の諸地域に見られる具体的な事例を通して、その地域の特徴は何か、地域の多様な現実をどのように認識すべきなのかを自ら考え判断する能力を養うための授業科目がこのコースのカリキュラムの中核を構成しています。そのために、特に現地語で記された史資料を用いて、地域の歴史的生成のダイナミズムを把握することを重視しています。国際社会学部の3つのコースの中で、入学時に選択した地域と言語を発展させつつ4年間で一貫した内容の学習をすることを目指す学生にとって、その目標を達成しやすいカリキュラムになっています。

導入科目

「地域」とは何を意味するのでしょうか。たとえば、アドリア海沿岸のベネチアという都市は、言うまでもなく「ヨーロッパ」という地域の一部ではありますが、「イタリア」という国家の一部と捉えることもできますし、「地中海地域」の一部と理解することも可能です。それぞれ異なる地域の捉え方をすることによって「ベネチア」という都市のもつ意味や果たした役割が異なって見えてきます。「地域」とは歴史的コンテクストの中でその意味が与えられるものなので、「国民国家」に絶対的重要性が与えられていた時代には、ベネチアがまず「イタリア」という国家の都市として認識されていたことになります。導入科目では、「地域」の様々な見え方を具体的な事例に即して学び、「地域」のもつ意味を考えます。

概論科目

概論科目は、主として地域社会研究の方法論に焦点を当てた科目群で構成されています。導入科目と同じように具体的な事例に即して講義を行ないますが、史資料の扱い方や分析のしかた、フィールドワークのしかたなど、地域社会研究を実際に行なっていくために必要な技法について解説します。授業の中で取り上げられるテーマは、担当教員によって様々ですが、教員の専門分野の範囲内で、具体的な地域研究方法論が展開されます。選択科目、演習、卒業論文を履修していく上での方法論上の基礎となる授業です。

選択科目と演習・卒業論文演習

ヨーロッパ、(南北)アメリカ、日本、東アジア、東南アジア、南アジア、中央アジア、オセアニア、中東、アフリカの全部で10の地域ごとに、講義科目、演習科目、卒業論文演習科目が開設されています。また、国際社会学部の他コースの授業も6単位までは選択科目として卒業所要単位に入れることができます。学生の立場からすると広範囲から自由度の高い選択が可能ですが、あまり脈絡のない履修選択をするのではなく、演習(ゼミ)や卒業論文に関連する授業を系統的に履修することがよい履修のしかたと言えるでしょう。

卒業論文

地域社会研究コースにおける卒業論文は、指導教員の指導を受けつつ「自分で発した問いに自分で答えを見つける」ことを重視しています。講義科目や演習の授業以上に、学生ひとりひとりが自分自身の関心を主体的に掘り下げていくことができる領域なのです。そのため、当該地域の政治、経済、社会、文化、歴史など実に広範囲のテーマについての論文を執筆することが可能です。

卒業後の進路

このコースを卒業した学生には、専攻した地域の言語(地域言語A)および英語の運用能力とともに、自己文化を相対化し、異なる社会や文化の中で生活している人々への基本的な理解をもつことが期待されています。従来の外国語学部の中で同じような学習をしてきた卒業生たちは、マスコミや金融、メーカー、教育機関などで国際的に活躍しています。国内外の大学院へ進学してさらに研究を深める卒業生もいます。