「逸脱戦争」

アンソニー・オバーシェル(ノースカロライナ大学名誉教授)

現在そして見通せる範囲の将来において、ほとんどの戦争は国家間ではなく、国家と非国家集団の間で戦われるだろう。非国家集団とは反乱分子、ゲリラ、国境を越えたテロリスト、軍賊、無法者、あるいはその組み合わせであり、たいていは国家がこれを支援し、時には資金までも提供する。平和研究データベース(オスロ、ウプサラ)が特定した1946年~2005年の231の武力紛争のうち、167が内部紛争で43が国家間紛争、残る21が植民地戦争だった。この形態の内戦は、「ニューウォー」、内乱、逸脱戦争、非対称戦争、内紛、対ゲリラ戦など、さまざまな名称で呼ばれている。私はこれを「逸脱戦争」と呼ぶ。これら武力紛争の大部分は一方的な軍事的勝利ではなく和平交渉によって終了し、通常戦争より長期化する傾向がある。私が今回お話しするのは、不正規戦争における和平、平和構築である。