2006年(平成18年)度 演出担当向けワークショップ
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「演出担当向けワークショップ」
講 師: 佐野 勝也 氏
東京外国語大学スペイン語科1987年卒業、舞台演出家
日 時: 2006年6月25日(日) 10:00〜16:00
場 所: 学生大集会室
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平成18年度前期のこの時期においては、演出家担当に参加者をしぼって午前10時から午後4時までの昼食を挟んで5時間以上におよぶ集中型プログラムでワークショップを計画した。6月のこの時期において、各専攻語の進行はばらつきがあるものの、脚本選定、役者選出(オーディション)等々、半年後の外語祭本番に向けた土台作りを実施している時期で、その意味において、まさに語劇の劇作りの中心的な役割を担う演出担当の学生を対象に集中的に「舞台を作る」「稽古をする」ということを理解してもらうことを第一の目的とした。
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◎演出家向けワークショップのプログラム
1. オリエンテーション
・主催側挨拶 及び ワークショップ講師佐野勝也氏紹介
・講師佐野氏によるこのワークショップのオリエンテーション
@語劇における演出家とはどのようなものなのか
A「演出」というものをどのように考えるか
※演劇作品を構成し観客にとどけること⇒101号室の演劇空間で構成する力
※俳優の演技を指導すること⇒統一感をもたせる みんなが理解できる具体的指示能力
※稽古スケジュールの管理&推進
2. 「身体」を意識するプログラムを確認する
@きれいに「立つ」
A中心線の意識
B丹田(センター・オヴ・ボディー)の確認
Cきれいに「歩く」
D「自分自身の身体を意識する」を「演技する」に実践する
E呼吸の大切さ
F「こえ」のための訓練メニューの紹介
Gリラックスさせる ストレッチ・メニューの紹介
3. 「脚本を読む」という訓練(15:30〜16:45 75分)
@5人から7人ぐらいのグループを作り、輪になる。
A最初に輪読。(「、」「。」で次の人が読んでいく)
B輪読に慣れたら、1週まわって次の人間が、読み方(喜怒哀楽をつける)を変えていく。
C変えた読み方に合わせて読んでみる。
D読み方を変えるのに慣れたら、更に今度は読む速度も変えていく。
E読み方、読む速度に慣れたら、輪をどちらかに歩き出す。
F読み方、読む速度に加え、歩く速度、そして身振りも加えていく。
※課題シナリオ:「モーツァルトの手紙」(小林秀雄『モーツァルト』から抜粋)
4. グループワーク(10:30〜11:30 60分)
@5人から7人ぐらいのグループを作る、ランダムに講師佐野氏が演出まとめ役を決める
Aグループワークの場所へ移動
B課題のシーンを、60分間で互いに作ってゆく
(佐野氏には各グループを回りながら、コメントを加える)
1)稽古の具体的な方法の紹介
〔褒める・訂正のためにしかる・集中力の維持など〕
2)稽古における観察眼について
3)役者の身体作りのために何を見ればよいか
(特に、この3つの項目に関して分かりやすくコメントしていく)
C発表とフィードバック(45分〜60分)
1)各グループの舞台での実演
2)講師佐野先生や他のグループの参加者による講評、コメント
※課題シナリオ:松岡和子訳『シェイクスピア全集3 マクベス』ちくま文庫 から抜粋
5. まとめ
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| ワークショップの様子 |
【講師佐野勝也氏による演出向けワークショップ総評】
6月の梅雨時の日曜日、朝は小雨の中から始まったが、午後には日が射す少し汗ばむくらい陽気であったが、参加者16名全員がかなり高い緊張度を保ちながら集中力を持続させプログラムを乗り切ってくれました。昨年度は午前に演出担当の学生、午後は役者の学生と分けましたが、シーンスタディーの前に「脚本を読む」というプログラムをおき、いろいろな身体の動きをさせながら声を出す、台詞を読むという練習を行いました。大半の学生達が「演出をやることになったのだけれど、どうすれば良いか漠然としていた」「演じることを教えるという経験が今までになかった」、なかには「舞台の経験も演じた経験もない」という学生もいました。オリエンテーションのときの緊張感はそんな心配や不安があったのでしょうが、やはり身体を使ってのプログラムがはじまり、自分の身体感覚をつかむことができるようになってから参加した全員が楽しみながら、プログラムを学んでくれました。自分自身の身体を理解するのは、緊張感のある集中力を維持したある程度の長い時間が必要です。その意味では、このプログラムは成功だったといえるでしょう。
参加した学生の皆さんのアンケートを分析させてもらって、演出担当といいながらも演出経験はもとより役者経験も少なかったり皆無であったりということで、演出担当向けのプログラムをすこし拡大して、役者の中心的なメンバーも参加してのワークショップであることが望ましいかもしれません。次回の課題事項とさせていただき、より語劇の舞台制作に実践的なワークショップのプログラムへ発展させていきたいです。
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