2005年度スペイン語専攻 グラシアン賞受賞報告
はじめに
2005年度、スペイン語専攻の語劇「愛の迷宮」"El laberinto de amor" (ミゲル・デ・セルバンテス作)は第2回バルタサル・グラシアン賞を受賞しました。
グラシアン賞とは
グラシアン賞というのは、バルタサル・グラシアン基金が2004年に設置した、スペイン語・スペイン文化の普及活動において顕著な業績をあげた者とその事業に授与される賞です。
では、バルタサル・グラシアン基金とは何でしょう?
グラシアン基金とは1992年に設立された「スペイン文化省と日本の大学間における文化協力協定」です。グラシアン基金のホームページの説明から引用しました。現在、上智大学イスパニア研究センター内に事務所を構え、同大学教授アントニオ・ルイス・ティノコ氏(本学特設日本語科=当時= 卒)が会長を務めています。バルタサル・グラシアンとは、スペイン17世紀の代表的人文主義者です。そんな歴史的人物の名を冠したこの基金は、これまで、出版助成や研究助成を行い、日本におけるスペイン文化紹介・普及、研究を助けてきました。本学スペイン語専攻の教員たちも、多く恩恵に与っています。
そのグラシアン基金が、これから出される本の出版助成のみでなく、今度は既に出された本や、作られた作品に、その業績をたたえて賞を与えようと、グラシアン賞を設けたという次第です。
賞は学生を対象とした第一部門と学部卒業生(大学院生や社会人、研究者など)を対象とした第二部門があり、それぞれ賞状と副賞20万円および40万円が授与されます。
応募の経緯
グラシアン賞は応募によるもので、それによって集まった候補作を審査員が審査するというものです。
2005年度、スペイン語専攻の学生たちは、語劇に「愛の迷宮」を上演することを決定しました。2005年はセルバンテスの不朽の名作『ドン・キホーテ』の出版400年に当たります。これを期に『ドン・キホーテ』もしくはセルバンテスに対するオマージュとなるような作品を選びたいということで、セルバンテスが残した劇作品の中から、「愛の迷宮」を選んだという次第です。
記念すべき年に記念すべき作品を上演するのなら、これもひとつの讃えるべきスペイン文化普及事業でしょう。受賞に値するのではないか。そう考えたスペイン語専攻の教員たちは、語劇の製作者である2年生たちに応募を勧めました。
学生たちは乗り気で、最終的な上演台本や配役表、あらすじなどを説明した文書を準備しました。学生対象の第一部門には指導教員による推薦書が必要だったので、スペイン語専攻の教員・柳原孝敦がそれを書き、学生たちの用意した資料に添えて、グラシアン基金事務所に送付しました。資料だけで選考がなされたのか、審査員の方々が実際の上演を観に来てくださったのかは、審査員ならざる私たちとしてはわかりません。観に来ていただいたのであれば嬉しい限りです。
受賞の報
賞の選考会は12月に開催されたもようです。受賞が決定すると、語劇代表を務めた斎藤香苗(当時2年)宅に郵送で通知が来ました。2005年12月20日のことです。さすがに劇の審査は、他の候補作品に比して異質で難しいので、異例のことではあるが、今回に限り、過去の実績も評価する意味で授与する、とのコメントつきでの受賞のようです。後日、副賞20万円が斎藤さんの口座に振り込まれました。
授賞式
授賞式は2006年2月20日(月)、新宿河田町のスペイン料理レストラン・パーティ会場《小笠原伯爵邸》で行われました。第一回、第二回合同での式となりました。グラシアン基金関係者とスペイン大使館文化担当官、受賞者とその関係者など30人ほどが出席して行われました。
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賞状を受け取る斎藤さん |
左から演出の平山さん、斎藤さん、
演出助手の小杉さん |
その後のこと
こうして受賞した学生たちは、そのことを学生課に報告し、優れた学生活動に対する学生表彰を受けました。
また、20万もの副賞の使い道を有効なものにしたいと、次年度以降の語劇の助けになるように、スペイン語専攻独自の語劇向け資料ライブラリーを作ることにしました。スペイン語圏の戯曲作品や、劇の製作の参考になる図書、視覚資料などを買い、スペイン語共同研究室743に常設することにしました。
(文責:柳原孝敦)
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