2007年(平成19年)度
第4回特別講演会報告

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  テーマ:『21世紀の言葉と身体と表現』
 講演者:岡田利規(おかだ・としき/舞台演出家、チェルフィッチュ主宰)
      宮沢章夫(みやざわ・あきお/劇作家、演出家、作家)
      内野 儀 (うちの・ただし/東京大学大学院教授)
  
 日 時:2007年7月13日(金)
 場 所:研究講義棟 101マルチメディアホール
 時 間:18:30-20:00



 講演会は内野儀さんが司会役を務めて鼎談の形で進行した。まず内野さんが宮沢章夫さんの近年の仕事と現在進行中のプロジェクト『ニュータウン入口』のユニークな取り組みを紹介しながら、「21世紀の言葉と身体と表現」について、思うところを訊ねた。

(写真向かって左から岡田さん、内野さん、宮沢さん)
 宮沢さんは1995年(阪神淡路大震災とオウムの事件)によって劇言語が大転換を見せたとの説を展開された。これを境に平田オリザのいわゆる「現代口語演劇」というのが主流になったが、これが保守化、その保守化に逆行する岡田利規さんのような新たな世代すらもが現れた、と過去10年を総括された。その上で、ご自身も岡田さんのような新しい流れとは違う方向で「現代口語演劇」を克服する努力をしてきたと総括。その一つの試みとして、不安定な体というものに注目していると意見を述べられた。『ニュータウン入口』の配役や演技はその「不安定な体」を活用しようとの試みであるとのこと。
 こうした総括を受けて、しかし岡田利規さんは、ご自身の劇をリアリズムと自認しているとの意見を表明された。「言葉を発するメカニズムとしてのリアリズム」だと。『三月の5日間』の一場面をビデオで鑑賞しながら、そのような解説を受けると、不思議だと評される岡田さんの劇での役者の身体性が、鮮やかに理解されたように思われる。
 鼎談はこのように近年の劇の言葉と身体を巡っての議論を展開した。質疑応答の時間には、そんな新しい世代である岡田さんが最近挑戦されたサミュエル・ベケットの『カスカンド』演出を巡っての質問などがなされ、白熱した。
(文責:柳原 孝敦)
 
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