2007年(平成19年)度
第2回特別講演会

PDF:127KB


テーマ:『赤鬼』プロジェクトと語劇
対談者:野田秀樹(演出家)
    鴻英良(演劇批評家)
日時:2007年5月11日(金) 18:30-
場所:研究講義棟101マルチメディアホール

野田秀樹略歴
1955年生まれ。長崎県出身。東京大学在学時に劇団夢の遊眠社を結成。
92年、劇団解散後に文化庁芸術家在外研修員として1年間のロンドン留学を果たす。
翌年93年に帰国後は、演劇企画製作会社「NODA・MAP」を設立。以降、プロデュース公演形式で数々の作品を発表し続けている。
 現在に至るまで、紀伊國屋演劇賞、芸術選奨文部大臣賞、読売演劇大賞最優秀作品賞及び最優秀演出家賞、朝日舞台芸術賞など、数々の演劇賞を受賞している。
 「赤鬼」は1996年に初演され、その後、タイ人キャストによるタイ語でのタイ公演、そのプロダクションによる日本公演、ロンドンで座組みして英語によって上演されたロンドン公演、日本人ニューキャストによる再演を含む日本・タイ・ロンドンの3ヴァージョン連続の日本公演、そして韓国語による韓国公演と、文字通りのグローバルな展開をしてきた野田秀樹の代表作と言ってもいい舞台。(参照『野田秀樹 赤鬼の挑戦』,青土社)

鴻英良略歴
1948年生まれ。演劇批評家。2002年から04年まで、ドイツ・ハンブルクにある工場施設を転用した劇場「カンプナーゲル」のサマー・フェスティヴァル、「ラオコオン演劇祭」の芸術監督を務める。主な著書に『二十世紀劇場−歴史としての芸術と世界』、訳書にタルコフスキー『映像のポエジア』、カントール『芸術家よ、くたばれ』、カバコフ『カバコフ自伝』(近刊)など。
今年度第2回の特別講演会は、野田秀樹さんと鴻英良さんの対談をお願いしました。
 野田さんの作になる『赤鬼』は1996年の初演ですが、タイ、イギリス、韓国、日本で、それぞれの言語による上演の行われた、それこそ多言語を経験した劇です。言語が変わるたびに劇内容も変え、野田さんの仕事の中でも豊かなバリエーションを持つ一作といえるでしょう。
 そんな『赤鬼』について、その魅力と製作の苦労や意義を引き出されたのが鴻英良さんで、その成果はお二人の共著『野田秀樹 赤鬼の挑戦』(青土社、2006)にまとまっています。
 今回の対談では、こうした経緯を踏まえながら、野田さんのイギリス経験の成果を鴻さんが見た印象から問い始め、上述の本では語られなかった野田さんの思いなどを語っていただきました。


 また、昨年、タイ語専攻が『赤鬼』タイ語版を外語祭で上演していることから、後半はキャストやスタッフの学生に壇上に上がってもらい、質問やコメントなどを出していただきました。野田さんと学生が同一の役を演じた者だけが実感することのできる意見を分かち合えたと、盛り上がる場面もあり、楽しい2時間となりました。
(文責:柳原孝敦)
   
アンケート結果(PDF:KB)