東京外大在日外国人交流ネットワーク Amigos

 

 

【 活動方針 ・ 内容 】

1990年の入管法改正以来、日系人を含めたブラジル人の“出稼ぎ”労働者の数は増え続け、現在26万人を超えるブラジル人が日本で暮らしています。ブラジル人労働者の間では雇用や社会保障に関するものの他に、就学年齢にある多くのブラジル人青少年の教育、非行などが問題とされています。浜松宣言(2001)やサンパウロ・ロンドリーナ宣言(2002)の採択や、外務省主催のシンポジウム開催など、日伯両国で大きな関心事となっています。

教育問題の中には、日本で生まれた、もしくは幼少期から日本で過ごす子どもたちの、ポルトガル語や自らのアイデンティティ確立などに関するものがある一方、ある程度の年齢で日本にやってきた子どもたちが、日本の学校での日本語の授業についていけなかったり、学校そのものになじむことができなかったりといった問題も議論されています。その結果、子供たちが非行に走るといったケースも少なくないということです。

そのような状況を前に私たちは、東京外国語大学でポルトガル語を学ぶ学生として、何かできることはないかという声から2003年4月にこのネットワークを立ち上げました。ポルトガル語専攻の学生が声を上げて始まったこのネットワークですが、たくさんの言語を学ぶ学生がいるという東京外大の強みをいかして、将来的には他の言語を勉強する学生も巻き込み、フィリピン国籍や韓国国籍などの在日外国人の方を少しでもバックアップできるような団体になっていければと願っています。

 

現在のネットワークの具体的な活動内容としては以下の3つを主軸としております。

群馬県太田市において行われているポルトガル語の補習授業用の教材翻訳作業

神奈川県川崎市のある小学校に訪問して子どもたちに教育補佐として勉強のお手伝いと保護者向けプリントなどのポルトガル語への翻訳作業

週に1回のミーティングを開いて、情報交換をしたり、在日外国人問題についての知識を高めたり、メンバーにボランティア紹介をしたりする。また、いろいろな施設見学に行くことも検討中。

まだ設立したばかりで手探りの状態ですが、学生が主体的に活動をしているネットワークです。

 

 

     東京外大在日外国人交流ネットワーク AMIGOS前期活動経過 ◇

4月 ポルトガル語学科3・4年生を中心に発足し、フィールド探しを始める。

5月 毎週水曜日に川崎市内の小学校に通い、ブラジル国籍の子どもたちとの勉強開始。

   英語の教科書をポルトガル語に訳す作業を協力する。

6月 ポルトガル語専攻2年生に声をかける。

   「他民族文化社会における子どもの教育に関するシンポジウム・太田」に参加

   その他地域の関係する活動に参加。

   ブラジル一口メモの開始

7月 小学校から依頼された書類の翻訳

   高校期末試験対策のお手伝い

9月 千葉県での外国籍中学生に向けた進路ガイダンスのお手伝い。