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寺嶋直之さん(2006年卒業)

*2006年4月外務省入省。現在、カイロにて研修中。

         
           自宅で家庭教師と            ピラミッドにて



私は、大学在学中にエジプトのアインシャムス大学に一年間留学。卒業後、外務省に入省。一年間の本省勤務を経て、現在アラビア語研修生として在エジプト大使館に所属し、日々アラビア語の研鑽に努めています。

 

アラビア語専攻に所属すると『アラビア語をやって仕事に就けるのか』と誰もが一度は考えます。しかし、直接仕事に結びつくか否かは、大学時代それ程重要な事ではないと思います。

 

アラビア語を獲得する過程で、私達はアラブやイスラムといった異質なものの内側に入り込んでいきます。その世界はどんな所でしょう?砂漠ですか?石油臭い戦場ですか?

 

もちろん砂漠や戦争を抜きに中東は語れません。しかしシャルカーウィの『大地』という小説を読んでみてください。そこには活き活きとした農民生活が描かれています。ナギーブ・マフフーズの『バイナル・カスライン』、そこには活気溢れるカイロの下町生活が描かれています。砂漠や戦争でないアラブが、そこにあります。

 

これは一つの例に過ぎません。中東を知るということは、同時に、私たちが普段何気なく持っている“イメージ”が如何に正確でないかを知ることでもあるのです。幸か不幸か、この世界は日本人に馴染みが薄いため、このような体験を山ほどします。そのうち私達は既成概念に囚われず、人とちょっと違った視点で世界を見る人になっているでしょう。そしてこれは、必ず私達の 大きな“魅力”の一つとなるでしょう。

 

大学時代に重要なのは、“魅力”を自分の中に創り出すことです。自分が所属する集団(ゼミ、サークル、会社、社会etc.)に“Contribution”ができる何らかの“魅力”。これを獲得できるなら、アラビア語に拘る必要はありません。しかし、日本と地理的・精神的に遠いアラブを学ぶことは、“魅力”を獲得する一つの近道ではないかと思います。

 

 アラビア語を始めて早6年経ちますが、未だにアラブの奥深さを実感する毎日です。一緒にがんばっていきましょう。(2007年10月記)