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韓国は日本に最も近い国で,日本からの旅行先としても人気の高い国です。朝鮮語専攻の学生が恵まれている点の一つとして,この「近さ」を第一に挙げることができます。専攻として学んでいる言語が使用されている国へ,気軽に旅行・留学することができるのです。実際に,4月に入学した1年生の多くが,その年の夏休みや冬休みを利用して韓国を訪問し,それまでに学んだ成果を確認しています。また,毎年何人かは韓国の協定校に交換留学をしたり,語学学校に短期留学をするのが盛んです。


     韓国への留学


【ソウル大学校】

【延世大学校】

東京外国語大学はソウル大学校延世大学校韓国外国語大学校梨花女子大学校淑明女子大学校慶熙大学校聖公会大学校(以上ソウル市),韓信大学校(京畿道烏山市),釜山外国語大学校(釜山市),済州大学校(済州市)と交流協定を結んでおり,釜山外大,済州大を除く8校へは本学の3年生・4年生が交換留学生として毎年派遣されます。最高の留学環境で,最高の留学生活が送れることはもちろん,韓国の素顔にじかに触れ,韓国を肌で感じ取り,同年代の韓国の若者と心ゆくまで語り合い,豊かな心と幅広い知識を身につけることのできるこの交換留学は,みなさんの朝鮮語力の向上に役立つだけでなく,その後の研究・就職の際にも貴重な財産となるはずです。

東京外国語大学から韓国の大学への派遣留学は毎年希望者が多く,選抜によって選考しますが,1・2年生のうちから留学を目指して勉強すれば心配は要りません。また,韓国の大学で取得した単位は東京外国語大学の単位に振り替えを認める制度も整っているので,綿密な計画を立てて留学すれば,4年間で大学を卒業することも可能です。

 このほかにも,夏休みや春休みを利用して,「語学堂」と呼ばれる大学附属の語学学校へ短期留学する学生も少なくなく,その気になりさえすればいつでもお隣の国に行って勉強することができます。このように気軽に行けるのも,距離の近さと治安のよさのお陰です。エキサイティングな韓国。みなさんも韓国留学を目指してみませんか?


     韓国からの留学生

同じく大学間の交流協定に基づき,毎年ソウル大学校・延世大学校・韓国外国語大学などの学生が本学に留学に来ます。彼らは本学の学生といっしょに授業を受けます。とりわけ,学生の研究発表の場であるゼミにいっしょに出席し,朝鮮語で討論をしたりするので,いっしょにいれば朝鮮語の力が養われること間違いなしです。もちろん,勉強のみならずいっしょに遊びにいったり呑みにいったりして,友好を深めています。

 また,交換留学生だけでなく本学には100名を優に超える韓国からの留学生が在籍しているので,キャンパスのあちこちから朝鮮語が聞こえ,朝鮮語コースの学生と談笑する風景も珍しくありません。このように,東京外国語大学は朝鮮語を学ぶ環境としては,日本でこれ以上のところがない最良の環境なのです。



【冬のソナタの撮影地ナミソムにて】

留 学 体 験 記

03年度入学  田中  彩子

「大学で何を勉強してるの?」「朝鮮語です。」「あ,もしかしてヨン様ファン?」

自分の大学の専攻について他の人と話をする時,こういったやり取りが実際,今までにかなりの回数あったように思います。私が入学した2002年は韓流ブームの一年前だったというのに……。韓流ファン扱いされるたびに私のくだらないプライドが傷つけられたけれど,そこはぐっと我慢。私が東京外国語大学朝鮮語専攻に入学した本当の理由は,中学生の時に国際交流事業の一環で韓国の家庭におじゃましてホームステイをさせてもらい,いつか韓国語でお礼を言いたいと思ったからです。そんな小さな目標から大学を決めたものの,気がつけば韓国にどっぷりと浸かった生活になり,留学も経験しました。

留学先のソウル大学校では主に歴史,言語の授業をとっていました。特に歴史の授業では日本人として意見を求められることも多く,いつ先生に指されるかと居眠りする余裕もありません。授業のトピックを予習し,自分なりに意見を考えていくようにもなりました。そして,私と同年代の学生たちが日本についてそして韓国についてどう考えているのか,間接的にではなく,授業を通して直接知ることが出来たのは本当によかったと思います。

大学の授業の他にも後悔だけはしないようにと,とにかく何にでもチャレンジしました。ポシンタン(犬の鍋)も食べたし,韓国料理の教室にも通ったりしました。時間があればあちこち旅行をしてその土地の美味しいものを食べ歩く。テレビの収録やコンサートにもたくさん行きました。やはりウォンビンは格好よかったなぁ……。

留学を通じてそこでしか出来ない経験も,たくさんの人との出会いも大切な思い出も自分から動いて初めて手に出来るものだということを実感しました。今,未来への様々な選択肢を目の前にしている皆さんがぜひ悔いのないよう,自分から積極的に将来を描いていって欲しいと思います。

(06年秋より1年間ソウル大学校に留学)

 
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