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監獄テーマの続き

おそろしくご無沙汰いたしました。9月は半分寝込んでおりまして(身体弱くてすみません)、ようやくなんとか復調しましたが、まー、ぼちぼち拙ブログも再開いたします。
さて!そんな中でも9月のまだ寝込んでいなかった前半、『不可視の監獄』のTさんのお誘いで、ベケットと監獄を考えるレクチャー、公演(ゴドー)と展覧会に、ゼミ生その他有志諸氏とともに参加してきた。
そこで問われたのは「なぜベケットの『ゴドーを待ちながら』を監獄で上演すると理解されるのか?」という問いであるが、さらに監獄ばかりでなく、戦場であるいは被災地で、人びとが何かを「待つ」ことの意味を考えるというテーマであった。また社会科学的関心からは、監獄という限定された空間における労働と賃労働の歴史をすり合わせるというK.ポラニー、I.イリイチらの問題提起へと連なる。したがって「世界の監獄化」というテーマは、3年ゼミ生の共通テーマを超えて、なお継続的な関心を呼び起こしているのであった(:局所)。
また昨日は日本におけるPFI(民営化)刑務所の4つのうちのひとつ、喜連川@栃木の見学会に、これまた有志諸氏とともに行ってきた。7月にゼミで訪問した播磨に続く、第二弾である。見学者は、我々7名勢を含め、およそ50名!地元の方々だろうか。年齢層もさまざまな皆様とともに見学や質疑応答をさせていただいた。質疑応答では担当の方からかなり率直な回答をいただけて、労働の問題などについてかなり手がかりを得られた。また帰りのタクシー(バスの本数が少なく駅から遠いので、駅との往復にはほとんどの人がタクシーを用いるのだった)の運転手さんが問わず語りに話してくださった数々の実話(文字通り塀の内と外をめぐるというか...)がキョーレツに面白く、とても印象に残った。
やはりPFIでの経営にはなじまない部分が多い。というか、PFIのために入所者を選別するという発想が矛盾をはらむのだろう。いやー、それにしても日帰りで栃木は遠かった!ただし昼ごはんの宇都宮ギョーザは絶品。参加者のみなさま、お疲れさまでしたー。

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2017年10月 6日 14:34に投稿されたエントリーのページです。

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