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出前、一段落

はい。先週末は表参道某所で映画「ショックドクトリン」上映後のトーク、昨日はさいたま某所でのセミナーを終えて、いつもと異なる場所での仕事(授業の出前みたいなもんだな)を一段落した。先週のイベントにはデモ友の幾人かや卒業生、研究仲間のセンセイが学会を抜け出して(;)などいらしてくださり、なんと200名ほどが集まった(はい、もちろん映画のおかげです)。映画が重かっただけに、トークが始まったときの場の空気はかなりどよーんとしていたが、Uさんの歯に衣を着せぬトークに当方も便乗し、ノリにまかせて45分を走り抜けた。すこーん(爽快なモノのたとえ)。終わった後には何人もの方が声をかけてくださり、各種の取り組みについてうかがったり機関誌をいただいたりした。ありがとうございますー。いやー、こういうのが出前の醍醐味ですねー。中には拙著をお持ちになって「サインを」とおっしゃってくださった方も。ひょええええ!サインないっす(単にフルネームを記入、みたいな芸のなさよ)。しかし読んで(買って)くださったことに大感謝である。あと、「官邸前はどのあたりにいらっしゃいますか?」というお声かけも。うおお面割れ!いや、そっと野に咲く花のように参加しておりますので...(比喩が合ってないって?)

昨日、というか昨晩(夜19時スタート)は主催者の希望で「参加型」セミナーを行った。20名ほどの参加者は年齢やや高めながら、なかには30代の人びとやヨーロッパ系(ええ、日本語ペラペラでした)の方もいらしていて、せっかくだからと参加者の自己紹介から始めた。いろいろな経歴の老若男女のみなさんであり、思いも考え方もさまざまである。だから大人は面白い。さて、ミニ講義で導入を行った後、グループディスカッションには、グローバル化した経済の行方を見据えながら「穏やかな経済」を考えるということで、「人間の尺度での発展:基本的必要の編制」(ハマーショルド基金による共同プロジェクト)を題材としてみた。数年前に学部生とやって、とてもおもしろかった題材である(なつかしいわー)。大人のみなさんは少し戸惑われたようだが、やがて盛り上がり、白熱し、とてもいい雰囲気であった。しかし大人のみなさんは、まじめですねー。まー金曜晩に飲んだくれもせず(え?)デモにも行かず(はは)、セミナーにいらっしゃるぐらいですから、当然といえば当然ですか。講義後のアンケートでは「もっと講義を」という声もあったものの、多くのみなさんがけっこう満足してくださったのようなので、ほっとした。

セミナー後に「いつまでも経済成長を」というヴィジョンは無理なのでは?」という質問が出て、「はい、ムリですね。それに2006年ごろから日本の人口は減ってますし」とお答えし、帰宅中の電車の中で最新号の『熱風』を取り出してみると、あら、特集テーマが「人口減少社会」。おもしろい論考も並んでいて、ああ、そうと知っていれば、質問された方にデータも示すことができたのにと思ったが、やはりこのあたりに関心を寄せる人が多いのだろうなと納得。
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でも、やっぱり表紙がかわいーん!

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2013年10月12日 10:38に投稿されたエントリーのページです。

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