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時代よ!

家ご飯を済ませて、たまたまぼーっとBSプレミアムを見ていた。カザフの国民的女性歌手お二人をおっかけた番組である。まずは1人目のマクパルさんの歌声が素晴らしく聞き惚れていたら、2人目のローザ・リムバエワさんに移ってしまい、あーもっと聴きたかったなーと思いながら、ちょっとカザフの綾戸智恵さんみたいなお顔立ちのリムバエワさんの経歴をみていた。セミパラチンスクの出身で、独立20周年のカザフとともに歩んできた歌手生活。家ではふつーのお母さんである。ふーん。と、最後に「今、日本に行くことがあったなら、この歌を歌うでしょう」というメッセージの後、スタジオで「時代よ! -ザマナイ(カザフ語)」が歌われた。

これが、す、すごかったのである。文字通り、魂をガーンと揺さぶられました、はい。聞けば、セミパラチンスク核実験の廃止を求める運動の際にずっと歌われてきた歌であるという。で、1991年かの核実験は停止された。ほえええ なりゅほどー。生まれ育った場所が汚れてしまい、身内が死に、と取り返しのつかない事態を語るテクストと声とメロディーと、いや人ひとりの存在ぜんぶを賭けた絶唱に、聞く者の理性はぶっとぶ。福島のこと、六ヶ所村や核施設を抱える各地のこと、沖縄のこと、考えれば考えるほどにつのる無力さを、一挙に突き破る圧倒的な力であった。

この番組、日曜日に再放送があるらしいので、拙ブログを読んでくださった方には、ぜひ見ていただきたいですー。よろしくー。

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2011年10月19日 21:50に投稿されたエントリーのページです。

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