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平和的運動…

今日は非常勤でW大(今年度初!)に行った後、S氏の誘いで明治学院大学平和研究所の「西サハラ難民亡命政府の全権大使モハンマド・ベイサットさんのセミナー」にうかがった。到着してみると公開セミナーではないらしく、超少人数。どえええ、まじかいなー、こちら事情も知らんシロートなんですがあああ、と言って帰るわけにもいかず、そのまま着席。参加者は各種「人権」関係(?)の学者さん数名の他はジャーナリストさんたちが中心だった。(NHKさんの取材は前半でお帰りになった。)

1975年以来、モロッコ(そして背後にフランスの影)の支配下にあるが独立を求めており、今や2011年の中東民主革命の波がここにも。というよりは、西サハラの運動こそが「中東民主革命のはじまり」(by チョムスキー)という見方もあるらしい。ベイサットさん曰く、「わたしたちは平和的な運動を展開しています。ハンガーストライキとか…」。ハンストって平和的なのか…? 
さて、彼らがまず求めているのは独立を賭けた国民投票だが、国連や先進諸国の関心のぶれ、モロッコの王政の変動などに左右されて、いまだ実現していないそうだ。ふーんナルホド。歴史や世界の中での位置や、スペイン、アメリカ、中東、中国などとの関係、経済・資源事情や日本に期待することなど、たっぷり二時間(途中でサンドイッチが配布された。うふ)議論して、学ぶところ大であった。帰宅し、ニュースがみたくてBSをつけていると、国際ニュース、ふくいちダダ漏れのニュースの後で、「アフリカ最後の植民地…」というナレーションとともにベイサットさんのお話がニュースに!うおっ 当方の後ろ姿も一瞬登場。やだー、NHKさん、こっちは撮らないって言ったのにー!

平和的運動のことを考えていて、ふとまたデモのことを思った。先日、某A新聞に出ていた「もう議論は限界、行動しかない」と言って御大層にデモに参加する方々もナンだが、デモ前の集会に呼ばれて「デモは無意味です」と演説するM台さんのスタンスもちょっとなー。
当方が気に入っているのは、道端(しかも車道の道端!お巡りさんたちがずっと誘導してくれるのは良し悪しだが)から東京の街を見る感覚である。いつもは電車で行く映画館や仕事で歩いた道、おしゃれして行ったお店などが別物に見える。街を行き交う人々は、いつもだったら自分かもしれないのだ。それをいつもと違う場所から眺める楽しさが、長い時間を歩くことの程よい疲れ、気が向いたら言いたいことを言ったりする解放感とともに、ココロやカラダに満ちてくる。やっぱり、これこそ平和的運動? あれっ?

ベイサットさんは明日以降も、各党に働きかけたり全国を回ったりと精力的にアピールするそうである(ちゃんと話題を締めたぞ。きりっ)。

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2011年5月12日 23:33に投稿されたエントリーのページです。

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