職業柄、毎日何かを読んだり書いたりしているが、先ごろまでずっと何かの〆切に追われていて、どうも落ち着かなかった。が、遅すぎた秋の深まりを感じる今日この頃、何とか間近の〆切もなく、少し精神的な余裕ができると、ああ秋の夜長は美しい。読書の秋ー。(今月末から来月中旬にかけては、三週末連続で関西出張というおそろしいスケジュールが待っているが、まだ考えないことにしやう)。
そういえば先週、わが夏の三分の二ぐらいを使って経済用語チェックと解説で携わったイタリアの論考集の見本ができてきた。『金融危機をめぐる10のテーゼ』(以文社)である。
なかなか素敵な本に仕上がっている!当方の貢献度はマイナーなものだが、やはり嬉しい。先日は訳者の朝比奈さんがわが研究室を訪ねてくれて、初めてお顔合わせをした。どうもどうも。イタリア発の経済思想の仕事にはいろいろ面白いものがあるのだが、日本にはこれに携わる人が決定的に不足していることを、二人であらためて確認した。