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日経CNBC WWE アーカイブ

2009年06月30日

日経CNBC ワールドワイドエクスチェンジ

放送通訳の仕事をしていると、特にゲストへのインタビュートークのときに、この引用は誰か有名人の発言だな、と思うことがでてきます。

今日もありました。

今後の株式相場は過熱に向かう可能性があるのか、という問いに対するゲストの答えの中にでてきました。

irrational exuberance

これ、定訳は「理由なき熱狂」ですね。
1996年12月にFRBのグリーンスパン議長が日本のバブル崩壊の例をひいて述べた言葉とされています。

確かに、市場の方向性としてこれは上昇するという傾向になるとどんどん、あおられて上がっていく、そういう様子をあらわしたものといえるでしょう。

他にも引用ではないものの、ちょっと面白い言い回しが登場しました。

ちょうどマドフ被告に禁固150年の刑期が言い渡されたことについて、なぜこんな投資にうつつを抜かすようなはめになったのか、という話題になったときのゲストの答え。

take the punch bowl away before the party is over

パーティが終わる前にアルコール入り飲み物はとりあげましょう

パンチ・ボウルというと、クリスタルガラス製のきらきら輝く大きなボウルにたっぷり赤ワインやフルーツのはいったパーティ用の飲み物が作られていて、それをレードルでパンチ・グラスにとりわけて、わいわいがやがやのおしゃべりと楽しむ、というイメージが強く、きらびやかなパーティの雰囲気のただよう言葉ですが、それをそのまま放送通訳で言っても通じないかもしれませんので、こんなふうにしたらどうでしょう。

これは言い回しとしてすでに使われているのか、わかりませんが、なかなかしゃれば言い方だと思いました。

何だか、食べ物や料理の関係した言い回しはいろいろ、あるようです。

overcook of this meal

料理の過熱しすぎ

と、料理に火を通しすぎると結局味を悪くする(投資の結果を悪くする?)という比ゆもでてきました。

そういえば、こんな表現もありましたね。

too many cooks spoil the broth

これがいわゆる、「船頭多くして船山に上る」ですね。

料理人が多すぎるとスープがだめになる、というのが直訳です。そういっても面白いかもしれません。

そんなことを考えながら毎日新聞を開いたら、一面のコラムにこんなことが出ていました。

「知らぬが仏」という言い方は英語では「無知は至福」と言う。

そう、これは?

ignorance is bliss

だったかな、と思って辞書を引いたら次のように出てきました。

Where ignorance is bliss, 'tis folly to be wise.

直訳すると

知らぬほうが幸せ。知って愚かでいるのは不幸である。


ということばの一部だったのですね。

うーん、何だか含蓄のある言葉です。
ただ、やっぱり訳出してしまうと元の英語の皮肉っぽい面白みが減ってしまうような気がします。それは通訳・翻訳の限界なのだろうか、と考えてしまいました。

もとの英語のときのss という韻を踏む音の小気味よさもないですし、リズム感も失われてしまいますし、ぱっと聞いたときにピンときませんね、、、

毎日新聞が使っていた「無知は至福」ではじめてみると、どんなふうにできるでしょう。

無知は至福、知識を役立てないのは愚か

このほうがまだましでしょうか。

それとも「知らぬが仏」と言ってしまうのが一番なのか。
うーん、むずかしい。

2009年07月02日

日経CNBC WWE

ワールドワイドエクスチェンジの番組のなかで、特にインタビューの部分では口語表現で、これはどうやって訳そうか、と考えながら楽しくなるようなものがときどきあります。今日もいくつも出てきました。アナリストや、エコノミストが経済や株価の動きを語る中でも、それぞれに表現に工夫を凝らしているのがよくわかるので、なんとかその面白みや生きた感覚を伝えたいなと思います。
以下、うまくいっているかどうかはわかりませんが、いくつか紹介しましょう。

今後の株価の展開について聞かれて、そんなにびっくりするような悪材料は、すぐにはないだろうとコメントしたあとで、一言。

So we don't have to hold our breath.

息づまるほどの緊張は必要ないでしょう。


今回の上昇局面は続きそうだ、と言うコメント。

This rally have long legs.

今回の上昇局面は息が長そうです。

(足、を息にしていいか?と思いつつ)。

材料がすでにおりこみずみ、というコメント。

That's baked into the cake already.
すでに織り込みずみです。


bake と cake の韻を踏んだところが面白い。

よく最近使われているのが、景気回復の芽がみられるという意味のgreen shooots

これも、「緑色の芽」では当然ぴんときませんから、「景気回復のきざし」でよいのでは。

put money in the mattress

これは、現金をマットレスに隠す、つまり「たんす預金」のこと。
文字通り言ってもわかるかもしれませんが。

go sideways

模様眺め、ということでしょうか。
当面、参加はせずに様子を見守るという意味か。

あるいは、こんな面白い言い方がありました。

go back into the water

投資家が怖がってしばらく投資を手控えていたのが、また戻ってくるという例え。

なので、ここは「投資家がまた市場に戻ってくる」としてよいと思います。

こういう場合、いつも迷うのは「意味がすんなり伝わる」ように言い換えるのを優先するのか、それとも原語の例えや比ゆの面白さを少しでも残すのか、という点です。しかし、時間の制約のある放送通訳の場合には、意味が伝わることを優先したほうが聞いてわかりやすいかと思いながら、放送通訳者の役割は「言いかえを行っている」ことで情報を整理している役目を負っている、そこまでやってもいいのだろうか、という自問もしながら、なのです。

2009年07月07日

日経CNBC WWE

今日は七夕・お天気がきになりましたが、晴れていたといえるでしょうか。

このニュースでの話題、おおいに気になったものがひとつありました。

buyers and businesses

most expensive city for the expatriats.


b でまず頭韻を踏み
e で次に頭韻を踏む

というところまでは、通訳ではあらわせませんが。

内容的に意外だったのはニューヨークが8位。
ここで上位はみな日本の都市というのは想像どおり。

1.東京
2.大阪
3.モスクワ
4.ジュネーブ
5.香港

さもありなんですね。


今日気になった略語がこれ。
BAIC これは北京にある自動車会社でカナダのマグナよりもよい条件でOPELの買収に動くといわれている自動車会社。北京は発音がp ですが、Beijing はBではじまることをあらためて思いました。

発音がにごるかにごらないか、けっこう中国語や韓国語の表記のときは英語にするのが微妙だとあらためて思いました。

言い回しで気になったのが we are on the same page

けっこう、この言い方よくでてきますが、これは本当によくでてきます。
同じ感覚を共有している、同じ考えやペースで進んでいる、という感じでしょうか。

個人的に興味があったのが、despite discounts and incentives, Hawaiian tourizm industry is not going to make a come back until 2010

ハワイ、バケーション先としておおいにすてきですが、産業としての情勢は厳しいのか。

金融的な言い回しとして覚えておくといいと思ったのがこれ。

shorter end of the curve

利回りが全体的に上昇するのではなくて、短期の金利があがる、というときにアナリストはこんな言い方をしていました。

短いほう、すなわち、短期金利のほうといいたいときはこういえばいいのですね。

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