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レーラーニュースアワー アーカイブ

2009年03月13日

レーラーニュースアワー

今日、オバマ大統領の発言としてとりあげられていたことをみて、おやっと思いました。今までの強気で楽観的、屈託のない論調と明らかに違うちょっとひねたような論調。どのように訳出しようかと一瞬迷いました。

I'm not planning to address these additional challenges just because I feel like it, or because I'm a glutton for punishment.

glutton というのは大食家、という意味ですが、あまり耳慣れない単語ですし、どうしてここで使っているのか、という唐突な感じ。

この発言は、12日にビジネスラウンドテーブルで、大規模な医療保険とエネルギーについての改革計画をだしたときのものです。

考えた末、このようにしました。

「別に単なる気まぐれ、あるいはすき好んでたたかれたいと思うから、さらに大規模な課題に取り組もうとしているのではありません。」

このあとは、

「アメリカの経済成長に不可欠だからこそ、将来アメリカがこんな危機に見舞われないようにするために必要だからやっているのです」と続くのですが、何だか、懇願調子。

一方で、連邦準備制度理事会のバーナンキ議長は週末にCBSの60ミニッツというテレビ番組に出演して、政府の方針を説明する予定とか。

一方、上院の公聴会で、ガイトナー財務長官はこんなふうに問い詰められました。

「ガイトナー長官、マスコミ報道によると長官は世界の金融制度を危機より救う計画だとのことですが、アメリカの金融制度を救う計画はお持ちですか。ずっとその計画を待っています。」

これはCNNニュースで伝えていたことですが、ウォールストリートジャーナル紙がエコノミスト49人に調査したところでは、オバマ大統領の経済政策の点数は59点、ガイトナー長官は51点。本当に厳しい局面になってきました。

なお、この日のレーラーが特に印象的だった理由がもうひとつありました。ラウンドテーブルに出ていたニューヨーク・タイムス紙のダイアナ・ヘンリーケスさん、「フィデリティ」という翻訳本を訳したことがありますが、その著者でした。この大著を翻訳するときに修飾節の長い美文調に大いに悩まされ、この著者はどんな人かと思ったものでしたが、こうしてテレビの画面ごしに、翻訳本が出てから10年以上もたってお会いできたのは、今度は放送通訳者としてびっくり
でした。

2009年04月28日

レーラーニュースアワー

今日は10分ちょっとの長いリポートを担当しました。

セントルイスは1930年代に80万の人口があったのに、衰退して50万を失い、いまも経済苦境にあえいでいます。就任100日目を迎えるオバマ大統領はここでタウンミーティングをおこなうことを決めました。そういうことで取り上げられたセントルイスについてのリポートでした。

かつての万博跡地は動物園になっている、ということで今回のリポートの最後の部分、ここの訳出をおおいに考えました。

今でもこれでよかったのか、考えていますが、、、時差通訳だからもう少し自由な訳文にしてもよかったのかもしれませんが、音声で伝えるときにどうしても順番をそのままにしておいたほうがやりやすいということがあるのですよね。

ご参考までに。

A second wave of stimulus. Well, maybe and maybe not, even if you could argue that much more money is needed if St.Louis were to build truly ambitious projects, projects enduring enough that local celebrities like Elvis, say, might still be jealously guarding them three-quarters of a century after they were built.

この文章にでてくるエルヴィスくんはラクダで、メスを何頭もまるでハーレムのように囲って、自分の子を妊娠しているので大事に見張りをしている、ということなのです。

私の訳例です。

第二次の景気刺激策。それはあるかもしれませんし、ないかもしれません。

セントルイスが本当に野心的なプロジェクトを行うためには、ずっと多くのお金が必要なのはあきらかです。たててから4分の3世紀が経過したあとも、なおエルヴィスという名のじもとでたいへん人気のあるラクダが一生懸命守ろうとするようなプロジェクトのためには、投資が必要です。

頭から順番に訳出しようとすると、最後にどうしても動詞をこのように補わざるを得なくなります。

あともうひとつ補足。
この日のリポートには何の断りも無くWPAという言い方がでてきました。
インターネットで検索してみると、Works projects Administration
雇用対策局、という機関で、ルーズベルト大統領が大恐慌へのニューディール政策の一環として1935年に設立したものだそうです。

いまは、すぐに検索できるからいいようなものの、これは内容がわからなかったらどうしようもないところでした。

2009年09月17日

レーラー・ニュースアワー

今日2番を担当したレーラー・ニュースアワーでは、たいへん考えさせられる話題がとりあげられていました。この番組のいつものスタイルで、大きなニュースの話題についての座談会があったのですが、座談会のひとつはカーター元大統領のこの発言に基づいて行われました。

An overwhelming portion of the intesnely demonstrated animosity toward President barack Obama is based on the fact that he is a black man, that he's African-American.

ここでカーター元大統領が念頭においていたのは、医療保険制度改革についての大統領の議会演説でウィルソン議員が you lieとやじを飛ばしたことが念頭にあったことは確かです。

座談会の出席者は次の4人。

民主党の世論調査員のベル茶ーさん、Reason というリべりタリアンな雑誌の編集長、ウェルチ氏、マンハッタン研究所の上級研究員マクウォーター氏、それにプリンストン大学のアフリカ系アメリカ人の研究者レースウェル教授です。

私はベルチャー氏とマクウォーター氏を担当したのですが、意見が対照的でした。

Tea party とよばれる抗議集会が夏の間、オバマ政権に反対するものとして(ボストン茶会事件に似せたもので、ティーバッグとかお茶にちなんだものを持ってくる、というところが面白いですが)組織されたというのは、一部の人の間での人種差別感情を示しているのでは、ときかれた世論調査担当者、ベルチャー氏は「mosquito のようなもので、差別感情は消えることはないが、そんなに大きな問題ではい」とアフリカ系アメリカ人にもかかわらず、意外に冷静な対応。

また、シンクタンク研究員で白人のマクウォーター氏も差別があるけど受け入れられる程度であるとの意見でした。

しかし、意見を表明する中でなかなかcolorful な表現を使っています。
いくつか、ベルチャーさん、またマクウォーターさんの表現で面白かったものをとりあげます。

ベルチャーさん

Now, I'm not saying they're causal, but they certainly share a similar space, where you find those voters with the furthest right sort of ideological bent are also those with the highest percentage of racial-adverse attitudes.

はっきりと因果関係にあるとは言わずに、右派の考え方の有権者と人種差別的な態度を取る人たちは重なり合う場合がある、という言い方をしています。

share a similar space

という表現が面白いと思いました。

マクウォーターさん

It seems to me we outlawed legalized discrimination and segregation, and socially we have proscribed open bigotry, and so it's practically equivalent to pedophilia, and that is fine.

公的に、法律的には差別は撤廃されているので、pedophilia と社会的には並ぶもの、という意見。

もう一つ。再びベルチャーさん。女性差別と人種差別についての司会者コメント、 しかも他の人の意見としてもし、オバマではなくて白人のたとえばジョン・エドワーズが大統領だったらこんなやじはなかったのでは、という質問への答え。

I don't think that it would be as passionate, but would Hillary Clionton or a woman, you know, have to deal with the same- with stereotypes having to do with gender? Absolutely, it's part of the American society.

part of the American society
まだ、ステレオタイプに根ざした差別はアメリカ社会の一部、と認めています。

マクウォーターさん。

I just think that, really, it's like saying there are mosquitoes. Yes, there always will be.

But I think there are just bigger fish to fry.

差別意識は蚊とおなじようなもので、なくなりはしない、というのは興味深い意見でしたし、この言い回し

bigger fish to fry

もっと考えるべき大事な問題がある

のを例えた表現も面白かったです。

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