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ABCナイトライン アーカイブ

2009年01月29日

ABCナイトライン

本当に音がちゃんと聞きとれないときはどうしたものか。

今日、同僚に相談を受けて悩んだのが動物の名前。

南アフリカで広告会社のaccount executive であった女性、 Linda Tucker さんが、一部専門家の反対にあいながらも、マーラというメスの白ライオンとその子ライオン4匹を自然に戻す、という壮大な実験を繰り広げた様子を、National Geographic が追ったもようをリポートにして伝えていたもの。

そういえば、広告会社のaccount executive というのも訳しにくい肩書き。executive とついていても、幹部を意味するのではなくて、これは特定の取引先を担当している営業担当者、業務主任のこと。業界では、日本でもカタカナでアカウント・エクゼキュティヴといっているようだけど、普通の視聴者の人にそういってもおそらくはつたわらないだろうし。この日は、業務主任だった、、、というふうにしました。ここで対比したい情報は、刻々会社でちゃんと担当をもったバリバリの営業ウーマンが、白ライオンの保存運動に参加したということをとりあげている、それが情報の焦点なので、それが伝わればよいということでしょう。

さて、聞き取れなかったのは、ライオンの大好きな獲物の群れがやってきます、それは、、、

のあとの彼女の言葉。

何度聞いても「ブダペスト」とまるでハンガリーの首都のような音にしか、聞こえない。

こういうときは、グーグル検索でライオンの好物の獲物で、南アフリカに住む動物で、画面に登場した動物に似たものはないか、、、と検索をしたり、National Geographic のページにこの音に似た動物の名前が載っていないか、一生懸命検索しましたが、結局確証はつかめませんでした、、、

悔しかったけど、こういうこともあろうか。

うーん、しかし気になる。

2009年03月06日

ABCナイトライン

今日のメインリポートは、おおいに考えさせられました。

キャッシュフォアゴールドという金を持ち込んだら、重さでその金の値打ち相当のキャッシュ(現金)に換えるという業者がとりあげられていました。

印象に残る表現としては

all that glitters may not be gold

光るものすべて金ならず

というのが教訓でしょうか。

金を持ち込んでも思ったほどの値段がつかずに悲嘆する人、しかし、実は

sentimental value
気持ちの上での価値

と、金を区別して考えねばならない。

混ぜ物が多くて本当の金の値打ちが少ない場合があると業者は主張。

Fool's gold
愚か者の金

といわれてしまっては見もふたもありません。

knowledge is definitely power

知識は間違いなく力

これはいつの時代にも、どんな場合にも真実のようです。

2009年03月26日

ABCナイトライン

外国人で日本語を勉強している人が困るのは「パンスト」「リモコン」などの4
文字略カタカナ語だそうですが、英語から日本語で困ることがあるのがアルファ
ベット・スープとも呼ばれる略語。しかも、略語の意味がカタカナ語と微妙にず
れていることがある。そういう場合はどう処理するのか。

時差通訳だと、同僚やデスクと相談して決めることができます。

今日、リポートの一つでテーマになっていたのがRVでした。リポートでは不況
で生活が困窮するあまり、RVで生活をせねばならない人たちが出てきた、とい
うのが取り上げられているのですが、このRV recreational vehicle レクリ
エーショナル・ビークルの略とはいえ、今日のリポートでとりあげられていたの
は、むしろ、キャンピング・カー、あるいはトレーラーというような形の車。

レクリエーショナル・ビークルというと、ワゴン車の大型のような感じを受けま
すが、リポートにはRVパーク、なるものも登場、キャンピング・カーが何台も
やってくるような場所なのです。狭いながらも台所、居間にあたるような空間も
セットされているような車、これをRVレクリエーショナル・ビークル、といっ
ていいのか。実態に即してキャンピング・カーとすべきか。

結局、検討した結果、画面に文字でもRVとでますし、RVパークという言い方
もそのまま、画面でも出てくることから、この場合はRVでいこうということに
なりました。このレポートでRVといったら、画面にでているようなものを指す、
ということで。でも、このあたりの判断は難しいところです。

そして、今日でてきた表現で簡単なんだけど訳そうと思うと意外と難しいという
表現がありました。

やむなく、RV生活をしている親子3人の生活について9歳の少女が語った言葉。

困るのは、冷蔵庫のすぐそばで寝ているので、夜冷蔵庫をあける人がいて、

I have butt in my face

お尻が顔にあたる

ということだそうです。

これ、単純なようですが

in my face

というところ、そうなんですね。

オバマ大統領の演説でも、こういうくだりがありました。

face

hope in the face of uncertainty

the audacity of hope

という、2004年の民主党党大会の出世作ともいうべき、フレーズで有名なスピー
チにでてくる一節です。

不確実性のなかの希望

ということですね。

face

の使い方、意外な面をみた思いでした。

2009年04月16日

ABCナイトライン

今日の話題は13歳なのに大学で学ぶ天才的な知能をもつ中国系の男の子、レイモンドくん。小さいときからお母さんよりも早く本を読んでしまったり、ピアノの腕前もたしかだったり、たしかにすごい。

リポートででてきた懐かしいアメリカのキャンパス風景、そしてキャンパス用語
でこのような文章がありました。

I'm going to take Honors Arts and Sciences 253-B. The subject is Northwest Coastal Stories.


こういうのは、アメリカの教育を受けたものだとすぐにわかります。
そういうところが実際に生活した者の強みです。

Honors

これは「特進クラス」と訳しましたが、要するに「成績優秀者のいくクラス」で
す。

そういえば、言い回しとして

make the honors list

という言い方があります。

アメリカの大学院で、毎学期だったと思いますが(年に3回だったですが)成績
優秀者がその都度、文字通りリストで張り出されました。

それにしても、13歳で大学生。

あまりに知能が高すぎるとまわりがついていけないのでは、と心配になります。
まわりが自分と比べるとつまらない人間のようにみえてしまわないだろうか。
そうだと、つきあうのが難しいだろうな。

だったら、平凡でも仲良く暮らせるほうがいいのかもしれない。
何が幸せなのだろうか、とふと考えさせられました。

2009年04月29日

ABCナイトライン

今日は就任百日を迎えたオバマ大統領の話題に違いない、と思っていたら
主な項目3つのうちのひとつは、「100日を迎えたファーストレディのミシェル・オバマさんについて」でした。そしてもうひとつがpower dressing

dressing を ドレッシングとカタカナにすると、サラダドレッシングを連想するかもしれない、と気になる人のためには、

パワードレス
あるいはパワーのある装い
としたほうがいいかもしれないです。

このテーマ、面白いとおもってこれもネットで探したらこういうことでした。

A stylish and expensive clothing style, intended to convey the impression of assertiveness and competence and predominantly worn by women.

This term has been used since the late 1970s and reflected the clothing styles favoured in business and politics in the US and UK throughout the 1980s.

しかも、ダラスやダイナスティといったテレビドラマにでてくるヒロインのきた服に影響されているということです。

肩にパッドのはいったアメフト選手のような上着、たしかに80年代にはやりました。

これを訳していた通訳者の女性3名、いずれも「あーあ、とっときゃよかった、でもあれ、かさばったのよね」と「流行はくりかえす」、にため息だったのでした。

2009年05月05日

ABCナイトライン

今日のナイトライン、たまたま全員女性でした。
そして今日の話題ですが、最初がテレビショッピングと買い物、次が西ローランドゴリラ、最後が毎度お騒がせのイタリアのベルルスコーニ首相でした。

今日も、すばらしい仲間に助けられながら無事に放送を終えることができましたが、今日学んだ教訓は二つ。

ceramic clown と 'Love Story' です。

まずceramic clown から。

QVC というテレビショッピングのチャンネルがあって、私個人は一度もみたことがないですが、これは日本でも放送されています。美顔器を深夜2時に放送で売り込もうという二人の女性をとりあげていましたが、QVC とはQuality Value Convenience の略をとったものだとか。

つまり、価値のあるものをお値打ちで手軽に手に入れられる、ということなのでしょうけど、なんでもWired という雑誌は、QVCで買い物をする人のことをこう揶揄しました。

those housewives who live in trailerparks and buy another ceramic clown

ceramic clown が何をいいたいのかわからず同僚の知恵を借りました。

画面をみると陶器のクラウン(道化師)の人形が写っています。
しかも、ネットでceramic clown をひくと、どんどん出てくる、、、コレクターアイテムとしておすすめ、なんていうのもあり。

ということで、、これは陶器製の人形、というよりは「無駄なもの」「不用品」「いらないもの」をついつい、みるとほしくなって買ってしまう、しかも日本流にいえば「ウサギ小屋」に住んでいる人たちがこういうものを買う、ということなのだろうと、わかりました。

another という形容詞がついていることでも、なんとなくわかりますね。

訳語は「無駄なもの」「いりもしないもの」どちらでもよかったかん。

そしてLove Story

ベルルスコーニ首相がまた女性に色目を使ったため、ついに奥さんから離婚をつきつけられた、というストーリーを、歌にたとえるとどれがふさわしいか、と面白おかしく述べたリポート。

いちばん似つかわしくないのがこのLove Story

Love is never having to say you are sorry

愛とは決して後悔しないこと

が定訳ですね。

定訳の正しさも諸説あるようですが、曲が流れていることからこれを採用しました。

今日も楽しい、いろいろ学んだ放送通訳でした。

2009年06月02日

ABCナイトライン

今日の話題は三つ。どの順番でくるかわからなかったものの、トップ二つは予想
通り、ブラジルでのエールフランス機行方不明のニュース、それにGM破綻。も
う一つは、北朝鮮と中国の国境で北朝鮮に拘束された中国系アメリカ人女性記者
の姉が、すでに拘束されて3ヶ月になり6月4日に裁判が予定されているのを前に
妹への思いを語ったインタビュー。いずれも見ごたえがある内容でした。

しかし、訳出しようとするとそれぞれに難しさがあります。
私は今日はくじで1番をひいたので、一番最初にでてきたエールフランス機行方
不明のニュースのリポーターを訳しましたが、今日はまさに数の処理にみな、苦
心しました。

ブラジルのリオ発で行方不明になったエールフランス機は便名がfour four
seven

有名なジェームズ・ボンドのコード、007

double o seven

ならぬ

double four seven 447

なのですが、これを何というか。

英語にひきずられてずっと読み合わせのときまで、「ヨン、ヨン、ナナ」だと信
じていた私。

NHKニュースでは「四百四十七便」とされていると聞いて、今さらながら気付
きました。

そういえば、映画にもなった有名なユナイテッド93便も「キュウ、サン」ではな
く「九十三」便でした。

便名は日本語では、ひとつひとつ、数字を区切らずに読むのですね。

また、7を「シチ」にするか「ナナ」にするか。

一と紛らわしいときは「ナナ」としたほうが良い、といわれていますが、次のよ
うな文章はどう読みますか。

今日私が作ったリポーター部分訳出原稿の冒頭です。

*********

5月31日午後7時3分、エールフランス447便がリオデジャネイロを出発し、1日朝
到着予定でパリに向かいます。

(ちなみにこれは、overnight flight to Paris を上記のように訳しています)

乗員12人、乗客126人、子ども7人と乳児一人も含まれます。

*********

最初は午後「シチジ」ですよね、、、「ついたち」はよいとして、次、

子ども「シチニン」と乳児「ヒトリ」でしょうか。

他もレポートの性質上、数字だらけです。

続きです。

*********

ブラジル人58人、フランス人61人、少なくとも2人アメリカ人が乗っていました。
現地時間、10時33分、エールフランス機からブラジルの管制塔に連絡が入ります
が、これを最後に連絡が途絶えます。

(ちなみに、contacted for the last time の訳出です)

********

今日は夢にひつじを数えるのではなくて、便名やら到着予定時間やら、人数やら
が出てしまうのでは?と同僚通訳者と冗談をいいあったくらい、数字だらけでし
た。こういう場合、数字をどういうのか、やってみるとこれがけっこうたいへん
で考えすぎると、何も口から出てこなくなりそうでした。

訳出で気を使ったところ、上記のほかにも3箇所あげます。

1.
記者会見の模様のところ。臨場感をどう出すか、また整理できるところは整理し
てすっきりとしようと工夫しました。

In Rio, family members are gathering and an Airline official tells the
gathering press 'Air France regrets to say we have no news on flight 447'.


リオでも空港に家族がつめかけます。エールフランスの担当者は、集まった報道
陣を前に、残念ながら447便の情報は何もないと伝えます。

2.

原因についてとりざたされていますが、regularly 定期的に、ではいかにも変な
感じがするのをなんと言うか。またやはり情報をスッキリ整理を心がけました。

Apparently, aircrafts are regularly struck by lightning but only very
rarely with catastrophic results- but it happened in August 2006 in
Uklaine- 117 people were killed.

航空機は時折、落雷に見舞われることがありますが、大きな事故につながること
は滅多にありません。

これを次のように変えました。

航空機は落雷にみまわれることがありますが、滅多に大きな事故につながりませ
ん。


後半は、こうしました。

しかし、2006年8月にウクライナで170人が死亡する大惨事となりました。

3.

サルコジ大統領が空港で搭乗者家族に語った言葉。原語はフランス語でそのうえ
に英語への通訳がかぶっていたものからの通訳。これもあとで読み直して書き換
えました。

He brings no confort. 'I told them the truth that is the chance of
finding survivors is extremely slim.'


なぐさめの言葉ではありません。


「本当のことを告げました。生存者を発見する確率はきわめて低い」と大統領で
す。

「本当のことをいいました。生存者がみつかる可能性はきわめて低い」と大統領
です。

と訂正しました。

あとでこの部分、夕刊紙の見出しでは「望み薄」としていたところが多かったで
す。新聞だとこのように簡潔になりますね。

このように時差通訳だと原稿を書き出す時間があるので、じっくりと読み直して
推敲することができます。ちなみに、ほとんどの場合(かなり時間がせまってい
るものでも)時差通訳の場合は私は全部原稿を書いています。

そうそう、私が担当したのではないGM破綻のニュースのところ、今日のレポー
トはだいぶ前からこの日の来るのを予想して、練りに練っていたのではないか、
とあとで同僚やデスクと言っていたくらい、よくできた、よく考えられたリポー
トでした。

GM  General Motors

と画面に大写しででたあと、いずれも G と M で始まる単語を使ってこう
いうような表示がときおり画面に出ます。

Grow Mighty

強く大きく

Government Money

政府資金援助

Gone Missing

姿がみえない


Gotta Make
(it)

ここで再生せねば


といったところですが、これ、本来ならG とM の面白さを活かしたいところ。
ゼネラルモーターズ、ですから、「ゼ」と「モ」でどうにか、出来ないかと放送
が終わった後、同僚通訳者とデスクと色々知恵を出し合いました。

全部儲かる

全額援助

絶対絶命

絶対に再生

うーん、「も」で二番目を出すのが本当に難しい。

それにこんなことをしたら、意味が通じない。
ここは意味を伝えることをやっぱり第一に考えるべきでしょう。

自分のやった最初のリポートもさることながら、それ以上に他の部分からも今日
は多くのことを学びました。

いつもながらですが、同僚のすばらしい訳出に感激した一日でもありました。

2009年07月24日

ABCナイトライン

オバマ大統領が重要演説をまえに、各ネットワークのキャスターからのインタビューに応じています。ABCのテリー・モラン記者がインタビューした内容がナイトラインで伝えられる、とすでに朝のワールドニュースのときから予告があったので今日はその話題だけかな、と思っていました。ですが、3番にあたっていた私、もう一つ面白い話題を担当することになりました。

Starbucks that is less like Starbucks- no green logo, no expensive coffee cups to buy.

スターバックスらしからぬスターバックスです。緑色のロゴもでていないですし、高いコーヒーカップを買わされることもありません。

ここもどうしようか、と思いましたが、要するにスターバックスとみせていないけど、スターバックスの店だというのですよね。

This is stealth branding.

ステルスマーケティング、という手法はあります。
宣伝と思わせないで宣伝をする、ということですが、その言葉の応用と考えていいでしょうね。

スターバックスブランドと思わせない売り込みです。

ということでしょうか。

The shop is called 15th Avenue Coffee and Tea.

という名前の店ができたのですね。

コーヒービジネスのことをこういう言い方をしていたのが新鮮でした。

the hot water and bean business

お湯とコーヒー豆のこのビジネスで、、、

と、しました。

このステルス・ブランド、手が込んでいて唯一スターバックスと言う名前が出ているのが、

inspired by Starbucks

と、小さな字(in fine print) でメニューの下に書いてあるのだとか。

これもどう訳そうか、考えましたが「スターバックスにヒントを得た」としました。

これでよかったのか、どうか。
考えてもなかなかいい智恵が浮かびませんが。

あと、今日いちばん個人的にすごい!と思ったのが、大リーグで18人目だそうですが、完全試合達成。これは滅多にできない快挙でしょう。オバマ大統領までが、フライをみごとにキャッチしてくれた野手に、投手は「特大ステーキをおごるのだろうね」といったくらいですから。

2009年08月12日

ABCナイトライン

毎日、たいへんな暑さ。先週に比べてNHKの中もめっきり人口が減ったような。

今日仕事にはいっていたときにまず、私がもしかしたら何かこの関連が出ているか、と思ったのが昨日のメルマガで指摘したヒラリー・クリントンの気色ばんだ場面。

日本のテレビニュースでも取り上げられたくらいですから、その後の続報があったかなと思いましたが、ABCナイトラインでは取り上げられていませんでした。

もっとも、ネットで検索すると日本語でも英語でも、いくつかヒットしました。
今日、産経新聞はじめいくつかの新聞の記事にもなっていました。

どうも、意地悪い見かたをするものだと「夫が北朝鮮を訪問してジャーナリスト二人を連れて帰ったことで脚光をあびたのが気に入らないのでは」、というのがありましたが、私は単に疲れがたまっていたのではないか、これはあまりにうがった見方だと思います。記事の中には、同じ部屋でやりとりを聞いていてtranslator が間違った、と言い出した記者がいたので問題が発覚した、と指摘していたのもありましたが、「翻訳には問題がなかった」というのもあり、真相はよくわかりません。

一ついえるのは、やはり通訳はうまく行っているのが当たり前で、何か問題になるとこのように表にでてしまう、でも、通訳がうまくいっているときはそれが当然のように思われている、という単純な事実です。そう、通訳が目立ってしまったときは、何か問題が起きたときといっていいでしょう。

元のフランス語ではおそらく、president がどう考えているのか、という聞き方だったのだろうな、とあらためて思いました。

さて、今日のABCナイトラインでは、、、美少女コンテストのことがとりあげられていて、通訳者仲間のなかでひとしきり、論議になりました。

生後2週間の赤ちゃんから出すコンテストがあるというのです。正確には男の子も出ていると言うことなので、美少女コンテストとはいえないでしょうけど、圧倒的にスポットライトを浴びているのは、まるで大人の女性さながらにショーガールの衣装を着飾った女の子たち。それも、4歳だったり5歳だったり。特にテキサス州のコンテストがクローズアップされていましたが、テキサスと言う土地柄もあるのでしょう。派手な、きらびやかなことが好まれるところのようです。

それにしても、こんな幼い年齢から人前でちやほやされるところが快感、になってしまうと性格的にゆがみが出るのではないか、発達上問題があるのでは、と気になる、というのが、担当した通訳者4名のほぼ一致した意見でした。

2009年10月06日

ABCナイトライン

今日は大きな話題は二つ、それぞれ考えさせられる話題でした。

まずとりあげられたのは、新型インフルエンザのワクチン接種が始まったという話題。ちなみに、豚インフルエンザという言い方はまったくニュースで使っていけないというのではないながら、原則新型インフルエンザとしています。養豚農家など豚に関係する仕事をしている人への配慮であろうと思われます。

たとえば、1976年にもワクチン摂取が試みられてこのときは、ワクチン接種で死亡した人のほうが豚インフルエンザで死亡した人の数よりも多かった、というときは豚インフルエンザといったほうがいいようにも思いますが、「このインフルエンザ」などと工夫することはできます。

アメリカではっきりと摂取はするな、と反対している医師が集会を開いたり、テレビで摂取をするなと訴えたりしているというのはちょっと驚きでした。

単純ですがこれ、何と訳出する、と一瞬思ったのがmild symptoms です。

ついつい、つられて「穏やかな症状」などといいそうになりますが、これは軽くすむ、症状が軽度、ということですね。mild は味がマイルド、などとカタカナでも使えますが、症状の場合は軽症でした。

次に出てきたのが、アメリカはアイドルを作り出す文化。作り出さざるを得ないというショッキングなリポート。ABCナイトラインが特集で伝えているThe Ten commandments で、今日はその第二戒、golden calf and graven images を崇拝するな、つまり偶像崇拝を禁じた戒をとりあげていました。

Pastor Mark Driscoll of the Mars Hill Church in Seattle が言い始めたことなのですが、人はみな何かを崇拝したいという欲求がある、それは対象は神なのだが神の代わりになるのがアイドル(偶像)なのだというのです。

その牧師の主張について、maybe he is onto something.

onto something

という言い方をリポータ-がしていましたが、これは

He has a point

と同じような意味ですね。

言っていることはもっとも、いいところに気付く、

というような意味だと思います。

偶像崇拝の対象になっているものとしてマイケル・ジャクソン、あるいはアメリカンフットボール、スターバックス、など文化、ファッション、スポーツ、政治、経済いろいろな例があげられましたが、考えさせられるリポートでした。

またこの日、別のニュースの話題ではアフガニスタンが大きくとりあげられていましたが、二つどう訳そうかと思う表現がありました。

アメリカ兵8名が待ち伏せ攻撃にあって無残に殺されたというニュースだったのですが、まるでsitting ducks

標的にされるがまま、

ということでしょうか。

銃でアヒルの模型を撃ち落す、おもちゃの銃で標的を射つ縁日であるようなゲームのことだろうと思いますが、「撃ってくれといわんばかり」と言うような感じでしょうか。一言で言うのがむずかしいです。いっそ「なすすべがありませんでした」と、してもいいのかもしれません。

あと、殺された兵士がどういう人たちであったのかという紹介があり、put a human face という言い方がされていました。

地震、災害報道もそうですが、何百名死亡、何千人死亡といわれても実際にどういう人たちが亡くなったのかがわからないと実感がわかない。

実際の例をあげる

くらいの意味だと思いますが、これも直接単語のおきかえでピッタリの言い方は難しいです。

報道する側としてはput a human face が任務ともいえるのかもしれません。

そして報道の一角を担う放送通訳として、こういうところが訳出の難しさだ、文脈からの適切な判断が何より大事だと日々感じています。

2009年10月24日

ABCナイトライン

時事英語の時間でもいつも言っていることですが、何がニュースにとりあげられるか、ということにそもそも、報道姿勢がよくあらわれています。

今日とりあげられたニュースも、いろいろな意味で興味深いものでした。

私がリポーター部分を担当したUFC Ultimate Fighting Championshipを現在の姿まで育て上げたホワイト氏の手腕、それと宣伝の最前線にもたっているリドル氏についてのリポートといった趣ですが、UFC mastermind that turned sports into gold

UFCの仕掛け人がスポーツを黄金に変えた

とでも、いいましょうか。

面白いのは、出だしの部分で(私自身MBAの勉強をしたことがあるので特にそう感じるのかもしれませんが)、これはビジネススクールの教材にだって取り上げられる価値がある、あるいは、メジャーリーグやNFL(アメフト)でさえ、成功ぶりを羨ましく思うだろう、と言っていたことです。

この対比のしかたをみても、アメリカ社会で何が価値があるものか、というのがわかります。成功の一つの象徴というのは、ビジネススクールのケーススタディでとりあげられるか、またメジャーリーグとアメフトがなんと言ってもスポーツ業界の成功の頂点(アメリカの場合、サッカーではないですね)だと、とらえられているのがわかります。

もう一つ、リポーター役以外を担当したのが最初のリポート。
長男が行方不明になって20年たっても、まだ希望を失わないで生きていると信じている母親、しかも、行方不明の子どもたちを救う運動の先頭にたっているというミネソタ州の女性についてのリポート。

その彼女の言葉。

Hope is a verb, it is about going out and doing things.

希望とは行動し続けることです。

と訳しましたが、hope is a verb 希望とは動詞である、すなわち、動かなかったら希望を持ち続けているという証にならない、という切々たる思いが込められていると思います。

またもう一つ、どうしようかと思ったのがこの言葉。

行方不明になったジェイコブさんと同じ名前をつけられた孫について語った言葉。

He is a baby that says, 'hello world'.

「世界よ、こんにちは」というような赤ちゃん。

直訳はこうなりますが、これでは意味が通じません。

結局

「生まれてきて嬉しい」を体現しているような赤ちゃん。

としました。

これで言いたいことが伝わったかどうか。

自分も子どもを産んだ経験のある一人の母親として思うと、赤ん坊が機嫌がいいときというのは、どこも悪いところがないとき。おなかもすいていなくて、オムツも濡れていない、気持ち悪くない状態。つまり、にこにこと笑っているような赤ちゃんとは、健康で悪いところのない赤ちゃんだ、という実感があります。

そんな気持ちを表しているのかと想像していたのすが、あたっているかどうか。
訳出するとは、常に発言している人の気持ちを想像するところからのスタートです。

2009年12月02日

ABCナイトライン

今日のナイトライン、大体予想通りの項目が並びました。
タイガー・ウッズ選手の謎の多い交通事故。4人の警官をコーヒーショップで銃を乱射して、冷酷にも殺害したというワシントン州の事件。しかも犯人は逃亡中。
三つ目の項目はちょっと予想外。アメリカのオニオンという新聞で見出しをまず決めてから記事を書く、という変わった新聞。

タイガー・ウッズ選手がホームページに出した声明は実に注意深く言葉を慎重に選んだものでした。これはプロがつくったものに違いないと番組の中でのコメントにありましたが、確かにプロが書いたに違いないと思わせるようなよく練られた文章が並んでいました。一部をご紹介します。

Although I understand there is the curiosity, the many false, unfounded and malicious rumors that are currently circulating about my family and me are irresponsible. The only person responsible for the accident is me.

このAlthough で始まる文章、長い一文ですし、主語がやたらと長い。althoughではじまる部分は前置きであって、その後に来る、多くの、、、、家族と私にまつわるうわさ、が主語。

わかりやすく訳すとするとこうなるでしょうか。

私や家族について根も葉もない意地の悪いうわさがありますが、まったく無責任なことです。事故についてはいっさいの責任は私にあります。

私も夜中の2時過ぎに車でどこに行こうとしたの?とこの事件、個人的にも興味がありました。

さて、三つ目のリポートを主に担当したのですが、実に面白い話でした。紹介します。

ABCのリポートは、アメリカは植民地時代からヘッドライン(見出し)によって歴史を刻んできた、としてThe Onion という新聞が出している見出しは例えば次のようなものがあるとします。

Black Man Given Nation's Worst Job

黒人は国で最悪の仕事をさせられる

これはオバマ大統領の当選を受けて出たヘッドラインですが、この新聞

America's finest news source アメリカ一番のニュース情報源と自称していますが、さらにABCレポートはこう指摘。

happens to be the only national news source with the luxury of writing the headline before the story

記事を書く前にまず、見出しを決めてからというのは確かにこの新聞くらいなものでしょう。

joke を journalism にしようというコンセプトで出来ている新聞なので、例えばこんな例が飛び出します。

INS Deports Lou Dobbs

移民帰化局、ルー・ダブスを強制送還

CNNのキャスターをしている移民大嫌いのキャスターであるルー・ダブスをとりあげています。アメリカ人ならCNNでおなじみでしょうけど、これを日本の視聴者に知らせようとするのは至難のわざ。

さらに、ジョークとはいえ、

Lou Dobbs, born Luis Dominguez

ルー・ダブスは(実は、、、)移民だったというおちがついているのは、大いに笑えます。

こういうジョークを新聞にしているものが大いに受けている、というのもアメリカなのでしょう。

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