今日、オバマ大統領の発言としてとりあげられていたことをみて、おやっと思いました。今までの強気で楽観的、屈託のない論調と明らかに違うちょっとひねたような論調。どのように訳出しようかと一瞬迷いました。
I'm not planning to address these additional challenges just because I feel like it, or because I'm a glutton for punishment.
glutton というのは大食家、という意味ですが、あまり耳慣れない単語ですし、どうしてここで使っているのか、という唐突な感じ。
この発言は、12日にビジネスラウンドテーブルで、大規模な医療保険とエネルギーについての改革計画をだしたときのものです。
考えた末、このようにしました。
「別に単なる気まぐれ、あるいはすき好んでたたかれたいと思うから、さらに大規模な課題に取り組もうとしているのではありません。」
このあとは、
「アメリカの経済成長に不可欠だからこそ、将来アメリカがこんな危機に見舞われないようにするために必要だからやっているのです」と続くのですが、何だか、懇願調子。
一方で、連邦準備制度理事会のバーナンキ議長は週末にCBSの60ミニッツというテレビ番組に出演して、政府の方針を説明する予定とか。
一方、上院の公聴会で、ガイトナー財務長官はこんなふうに問い詰められました。
「ガイトナー長官、マスコミ報道によると長官は世界の金融制度を危機より救う計画だとのことですが、アメリカの金融制度を救う計画はお持ちですか。ずっとその計画を待っています。」
これはCNNニュースで伝えていたことですが、ウォールストリートジャーナル紙がエコノミスト49人に調査したところでは、オバマ大統領の経済政策の点数は59点、ガイトナー長官は51点。本当に厳しい局面になってきました。
なお、この日のレーラーが特に印象的だった理由がもうひとつありました。ラウンドテーブルに出ていたニューヨーク・タイムス紙のダイアナ・ヘンリーケスさん、「フィデリティ」という翻訳本を訳したことがありますが、その著者でした。この大著を翻訳するときに修飾節の長い美文調に大いに悩まされ、この著者はどんな人かと思ったものでしたが、こうしてテレビの画面ごしに、翻訳本が出てから10年以上もたってお会いできたのは、今度は放送通訳者としてびっくり
でした。