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2009年01月 アーカイブ

2009年01月05日

NHK仕事はじめのBBC

年末年始の休暇は、文字通り修士論文の指導に明け暮れました。
学生一人ひとりにとって大学院を修了するにあたり、後に残る研究成果ですので、献身的にご協力くださる先生方とともに、指導にあたっていたものです。

その間にあっという間に年が明けました。

あらためて、明けましておめでとうございます。

今日はNHKでの仕事はじめでした。
今年初めてのNHK。西口玄関前に立派な松が飾ってあり、まだお正月であると実感します。

今日はBBCの担当。
昨日CNNでもやっていましたが、ついにイスラエルが地上作戦を開始したとあって、トップはこの話題。


そこで、イスラエル大統領の談話として出てくるなかで、次の表現をどう訳したものか。

考えました。

イスラエル側としては、今回の地上侵攻もハマスがロケット弾を打ち込むのをやめないから、やむを得ず侵攻するといっていますが、人口150万人のところですでに300人犠牲になっているというのは、かなりの犠牲がすでに出ています。

だとしたら、イスラエルはなぜここまでして攻撃するのか、

out of proportion

ではないか、という非難が国際的に高まっていることに答える発言です。

Proportional? What is this proportional? No other country on earth have 80 missiles launched at you.

「攻撃にみあった対応?どうすれば釣り合いが取れるというのだ。一日80発のロケット弾を打ち込まれている国など、他にない。」

こうなると理屈ではないです。
はたからみれば、イスラエル兵士が一人、二人亡くなったといって大きなニュースになるのに、去年、パレスチナで1000人を超える人が亡くなっても、あまり大きなニュースにならなかった、そのほうがよほど

disproportional 一方的な

という印象を受けます。

proportional

この言葉から、「何をもって分相応、釣り合いの取れた」という意味なのかを考えさせらた年初でした。

いつもお正月というと、NHKの帰りに明治神宮に行っておみくじを引くのですが、今年はなんと、お正月4日から水漏れが発生、家のことが心配ですぐに帰宅。

ですが、4日に近くの氏神様、菅原神社にいったときにおみくじはすでに引きました。

大吉でした。いい年になるといいのですが。

2009年01月06日

ABCワールドニュース

今日はABCワールドニュース。

昨日に引き続き、仕事始めで今年初めてお会いした同僚やデスクの皆さんにご挨拶。

今日のABCワールドニュースは、順番は2番、予定としてはイスラエルのガザ攻撃のところがあたる予定でした。

それで、ABCのサイトに載っている記事を予習。

そうしたところ、この記述がありました。

More than a week into Operation Cast Lead, with what began as Israeli airstrikes on Gaza escalating into a ground war, Israel's border to the north remains quiet.

さて、これは何と訳す?

Operation Cast Lead

そういえば、今までもアメリカ軍の作戦名ですが、よく覚えているものがいくつもあります。

Operation Enduring Freedom
不滅の自由作戦

Operation Desert Fox
砂漠の狐作戦

なんていうのもありました。

このイスラエルの作戦名、ちょうどアラビア語の通訳者の方も居合わせたのでお聞きしてみると、「降り注ぐ鉛」作戦、といっているとのこと。

そこで気づきました。
文字で見たときには、キャスト・リード

だとばかり思ったのですが、

キャスト・レッド(鉛)

でした。

最初は、ついついいつも散歩させているうちの犬の首につけているリード(引き綱)を連想してしまっていました。

何か、おそらく聖書の逸話からとったのではないか、と思いますが、これぞというのが思い当たりませんでした。

cast という動詞でしたら、イエス様が姦淫の罪で石打ちの刑にあわされようとしている女性の前で、「自分は罪をおかしたことがないと思う者が、最初の石を打て」という場面がありました。この最初の石を「打て」、の部分が

Cast thy first stone.

であったのは、アメリカで小学生時代に通った日曜学校でのお話から記憶しています。

ですが、cast lead??

ソドムとゴモラの話であったか、とも思いましたが、旧約聖書のこの話にでてきたのは

主は硫黄と火とを主の所すなわち天からソドムとゴモラの上に 降らせて、これらの町と、すべての低地と、その町々のすべてを破壊した。

硫黄と火

でした。

ですが、なんとなく旧約聖書に出てくる何かの話にゆかりがあるのではという気がします。

イスラエルからみたら、パレスチナが自業自得である、天からの罰が下っているのだ、といわんとしているのでしょう。

私の担当したところではありませんでしたが、明日上院で上院議員を承認するという日なのですが、それに関連して空席になった上院議員議席を取引の材料にしようとした、州知事の利益供与の話題がとりあげられていました。

If you scratch my back I will scratch yours.

という言い回しがあります。

quid pro quo

ラテン語で、直訳すると something for something

という意味だそうですが、要するに「これをくれたら、あれをあげる」「便宜を図ってくれたらこちらも便宜を図りましょう」ということですね。

こういう言い回しの場合には、直訳するのではなくて意味をとって訳すべきか。
しかし、もともとの言い方も面白いし、直訳しても通じるのであればそのままの表現を活かすべきなのか。

悩むところです。

2009年01月07日

ABCワールドニュース

今日はsimple という単語の訳語をあらためて考えさせられました。
ABCワールドニュースを時差通訳で放送通訳したほうの回だったのですが、
Keeping it simple
というたいへん興味深いレポートがありました。

放送が終わってみて、いちばん部内でも、また放送通訳者の同僚にも受けた内容だったのですが、ユタ州選出の共和党下院議員が議員の事務所に寝泊りするのを選択したという話。

最初は、ワシントンにむかう議員がなぜ、大学一年生のような生活を選択したのか、というキャスターの前説ではじまったので何の話?と思ったのですが、要するに、ワシントンでの高い生活費を節約するために、自分のオフィスに簡易ベッドをいれて、寝泊りするというのです。

しかし、洋服をかけるところがあるのではないから、ほんのせまい入り口脇のスペースにかけてあります。食事をつくることもできないですが、本当に小さい冷蔵庫と若干の食品をおくスペースがあるだけ。

この議員の夫人は「においがするといけないので、脱臭剤をかばんに詰めてあげなくては」と言っていました。

職住近接という言葉はありますが、職住一致、というべきか。

さて、それではこのkeeping it simple はどう訳したらいいでしょう。

簡素な生活

というのでもいいかもしれないですが、

質素な生活

あるいは

節約生活

ということのほうがぴったりするような気がします。

このレポートの最後で、実はほかに40人ほどこういう選択をしている人がいる、というのを聞いて思わず考えたのが、、、果たして大学の研究室に住み込むことは可能か?

やろうと思えばできなくはないでしょうが、、、同じく放送通訳者であり大学教員である同僚と「絶対にそういう選択はしない」と口をそろえたのでした。

2009年01月15日

CBSイブニングニュース

先日以来、オバマ氏の独占インタビューを番組でとりあげているので、それを扱う放送通訳の仕事が相次いでいますが、今日はCBSイブニングニュースのケーティ・クーリックキャスターがオバマ次期大統領に、ワシントンで独占インタビューした一部がCBSイブニングニュースのトップ項目でした。

ちょうど、ビンラディン容疑者からの脅迫めいた内容の録音テープが明らかにされた日だったので、そのことについての質問もありました。

CBSでは、The road to inauguration

という特番を行うといいます。どこもかしこも、オバマ特集というものすごい熱の入りぶりをあらためて感じました。

個人的に面白かった話題を拾います。

1月11日ABCジスウィークでとりあげられた話題から。

新聞などでもとりあげられていたのですが、娘達に約束した犬種はいまや二つに絞られたというのです。

ラブラドゥードルあるいはポルチュギーズ・ウォーター・ドッグか、いずれかだというのです。

ちなみに、早速調べてみると前者はラブラドールとプードルのかけあわせたものだとか。

両者ともアレルギーのある子に害がないから、ということで選ばれたようです。
また、オバマ一家は保護施設から探してくるといっていますが、両方とも人気犬種でまず、捨てる人はいなさそうですが、、、

CBSイブニングニュースで、今朝でた話題で、これぞオバマ大統領就任式にちなんだ話題は、マーチングバンドとしてパレードに出るバンド、希望が殺到したのだそうですがその中から選ばれたニュージャージー州のあるバンド。

虐待や親に捨てられたなどの子どもたちが最後の砦として入っている高校のバンド。ここの校長先生が、change と hope のオバマ政権だったらこういう高校のバンドを選んでくれるのでは、と思って応募というのですが、応募した時点ではまだ部員の数も少なく、ろくにドラムをやったこともないようなメンバーばかりだったそうですが、見事選ばれたあとの部員たちのリポートは感動ものでした。

やはり、人間はやる気になるとこうも違うのか、という目の輝き。

I really want to do it.

「本当にやりたいんだ」と語る学生のいきいきした表情。

あらためて、動機付けの大切さを思い知らされました。

2009年01月29日

ABCナイトライン

本当に音がちゃんと聞きとれないときはどうしたものか。

今日、同僚に相談を受けて悩んだのが動物の名前。

南アフリカで広告会社のaccount executive であった女性、 Linda Tucker さんが、一部専門家の反対にあいながらも、マーラというメスの白ライオンとその子ライオン4匹を自然に戻す、という壮大な実験を繰り広げた様子を、National Geographic が追ったもようをリポートにして伝えていたもの。

そういえば、広告会社のaccount executive というのも訳しにくい肩書き。executive とついていても、幹部を意味するのではなくて、これは特定の取引先を担当している営業担当者、業務主任のこと。業界では、日本でもカタカナでアカウント・エクゼキュティヴといっているようだけど、普通の視聴者の人にそういってもおそらくはつたわらないだろうし。この日は、業務主任だった、、、というふうにしました。ここで対比したい情報は、刻々会社でちゃんと担当をもったバリバリの営業ウーマンが、白ライオンの保存運動に参加したということをとりあげている、それが情報の焦点なので、それが伝わればよいということでしょう。

さて、聞き取れなかったのは、ライオンの大好きな獲物の群れがやってきます、それは、、、

のあとの彼女の言葉。

何度聞いても「ブダペスト」とまるでハンガリーの首都のような音にしか、聞こえない。

こういうときは、グーグル検索でライオンの好物の獲物で、南アフリカに住む動物で、画面に登場した動物に似たものはないか、、、と検索をしたり、National Geographic のページにこの音に似た動物の名前が載っていないか、一生懸命検索しましたが、結局確証はつかめませんでした、、、

悔しかったけど、こういうこともあろうか。

うーん、しかし気になる。

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