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「オネエ」というカテゴリーの暴力

「オネエ」というカテゴリーは
セクシュアル・マイノリティーが主体的に
画定したものではない。

寧ろ、日本のsociety at largeが勝手に画定した
ものである。

その以前にあった「オカマ」というカテゴリーを
幾分PCっぽく、オブラートに包んだカテゴリーである。

セクシュアル・マイノリティー共同体においては、
その「オネエ」というカテゴリーは、
日本のsociety at largeと同様には存在しない。

その「オネエ」というカテゴリーには、
まずはMTFトランスセクシュアルが含まれ、
臨時に、「営業時」に女装をする
ドラーグ・クイーン、
つまり、普段は男性として生活し、
有事にだけ女装をする人たちも含まれ、
さらには、女装はしないけれども、
話し方に「オネエ性」を用いる
ゲイたちも含まれている。

これは、日本のsociety at largeに於いては
それなりに「使い易い」カテゴリーである。

有標な「他者」であり、日常世界には
いないことにできる。

そして、マスコミや、風俗産業と行った
有標なセッティングに於いてのみ
存在するものとして、
必要なときに利用し、
また、日常生活に於いては
無視できる存在となっている。

また、日本のsociety at largeが「オネエ」と
認めない男性同性愛者は、
このカテゴリーによっては顕在化せず、
それどころか、公衆の面前に「出て来る」
ことすら拒否される状況になっている。

YoutubeのIt Gets Betterに
http://www.google.com/search?client=safari&rls=en&q=youtube+it+gets+better&ie=UTF-8&oe=UTF-8
参加している、わりかしマイナーな
芸能人がいたとしても、
それを、日本のsoceity at largeは
無視している。

つまり、日本のsociety at largeは
「オネエ」を、道化役として、
また、あるいみ、特定の文化に於いて
シャーマンが担っていたような、
「癒し」を行う階級としては欲しているが、
日常生活の中で、隣に生活している人間としては
欲していないということである。

という訳で、「オネエ」がいくらマスコミに
出て行ったとしても、
フツーのゲイの健在化には繋がらないということを
ゲイ達はしっかと認識しなければならない。

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2012年1月19日 23:52に投稿されたエントリーのページです。

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