« なぜタナナことばか? | メイン | 「ポニョ」?音象徴 »

なぜタナナ言葉か?

私が1989年から1997年までアラスカで調査した言語は、上(かみ)タナナ・アサバスカ語(Upper Tanana Athabaskan)で、北アメリカの、アサバスカ・イーヤック・トリンギット語族(Athabaskan-Eyak-Tlingit language family、別名[狭義の]ナ・デネ語族 Na-Dene language family)のアサバスカ語派(Athabaskan branch)に属します。この言語は、アメリカ合衆国アラスカ州およびカナダ・ユーコン準州のユーコン川の支流、タナナ川(Tanana river)上流域で話されています。

一方、私が、2004年から現在まで、マダガスカルで調査している言語は、マダガスカル手話(Malagasy Sign Language, Tenin'ny Tanana Malagasy, TTM)です。通常は、tenin'ny tanana (teni ことば -n' LINKER ny DEF tanana 手)とだけ呼ばれます。すなわち手ことばです。

亜極北(subarctic)から、熱帯(tropical)へ、地理的にも全然違うところに移動したわけですが、不思議と、言語名のなかに、両方とも、tananaが入っています。片方は、川の名前、片方は、手という意味ですが。

About

2009年5月16日 03:38に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「なぜタナナことばか?」です。

次の投稿は「「ポニョ」?音象徴」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。