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馬車文化

1週間後(6月26日)に発売となるボリス・アクーニンの歴史推理小説「ファンドーリンの捜査ファイル」2冊の表紙が決定。

アクーニン『堕天使(アザゼル)殺人事件』沼野恭子訳、岩波書店。
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表紙中央に馬車が配されているが、実際、作中にいろいろなタイプの馬車が出てくる。ロシア語では、馬車のタイプによってそれぞれ名称が異なるのだが、日本語ではそれに相応するものがなく、置き換えるのに苦労した。
карета(4輪箱馬車、バネ付き)、дрожки(軽4輪馬車、屋根なし)、экипаж(4輪馬車、バネ付き)、пролётка(4輪馬車、屋根なし、2人乗り)...。
日本語はどう考えても「馬車」の一語しかないので、この名詞にいろいろ形容語句をつけて区別するしかない。今さらのように、日本では馬車文化が発達しなかったのだなと思い知る。


アクーニン『トルコ捨駒スパイ事件』名倉有里訳、岩波書店。
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2015年6月19日 10:44に投稿されたエントリーのページです。

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