« 読売新聞連携市民講座 始まる | メイン | シューキン演劇大学劇団の公演 『イワーノフ』 »

ノブレス・オブリージュ

3月26日(木)つつがなく卒業式がおこなわれた。

思い起こせば、4年前の2011年3月には、東日本の大地震・津波・原発事故の影響で卒業式が急遽中止となった。
あれから4年...。

「震災後」に大学生活を始めた学生たちにとって、大学生活は必ずしも楽しいことばかりではなかっただろう。被災した学生もいた。
「震災後」と大学生活が重なったことは、きっと記憶に留められ、いつまでも忘れられることはないだろう。
だれもが、自分の生き方を根本的に考え直さざるを得なくなった。原発の存在について懐疑的にならざるを得なくなった。そして自分たちの未来を真剣に考えなければならなくなった。

夕刻、吉祥寺のとあるレストランでロシア語専攻の卒業パーティがあり、おこがましいかとも思ったのだが、「ノブレス・オブリージュ」というフレーズを、「精神的に高貴であれ」「社会的弱者に思いやりを」という意味を込めて卒業生たちへの「はなむけ」として贈った。

卒業生の皆さん、卒業おめでとう!
どうか卑俗な規範や下劣な悪弊に染まることなく、理想を忘れず、宮沢賢治のように謙虚であると同時に大胆な生き方を模索していってください。
精神的に気高く気品のある人になってください。けっして傲慢にならず、弱者の痛みを引き受けられる人になってください。
心からみんなの飛躍と幸せを祈っています。

ゼミ生たちと別れるのは辛く、どうしても涙が出て困った。



About

2015年3月27日 02:21に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「読売新聞連携市民講座 始まる」です。

次の投稿は「シューキン演劇大学劇団の公演 『イワーノフ』」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。