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昭和女子大学とトルストイ

昨日3年ゼミの有志たちと三軒茶屋にある昭和女子大学に行き、人見記念講堂でチャイコフスキーのオペラ 『王女イオランタ』 を観た。

この講堂の名前は、大学の創始者で詩人の人見圓吉の名にちなんでいる。
大学のHPによると、1920(大正9)年、人見圓吉が中心となってトルストイの精神を受け継ぎ「愛と理解と調和」を旨とする私塾「日本女子高等学院」を創設した。それが昭和女子大学の前身だという。だから人見記念講堂の前にトルストイの彫像があるのだ。

トルストイと記念写真。
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たくさんの女子学生が観に来ていたのは、どうやらオペラ鑑賞が昭和女子大学のカリキュラムの一環として取り入れられているかららしい。
私たちの切符には「文化研究講座入場券 このチケットでは単位認定されません」と書かれていた(?)。

『王女イオランタ』は1892年にペテルブルグで初演された可愛らしいオペラだ。
光の存在も知らず、色もわからず、そもそも「目が見えない」ということの意味も知らずに育った盲目のイオランタが、ボデモンという青年の言葉に心を動かされて光のある世界を知りたい、見たいと願う。
ボデモンは、彼女が闇の世界にいることを認めながらも、愛の力でイオランタを光の世界に呼び寄せる。

ふたりのデュエットが素敵だった。
イオランタをロシア語で可憐に歌いあげたのは森美代子(東京音大大学院修了)、ボデモンを演じたのはワレーリイ・ミキーツキイ(グネシン音楽アカデミー卒業)。息もぴったり合っていた。

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2014年5月28日 20:51に投稿されたエントリーのページです。

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