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ロジャー・パルバースの「七夕講演」

来る7月7日(月) 七夕講演を予定している。題して 「面白い日本の私」。
オーストラリア在住の作家にして劇作家、演出家、京都産業大学や京都造形大学、東京工業大学等で英語・ロシア語・ポーランド語を教え、オーストラリア国立大学では日本文学を教えてきた「驚くべき才人」ロジャー・パルバース氏の講演である。ぜひ聴きに来てほしい。



ロジャー・パルバース(Roger Pulvers)は1944年生れ、アメリカ出身。
UCLAで学び、ハーバード大学大学院でロシア研究に勤しみ、ワルシャワ大学、パリ大学に留学。
1967年来日し、たちまち日本語の達人となる。日本各地を旅してまわり、日本の詩や芸術を心から愛してやまない。数年前まで東京工業大学で教授・世界文明センター長を務めていた。

著作がまたすごい。
『もし、日本という国がなかったら』(坂野由紀子人訳)、『賢治からあなたへ』(森本奈理訳)、『驚くべき日本語』(早川敦子訳)等の英語による本。
『ウラシマ・タロウの死』( 越智道雄訳)、『旅する帽子 小説ラフカディオ・ハーン』(上杉隼人訳)、『ライス』(上杉隼人訳)、『ハーフ』(近刊)等の英語による小説。
井上ひさしや宮澤賢治の英訳等。合わせると40冊を越える。
2013年宮澤賢治の詩集の英訳『Strong in the Rain(雨ニモ負ケズ)』で野間文芸翻訳賞受賞。
芝居の演出も行い、映画『戦場のメリークリスマス』では助監督を務めた。言葉の真の意味でのマルチタレントである。



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最新書のこちら 『驚くべき日本語』 も面白かった。
日本語がいかに「リンガ・フランカ(世界語)」に適しているかが力強く語られている。日本人としてはちょっとこそばゆい感じもするが、「日本人は自分たちを特殊だと思っていてはいけない、日本語は曖昧な言語ではない」という主張にはじつに説得力がある。
日本語や外国語にたいするステレオタイプを小気味よく崩し新しい光をあててくれるパルバース氏の話はいつも知的で面白い。

松岡正剛氏のブログ 「千夜千冊」 に詳しく見事な紹介が出ているのでぜひ読んでください。こちら
 ↓ 
http://1000ya.isis.ne.jp/1545.html


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2014年5月21日 21:17に投稿されたエントリーのページです。

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