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ナボコフ・シンポジウム 本学で開催

来る4月26日(土)本学にて「ナボコフとロシア文学」と題する講演と国際シンポジウムを開催する。
ロシア出身の亡命作家で『ロリータ』の作者でもあるウラジーミル・ナボコフとロシア文学の関係を考察しようというイベントである。本学総合文化研究所と日本ナボコフ協会の共催でおこなう。

講演をしてくださるのは、カリフォルニア大学バークレー校スラヴ語スラヴ文学科・比較文学科のエリック・ナイマン教授。ナボコフ研究の他、初期ソビエト・スターリン時代の文化とイデオロギー、ジェンダー研究、ソビエト医学史が専門。主要な著書に、Eric Naiman, Nabokov, Perversely (ナボコフ、倒錯的に) (Cornell University Press, 2010) がある。

国際シンポジウムのほうは 「ナボコフの 『ロシア文学講義』 を再読する」
ナボコフは、1941年よりアメリカのウェルズリー大学やコーネル大学でロシア文学に関する講義をおこなっていた。そのノートをまとめたものが 『ロシア文学講義』で、ロシア文学をナボコフならではの独自の視点で解読した講義録として名高い。トルストイを「ロシア最大の作家」として評価し、ドストエフスキーを「凡庸な作家」としてこきおろし、政治的な理由からソ連文学をほぼ全面的に否定している。その中身を再確認し検証する。
なお邦訳は、ウラジーミル・ナボコフ 『ナボコフのロシア文学講義』 小笠原豊樹訳、河出文庫(上下)。

日時: 4月26日(土)14:00-17:50
場所: 研究講義棟 115教室、一般公開

プログラム: 
14:10-15:30 特別招待講演(英語、通訳なし)
Eric Naimanエリック・ナイマン(カリフォルニア大学バークレー校教授)
"When Nabokov Writes Badly: Tolstoyan Aesthetics and Morality in Laughter in the Dark"  
司会:三浦笙子(東京海洋大学名誉教授)

15:50-17:50  国際シンポジウム 「ナボコフの 『ロシア文学講義』 を再読する」
諫早勇一(名古屋外国語大学特任教授/同志社大学名誉教授)
 「ナボコフとナボコフ 『ロシア文学講義』 とゴーゴリ」
亀山郁夫(名古屋外国語大学学長/元東京外国語大学学長)
 「ナボコフのドストエフスキー批判は正当なものか?」
望月哲男(北海道大学スラブ研究センター教授/日本ロシア文学会会長)
 「比喩論に見るナボコフのトルストイ観」
沼野恭子(東京外国語大学教授)
 「ナボコフのチェーホフ評価――ソルジェニーツィンと比較して」
沼野充義(東京大学教授)
 「ナボコフとソ連文学」
コメンテーター:エリック・ナイマン
司会:若島正(京都大学教授)


http://www.tufs.ac.jp/event/general/post_494.html

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2014年4月15日 13:43に投稿されたエントリーのページです。

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