10月14日(月)下北沢へ、アレクセイ・アイギと太田惠資(おおた・けいすけ)のヴァイオリン・デュオによる「おろしあ国酔夢譚」と題するライブに行く。
アレクセイ・アイギは、現代ロシア音楽界を代表する作曲家・パフォーマー。
チュヴァシ語・ロシア語で執筆した素晴らしい詩人ゲンナジイ・アイギはアレクセイの父にあたる。
アレクセイが昨年(2012年)3月に来日したとき、この下北沢で、ひょんないきさつから太田と急遽、共演することになり、ふたりはすっかり意気投合したという。モスクワでも共演し、CD "Caprice Portamento Island" を作成している。
ライブはふたりのヴァイオリンだけで構成され、最初から最後までまったくの即興。
ひとりがリズムをとるともうひとりがメロディを奏で、あるいはふたりして競い合うかのように超絶技巧を披露し、あるいはささやき合っていたかと思うと少し離れ、あるいは同じ旋律を様々なヴァリエーションで響きかわす。
その「あうんの呼吸」というかコミュニケーションがあまりに面白くて息もつけないほど聴き入る。まるで「魂の交感」に立ち会っているかのようだった。