チェーホフの短編作品が各国でどのように読まれてきたかを考察するというコンセプトで編まれた本が出た。イギリスではどうだったか。アメリカでは? そして本国ロシアや日本ではどう読まれてきたのか? 以前比較文学会でおこなったワークショップをもとに再構成した論文集だ。
井桁貞義・井上健編 『チェーホフの短編小説はいかに読まれてきたか』(世界思想社、2013年)。
この第5章 「チェーホフとの対話―ロシアの作家たちによるチェーホフ受容」を書かせていただいた。ベールイ、ナボコフ、ソルジェニーツィン、トーカレワの4人の作家に絞って彼らのチェーホフ観を紹介した。