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プリレーピンのアンソロジー

モスクワの書店を見て、目下ロシアの文学界で目立った活躍をしているのはザハール・プリレーピンだという印象を強くした。

ちょうど1年前の9月にモスクワに来たとき、プリレーピンが編んだアンソロジー 『Десятка. Антология современной русской прозы. 10人―現代ロシア小説集』(М.: Ad Marginem, 2011)を入手した。
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編集方針は、2000年代に作品を発表しはじめこの10年で知名度を上げた現代ロシアを代表する作家たちを集めたということで、プリレーピン自身のほかセルゲイ・シャルグノフ、ミハイル・エリザーロフ、ロマン・センチン、デニス・グツコらプリレーピンと親しい若手作家、計10人の短編が収められていた。全員男性作家だったので、プリレーピンの趣味というか世界観(マッチョ?)を反映したものだろうと思っていた。

ところが昨日、レーニン図書館のすぐ近くに最近オープンしたお洒落な書店「モスクワ」に行ったら、その女性版とも思えるようなアンソロジーが出ているのを発見。やはりプリレーピンが編者である。
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『14. Женская проза "нулевых". 14人―「2000年代」の女性文学』(М.: Астраль, 2012)である。この10年で活躍をはじめた女性作家14人の作品が収められている。注目株はアンナ・スタロビネツ、マイヤ・クチェルスカヤ、アリサ・ガリエワらか。

ちなみにプリレーピンはこの他にも、2008年に『戦争』、2010年に『革命』というタイトルでアンソロジーを編纂している!

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2012年9月16日 02:55に投稿されたエントリーのページです。

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